博客 金烏工房

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『封神演義』その8

2019年06月04日 | 中国古典小説ドラマ
『封神演義』第42~47話まで見ました。

王宮からトンズラして西岐への逃亡を図る姜子牙ですが、馬氏は天上の掃把星(箒星)の生まれ変わりとしての宿命に目覚め、自分こそが姜子牙に災厄をもたらしていたとして、敢えて夫とともに逃亡することを拒否し、朝歌に留まって紂王に捕らえられ、炮烙で処刑される道を選びます……


肉体は消滅しましたが、形見の箒というか打神鞭は焼け残ります。馬氏は原典でも掃帚星に封神されたという設定になっています。こういう所だけ原典をリスペクトされても……とついついグチを言いたくなってしまいますが。

さて、木火土金水の五行上将を捜索する楊戩は、火将軍となることを賭けて哪吒と勝負することになれますが、武器がないと言うと、哪吒が「これを使え」と武成王府にあったはずの三叉戟(三尖刀)をかっぱらってきます。このドラマ、こういう武器やらアイテム類の扱い方がめっちゃ雑なんですよね…… で、楊戩が勝利すると哪吒は負けを認めずにキレて楊戩を後ろから刺してしまいます。さすがに良心が咎め、これを期に哪吒は火将軍となることを了承。

お次は哪吒の相棒雷震子が金将軍に違いないということになりますが、彼は頑なに自分の正体を認めません。どうやら「金赤翎」をなくしてしまって翼で飛べなくなってしまったことで、師匠の雲中子や父親の姫昌に申し訳が立たないと思い込んでいるようですが……?


一方、王宮では妲己の提案で姫昌を西岐に返してやるからということで、長子の伯邑考(画像参照)にたんまり貢ぎ物をさせて摘星楼の建設費用の足しにしようということに。伯邑考は群臣・兄弟、あるいは西岐にやって来た姜子牙、故郷に戻ってきた弟姫発が止めるのも聞かず朝歌に赴き、色々あって肉饅にされてしまいます……


姫昌は息子の肉と知らずに肉饅を食べたということで釈放され、黄飛虎が見送りとして同行しますが、そこへ反乱鎮圧から凱旋した聞仲(画像参照)が情報を聞きつけ、姫昌を逃してはならじと、黄飛虎の父黄滾の守る界牌関で追いつきます。黄滾と黄飛虎の話、ここでやるんですね。黄飛虎が二人を出し抜いて何とか姫昌を逃してやります。

西岐では伯邑考の命により姫発が君主代理の座についておりましたが、兄弟からは総スカン状態、愛息伯邑考の死にショックを受けた父親からも拒絶され……というあたりで次回へ。しかし伯邑考が子虚を心服させたり朝歌で「琴聖」と持て囃されたりと散々持ち上げておいて、今回姫昌の母太任が「あの子は一城の主ではあっても天下を得る器ではなかった」とか下げにかかるのは酷いと思います……


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