博客 金烏工房

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『封神演義』その7

2019年05月29日 | 中国古典小説ドラマ
『封神演義』第36~41話まで見ました。

姜子牙は下界に戻されたものの、箒にされてしまった打神鞭で7×7=49回ぶたれないと身動きができないし口もきけないという状態でしたが、一体何をどうしたものかと困り果てる楊戩や馬氏らの前でアイコンタクトによって何とか復活を遂げます。

一方、姜王后の弔問のため西岐から朝歌へと向かう西伯侯姫昌ですが、百人目の子となる赤子、すなわち雷震子を拾って雲中子に預けたり、王宮では王后の父東伯侯や南伯侯が処刑されたりと、ここに来てようやく『封神演義』らしい展開となります。で、姫昌は「こやつこそが殷を倒す賢人」と妲己に見込まれたことにより一命を助けられ、朝歌にとどまって紂王を輔佐することに。

そしてこのあたりで武吉の正体が西伯侯姫昌の次子姫発(後の武王)であることが明らかに。正体に気付いていると思った姜子牙も気付いてなかったんですね…… 木樵になった理由は、かつて紂王の命により父親とともに鬼方を征伐した際に、父の指示を無視して鬼方の首領を討ち取り、それが原因で放逐されたとのこと。父姫昌の深謀遠慮によれば、暴君のもとでは王命に唯々諾々と従うことが自分の身を守ることにはつながらないということのようです。現在訪日中のトランプ大統領への対応を連想させるような、何やら示唆的な描写になっております。

姜子牙の差配により武吉と蘭盈は西岐に向かうこととなり、楊戩と小娥はいずれ周を助けて殷を倒すことになる「五行上将」の捜索のために旅立ちます。そこは梅山七怪じゃないんですね…… 楊戩と小娥は早速「火将軍」らしき、喧嘩すると炎と雷が炸裂して周囲が廃墟と化すコンビと出会います。


このコンビ、赤い服の方が哪吒で、青い服の方が雷震子の模様。作中では姫昌が雷震子を拾ってから1年ほどしか経ってないような感じですが、設定上は数年が経ってることになっているようです……

その姫昌ですが、自分の似顔絵がお尋ね者として貼られている殺人榜の前で麺を売っていた姜子牙とも出会いを果たします(別にここで文王に仕えたりはしません)。釣りをしているところで出会うというシチュエーションは息子の武王との出会いでやっちゃいましたからね……

姜子牙と言えば、馬氏が西岐への逃亡を承諾せずグズグズしているうちに、まだ国師の座に居座っていたらしい申公豹に陥れられ、夫婦ともども炮烙の刑にかけられるところを姫昌に助けられます。で、紂王が摘星楼の建設を命じ、費仲が完成まで30年、申公豹が7年を要すると難色を示しているところを、姜子牙は3年で建てますと宣言して上大夫に任じられますが、これは嘘っぱちのようで……というところで次回へ。何か色々と反応に困る展開が続きます……

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