Wilhelm-Wilhelm Mk2

B級SFからクラシック音楽まで何でもあり

ニューロマンサー 最強のサイバーパンク!

2006-11-05 | Weblog
 「接続された女」でサイバーパンクを思い出したので、ギブスンの「ニューロマンサー」を出してもう一度読み直す。昔読んだ時はその文体とあまりにの複雑系な構成に殆ど撃沈だったが、もがきながら息も絶え絶えで読み切ったものだ。初めて世に電脳世界というものを表した本だが、ディック、レムに慣れた今なら楽に読めるかも・・・という淡い期待も一気に粉砕される。次から次に説明もなく投入される人物、薬物、概念。落ちないようにメモを取りながら進む。登場人物の大半はヤク中もしく激クールなので、何を言いたいのかわかりにくく、言葉の端々から真意を読みとらないとそこで内容から脱落してしまう。やはりこの本は恐ろしく手強い。ネットで調べてもギブスンの著作は誰にとっても難関らしい。でも、今回のトライアルで内容はしっかりと把握したつもりだ。自分的には前半の2章の ハッキングのシーンが一番クールだと思う(映画かするならここしかできない?)最後のニューロマンサーの登場はいささか唐突か?
 ギブスンの著作はそれほど多くはないが(知る限り)、このニューロマンサーを含めて電脳3作と言われるものがある。残りの2つはその名も「カウント・ゼロ」と「モナリザ・オーバードライブ」だ。何ともそそられる表題!後者なんてその響きだけでいけそうだ!今年中には読了してみせる。

ちょっと山陰旅行

2006-11-05 | Weblog
 仕事のついでに米子ー松江ー出雲を観てきました。実は初めての山陰。宍道湖のほとりの小さな居酒屋で食べた宍道湖七珍がよかった!七珍とはシジミ、ウナギ、スズキ、コイ、白魚、ワカサギ、モロゲエビ。汽水湖ならではの食材群だ。モロゲエビは殻が柔らかいので、素挙げにして頭からバリバリ食べれるのだけど絶品だった!調べてみたら、モロゲエビとはヨシエビの地方名とのこと。他にもメバル、サルボウ(赤貝の近縁種)、イカなどを堪能。極楽。
 松江城は山陰で唯一現存する天守閣をもつ城郭。城マニアの私にとって松江城は今回の山陰行脚のメインイベント。築造時代は彦根や姫路城と同じだが、戦国時代の古い様式で要塞的につくられており、天守も姫路城に次いで大きい。黒壁が実にクール。城山の裏手には武家屋敷も当時のまま残っており見学できた。その近隣には松江に教師として赴任してきた小泉八雲の旧邸と記念館があった。八雲は怪談を書いた物好きな外人ぐらいにしか認識してなかったが、日本の紹介に捧げた半生に感動(子孫は今も健在)。著作(英語)を一つ購入してしまった。さらに松江に茶文化を興した松平不昧公の茶室「明々庵」も見学。最近「へうげもの」の感化で茶道に興味津々の私にはいい刺激になりました。松江は非常に美しい町だった。熊本の時も思ったが、城下町はいいものだ。住んでいる人も常にお城を意識して町に誇りを持っている感じだし、景観にも締まりがある。米子にも米子城という平山城があったのだが、明治維新で市民に譲り渡された際、維持が大変ということで解体されてしまったらしい。立派な石垣から想像するに、もしお城が残っていたら、現在の米子の景観は全然違うものになっていたろうにな。その他にもバスに乗って熊野、出雲の両大社にお参りし、日本の神話を復習してきた。とどめに帰路の電車の乗り換えの合間に、岡山城と後楽園を見学してきました。