博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『PRIDE』その5(完)

2006年08月28日 | 武侠ドラマ
(前回:その4

というわけで最終第40話まで見終わりました!

記憶を取り戻した燕南天から小魚児は移花宮の邀月が両親の仇だと知らされ、また小魚児と花無欠が兄弟であることも明らかとなります。小魚児・花無欠・燕南天の三人は移花宮に乗り込むものの、邀月と憐星に太刀打ちできず、おまけに花無欠の体が毒に蝕まれてしまいます。花無欠は恋人の鉄心蘭と同じく断腸崖から飛び降りて命を絶とうとしますが、思いがけず命が助かり、おまけに死んだはずの鉄心蘭とも再会を果たします。

……このあたりの展開は『神雕侠侶』のクライマックスとまんま同じですなあ(^^;) まあ、バリー・ウォン一流の金庸に対するリスペクトということなんでしょうけど。そう言えば鬼医者・常百草と毒医者・蘇如是の設定も『倚天屠龍記』の胡青牛・王難姑夫婦を思わせますね。

小魚児も鉄心蘭と再会し、おまけに彼女が花無欠の子を身籠もっていると知って大喜び。その頃、宮廷では江玉燕がますますダーク化していき、疎ましくなった父親を殺したうえ、嫁衣神功の最終段階「移花接木」を修得し、権勢のみならず武功の面でも劉岐を圧倒します。彼女は更に権勢を高め、また一方的に思いを寄せる花無欠を我が物とするために策謀を練り……

以上が第35話あたりまでのあらすじです。ここから先、小魚児や花無欠には古龍節がたっぷり利いた過酷な展開が待ち受けていますが、後の話は自分の目でお確かめください(^^;)  

前にも触れましたが、このドラマは金庸作品のパロディと古龍的なハードな展開がともに楽しめる一粒で二度美味しい作品に仕上がっています。古龍ファンにも金庸ファンにも是非見て欲しいですね。バリー・ウォン作品は前に見た『野蛮秘笈』がどうもイマイチだったので、このドラマもどうなんかなあと不安に思ってましたが、要するに現在のバリー・ウォンの精力は映画じゃなくてドラマ制作の方に向いているということなんでしょうね。次回作の『雪山飛狐』にも期待大です。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『小さな中国のお針子』 | トップ | 『チャイニーズカルチャーレ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

武侠ドラマ」カテゴリの最新記事