博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『聊斎 小倩』

2007年09月11日 | 中国古典小説ドラマ
寧采臣(胡歌)は街から街への郵便配達で生計を立てる書生。ある村で宿を求めて寺に立ち寄ったところ、小倩(楊冪)と名乗る美女に出会う。小倩は采臣に親しげに振る舞うが、実は彼女は若い男性を誘惑してはその魂を吸い取るのを生業とする妖怪であった。小倩は采臣の魂も吸い取ろうとするが、朴念仁の采臣は彼女の誘惑になかなか乗ろうとしない。小倩は却ってそんな彼に好意を抱くようになり、采臣も小倩に打ち解けていく。その頃、妖怪達の親玉である黒山老妖が人間の肉体を手に入れ、美女と名高い小倩を妃にしようとしていた……

実はこのエピソード、DVD版では一番最後に位置するのですが、先に見てしまうことにしました。

内容的には『聊斎志異』の小倩というよりは映画版の『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』の翻案ですね。寧采臣が旅の書生という設定も映画版のそれを踏襲しています。しかし胡歌は『少年楊家将』の楊六郎といい、朴念仁な役がぴったりくる役者ですね(^^;) 小倩役の楊冪は『神雕侠侶』で郭襄を演じていた人ですが、こちらでもひたすらかわいいです。

ドラマの方ではこの二人の恋愛に、采臣を助ける盲目の道士の燕赤霞と、小倩の親分の女妖怪・玉蘭が絡んできます。燕赤霞と玉蘭は、人間と妖怪との恋愛がうまくいくはずがないと采臣と小倩との恋を認めません。しかしこの二人、実はある事件がきっかけでそれぞれ女の妖怪と人間の男性に極度の不審を抱くようになっていたのです。采臣と小倩はそれぞれ二人のトラウマを押しつけられる形で引き離されることになりますが……

ラスボスの黒山老妖との戦いも、中華魔界物の雰囲気を出していてなかなか良いです。このドラマ、ホントにエピソードごとに趣向が見事に分かれてますねえ。

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