博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『封神演義』その4

2019年05月11日 | 中国古典小説ドラマ
『封神演義』第18~23話まで見ました。

宮中にて野外で皇族等貴顕を招く「宗親宴」が開かれることになり、姜子牙らも出席することとなります。姜王后はこの機会に姜子牙の力で妲己の正体が妖怪であると公衆の面前で暴きたてたいようです。

紂王は姜子牙の力を試そうと自分の寿命を尋ねます。もちろん姜子牙は彼が殷の最後の王となる運命であることを察知しているわけですが、「江山在、大王在。大王与大商江山同寿」(この天下が続く限り大王もご健在です。大王と殷の天下は寿命はともにしております)と、うまい返しをしていますw ここで黄飛虎に絡まれた姜子牙が行方不明の息子の天化のことを占ってたりするので、このドラマ、どうやら黄天化を出すつもりはあるようです。どういう演出になるかとても不安ですが (^_^;)


暴君ではあるが、自分が王であるとは知らずタメ口をきく小娥に鷹揚な態度を見せたりもする紂王。

宴で王叔の比干が「炮烙」と呼ばれるバーベキュー器具のようなものでガチョウの焼き肉をふるまうと、妲己が案の定炮烙を罪人の処刑器具として利用しようと碌でもないことを言い出しますが、ここで楊戩が宴の場に登場。妲己は死んだものとばかり思い込んでいた楊戩が生きていたことに、楊戩は清らかだった妲己の変貌にお互いショックを隠せません。

紂王は楊戩の身元を姜子牙に問いますが、さすがに謀反人だった蘇護の子とは言えないので、「この者は性格がとても「二」なので、二郎と呼んでおります」と紹介。ここにきてまさかの二郎神の(呼称の)爆誕です (^_^;) 性格が「二」というのは、黄飛虎の説明によると、市井の言葉であり、「呆头呆脑,莫名其妙的家伙,就叫二」(ぼんやりしてとらえどころのない者を「二」と呼ぶ)のだそうですが、中国語で本当にそんな用法があるのかどうかは知りません……

そして姜子牙は白鶴童子に授けられた「五雷霊符」の力を頼りに宴の場で子虚の妖気を引き出すことに成功しますが、お互いに内傷を受けてしまい、子虚は逃亡に成功。姜子牙といえば打神鞭ですが、このドラマでは彼が下界に落とされる時に元始天尊に打神鞭を授けられたものの、我が家というか馬氏麺館で目覚めた時に馬氏の箒にされてしまってることが判明したままうっちゃられてます……

ともかく紂王の身を守ることに功績があったということで、姜子牙は杜元銑にかわる欽天監監正に任命され、殷郊のお気に入りということで、紂王の差配により小娥も王后付きの司祭に任命されます。宗親宴の後も姜王后は姜子牙を使って何としても妲己の正体を暴こうとし、楊戩は楊戩で妲己と密会を図り、彼女を宮外へと連れ出して逃亡しようとします。

そうした中、姜王后付きの女官の韓尚宮が、妲己が密かに男を匿っていると紂王に告発。それと同時進行で姜子牙たちも妲己の寿仙宮を取り囲んで陣法を敷き、中に潜んで「五雷霊符」によって受けた内傷が回復しきらない子虚を追い詰めます。


ここで元始天尊と姜子牙を逆恨みする申公豹が再登場。師と敵対すると決めたらしく、子虚の救出を図り……というあたりで次回へ。韓尚宮の告発は証人として連れてこられた妲己の侍女・瑞麗の反撃によって失敗に終わるわけですが、このあたりやっぱりノリがよくある宮廷物になってますね。宮廷のシーンの比重がかなり大きくなってますし……

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『封神演義』その3 | トップ | 『封神演義』その5 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

中国古典小説ドラマ」カテゴリの最新記事