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無意識日記
宇多田光 word:i_
 



毎度々々指摘しているように、日本は音楽シーンに縦の繋がりが薄く(といってもここ10~20年じわじわと変化はしているようだが)、従ってどの大ヒットも全体への化学変化とは成り得ない事、従って世代から世代へのバトンがなかなか渡らない事が問題である。

これは、音楽の性質によってコミュニティーを作るという感覚が希薄で、アイデンティティとしてのジャンルってものが存在し難い点が要因となっている。ジャンル、音楽性というものが属するものという感覚がなく、装飾性、或いはファッションとして扱われているからだ。

つまり、日本(の大衆音楽市場)には"ジャンル"という概念が存在しないのである。いやロックもポップスも演歌もフォークもあるじゃないかと言われそうだが、実はこれらは同時代の中に横並びになっているのではなく、各世代において流行した音楽の呼称に過ぎない。日本で"ジャンル"と一応呼ばれているものは、したがって"縦に"並んでおり、本来ならば"ジェネレーション(世代)"と呼ぶべきものなのだ。そのジェネレーションが、欧米でいうジャンルのようにしっかりと仕切られているから世代間断絶がずっと継続し、各世代ごとにいちいち外から音楽性を輸入してファッションとして消費しなければならないのである。

言い方をわざとネガティブにしてみたが、勿論それは悪い事ばかりではない。いちばんの恩恵は、宇多田ヒカルの大ヒットである。一応"和製R&B"という"ジャンル"でデビューしてきた訳だが、上で述べたようにこれはあクマでその世代の流行に過ぎず、聴き手を横に隔てるジャンル分けではない。日本人は本来そんなものにこだわらないのだ。

そして、宇多田ヒカルの場合、1998、9年の時点で"全世代にとっての"その世代の音楽となりえた。10代だろうが20代だろうが30代だろうが…(略)…皆が自分の世代の歌として捉えられた。つまり、ヒカルの音楽は、日本では"世代の壁を超えた"という点が大きく、各世代におけるジャンルの壁なんて元々皆無に等しかったのだ。

ここが、宇多田ヒカルが日本でヒットした事とUtaDAがアメリカで売り出し難い理由(のひとつ)なのである。当時宇多田共和国でExodusを聴いた感想として書いたのだが(当時同盤は日本先行発売された)、その一曲ごとに異なる音楽性を指して、「ある1曲の方向性に固定してアルバムを作ってそのジャンルのシーンに売り込めば200万枚売れる」曲が14曲入ってると形容した。裏を返せば、Exodusはその多様性故にどのジャンルにもストレートに売り込めない内容だったのだ。まずアイデンティティとしてのジャンル、コミュニティーとしてのジャンルを足掛かりにして売れていこうという米国市場では、取っ掛かりが無さ過ぎたのである。

勿論光はそんな自分の特性をわかっていたから、Opening(とCrossover Interlude)で『超えたいのはジャンルの壁なんかじゃなく、あなたとわたしの間なの』と歌ったのだ。日本にジャンルが存在しなかった事が、あの超絶大ヒットに結び付いたのである。果たして今後アメリカで売れるのか。クォリティーは申し分ないが、何か新たなマーケティング手法が必要なのは確かな気がしている。

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昨晩Twitterで教えてもらった動画。若き日のお母さん、藤圭子のインタビュー動画わずか20秒足らず。しかし、これがなんというかもう宇多田ヒカルの母でしか有り得ない20秒なのだ。喋り方といい、少しハスキーな声質といい、落ち着きのない仕草と絶え間なく脳を動かしているであろうことを示唆する眼球の動きようといい、少し尖らした唇といいまさに母娘。更に、喋っている内容・哲学も「いきあたりばったり」を標榜し続けたヒカルとまんま一緒。流石に笑ったので、貼りつけておこう。そして、いつ消えるかわかんないので文字でも起こしておく。



『やっぱり、お父さんお母さんが歌を唄ってて、で自然に歌を唄うようになっただけでさ。』
『アタシはもう物事はなんにも考えない。人がこうせえああせえってとかそういうものがあるときはそうパッとするけど、自分からすすんでこうしようとかさ、ああしようとかさ、そういう気起こんないの。』




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そういえばそうか、今年はNIRVANAの「Never Mind」発売20周年なんだな。全世界で3000万枚を売り上げたというこのアルバム、ジャケットで泳いでる赤ん坊の人も二十歳になったということで今同じポーズで写真を撮って話題になった。

それにしても当時の"Smells Like Teen Spirits"の勢いは凄まじかった。ラジオでDJが「このあとNIRVANA!」と三回のCM前の呼び込み総てでいうのである。英語の番組だったのでニュアンスがわからず「そうか、このあとNIRVANAが掛かるのか」と素直に信じて番組を聞き続け、結局番組の最後まで聴く羽目になったことを思い出す。それだけ送り手側も受け手側も注目度が高かった。

実際、NIRVANAはこのたった一曲でロックの歴史を変えてみせた。勿論実際はもっと大きなシーンの"流れ"があって、この曲はただの象徴的存在でしかなかったとの見方も出来るが、時代を変える起爆剤となった事は確かだろう。ただの懐古趣味ではない、本当にこの曲以降メジャーレーベルは契約するロックバンドを総てグランジに切り替え、既存のバンドも新しいサウンド、新しいファッションへと路線変更を余儀なくされた。時代の波に乗り切れなかった人たちは次々と契約を失い、文字通り路頭に迷ったのだ。

日本ではこういう事は起こらない。globeのDeparturesを聴いた時も、GlayのHoweverを聴いた時も、思ったのは「このグループはこの曲でひとつ上の次元に踏み出すな」という確信だった。ミュージック・シーン全体の流れへの影響なんて思わなかったし、実際なかった。TKサウンドは確かに90年代を席巻したが、あれは小室哲哉が頑張っただけである。

確かに、時々似たようなサウンドを出そうとするフォロワーが出てくるが、なかなか当たる事がない。理由は結構単純で、日本人は曲単位や歌手・グループ単位で選り好みする事はあっても、サウンドスタイル、即ち"ジャンル"という発想がなかったのである。

いちばんわかりやすいのが倉木麻衣である。彼女が似せたのは、アピアランスであったり、声を鼻に掛ける発声であったり、凡そ宇多田ヒカルの魅力と関係のない所ばかり真似をしていた。しかし関係があろうがなかろうが楽曲自体にはしっかり魅力があったので売れたのだ。つまり、「なんか宇多田に似てる!」という事でまず注目を集めそれから歌をじっくり聴いて貰おうじゃないのという事だ。これは、真似される本人にとっては音楽性を追随されるより腹立たしい。リスペクトというより"利用された"に近いからだ。まぁもう大昔の話ですが。

NIRVANAは"Smells Like Teen Spirit"の大ヒットによって「90年代のグランジ」といういちジャンルを築き、新たなバンドたちに契約のチャンスを与えた。宇多田ヒカルは"First Love"の大ヒットによって倉木麻衣に真似されたり浜崎あゆみに対決の構図を作られたりと即ち"集られて"きたのである。

日本では大ヒットとは新しい時代を切り開く契機ではなく利用され搾取される対象なのだった。事実、globeとGlayは大ヒット以降素晴らしい楽曲を連発し、そこから曲が書けなくなった。時代に搾取され疲弊したからだ(断言するかw)。

これが欧米なら、疲弊した時に影響を与えた若手が成長してきて逆に刺激を与えてくれて復活したりする。日本の音楽市場に於いてはそういったケースは非常に少ない。皮肉な事に、そのような現象が目立ってみられるのはものまねの世界だったりするわけだ。

こうやって利用され搾取されてきた(というのは勿論極論だが、ちょっとここは語気を強めたいので)宇多田ヒカルが12年間才能が枯れなかったのは奇跡以外の何ものでもない。次に復帰してきた時に音楽的に刺激を与えてくれる若手の存在を期待したい所だが多分それは無理だろう。ヒカルは、自力で休んで自力で充電し、自力で復活する他はないのである。

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土曜日のエントリーでは突っ込まなかったが、J-Waveでの出演"映像"の再生回数も興味深かった。インタビューなんてものは曲と違って何度も見聴きするもんではないから総数が伸びないのは当然といえるが、前編と後編に分けられた動画でこれだけ再生回数の差が小さいのも珍しいのではないか。

というのも、普通Youtubeに分割でUPされた動画というのは1本目に比して2本目以降の再生回数がガクンと落ちるのが通例であるからだ。取り敢えずリンクが張ってあったから押してはみたものの、特に興味を引くものでもなかった、と判断されて再生時間もそこそこに閉じられるケースは一定数存在するもので、大抵1本目から2本目に推移する視聴者数は半減する感じなのである。

しかしこの光のJ-Wave出演映像は一割くらいしか脱落者がいない。これは何を示唆するかといえば、恐らくこの動画はどこか大手のサイトにリンクされた経験がなく、日和見で訪れた客が非常に少ないこと、そして見始めた人が続きが気になる程度には内容が面白いこと、の2点ではなかろうか。

即ち、この10万超のアクセス数は、歌だけでなく光のインタビューにも興味のある層、或いは動く宇多田ヒカルが見てみたいという層の総計が素直に出た数字なんでないかということだ。

インタビュー動画という性質上、各人は大体一度きりしか訪れず、且つニュースサイト等からのリンクによって水増しされた訳でもない、そんな数字が一年弱で10万強。これはほぼ(何割かは差し引いて考えなくてはならないが)"人数"の数字だと思ってもいいのではないか。

そこで今度は、これも土曜日に掲載した(というか転載させてもらった)データに於いて、Heart StationとPrisoner Of LoveのCDシングルの売上枚数を紐解いてみると、いずれも初動約4万、累計8万台といった具合。恐らく、J-Wave動画を再生した層とこの4~8万人の層は、かなりの重複が見込まれるのではないか。

当該エントリーでも書いたように、現時点で最も人気の高い宇多田ヒカルの旧曲はPrisoner Of Loveであり、08年当時に於いて既にCDシングルは熱心なファン以外買わないもの、という風潮が定着しつつあった。いわば、この4~8万人は日本におけるコアな宇多田支持層の実数値ともいえる。そしてこのJ-Waveの再生数が、その数字を(非常におおざっぱにではあるが)裏付けているように感じられる。

恐らく、この数は1年や2年アーティスト活動を休止した所で劇的に変化することはないだろう。頼もしいというと変かもしれないが、EMIから次のリリースがある時は、日本語曲であるのならまだCDシングルをリリースしてくれるのではないかと希望がもてるのだ。やっぱり新曲はちゃんとしたジャケット、高い音質っていうパッケージで手に入れたいもんねぇファンからすると。

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さて、先日Tweet開始一周年を迎えフォロワー70万人越えを達成(これは、鳥取県の人口約59万人をとっくに超え島根県の人口約72万人に迫る数字である。参考。)し、昨日~今日にかけてUTUBEでは看板PVであるGoodbye HappinessのPVが累計800万回再生を突破した。ここまで愛されてまことに嬉しい限り。SC2特典のPVはもってるけどついついUTUBEで見てしまう、という人も多いだろう。私もその一人だ。

で、そのUTUBEにおいて、「再生回数の多い動画」タブをクリックすると、字義通りに再生回数順に動画を並べてくれる。今回のエントリでは、それをランキングにしてちょっと眺めてみようという趣向である。

データは2011年9月22日土曜日19時半現在のもの。

さて、一挙に↓にランキングを載せてしまうので、「一体どの曲が何位だろう?」というのを考えたい人はここで目と手を止めて、色々と思い浮かべてみるといい。ま、みんなせっかちなので、とっととスクロールしちゃうと思うけど。(笑)

念のため言っておくが、再生回数が多いから少ないからあの曲がどうの、というのはあクマでそういう見方もありますよ、ということで、各曲に対する個々人の愛情を損なうものでは一切ない。自分の好きな曲は胸を張って好きだと言うべきだ。いやそんなことはここの読者には釈迦に説法か。

では。






というわけで、↓ランキングはこんな感じなのです。


UTUBE動画再生回数ランキング

#01  8,008,211 回  Goodbye Happiness
#02  3,299,551 回  Prisoner Of Love
#03  2,556,009 回  First Love
#04  2,336,159 回  Flavor Of Life
#05  2,187,555 回  traveling

#06  1,754,321 回  COLORS
#07  1,715,670 回  Sakuraドロップス
#08  1,679,168 回  Automatic
#09  1,493,875 回  Can You Keep A Secret?
#10  1,356,239 回  光

#11  1,341,757 回  Heart Station
#12  1,284,972 回  Wait & See ~リスク~
#13  1,187,599 回  FINAL DISTANCE
#14  1,121,195 回  Passion
#15  1,087,918 回  誰かの願いが叶うころ

#16  1,060,242 回  This Is Love (live)
#17  1,030,208 回  Addicted To You
#18  1,028,658 回  Kiss & Cry
#19   947,279 回  Keep Trying
#20   795,346 回  Be My Last

#21   743,795 回  Movin'On Without You
#22   722,330 回  For You
#23   713,864 回  Goodbye Happiness (live)
#24   620,203 回  Deep River
#25   492,453 回  Movin'On Without You (live)
#26   467,326 回  光 (live)
#27   396,934 回  タイム・リミット


クマ会社訪問 253,287 回
Jwave前 129,051 回
Jwave後 108,275 回



どうだろうか。予想通りの順位だったり、やや意外だったりしないだろうか。

まず、1位のGoodbye Happinessは当然である。むしろ、このPVのコンセプトにあわせてUTUBEが開設されたとすらいえる。PVのラストがUTUBEのパロディになっている位なのだから。勿論PVの内容も世に溢れる「歌ってみました」動画のオマージュだし。まあそれはいいだろう。ライヴ・ヴァージョンと合わせた再生回数は、今年中にも1000万回を突破する勢いだ。

私が個人的に吃驚したのは、なんといっても2位のPrisoner Of Loveである。この順位を確認するまでは、GBHPVが1位なのはいいとして、てっきり2位3位をFirst LoveFlavor Of Lifeが争っているとばかり思っていたのだ。それが蓋を開けてみるとPoLがその宇多田2大名曲を差し置いて現時点で唯一の300万回を超える再生回数を叩き出していた。確かに、PoLPVはUHシリーズに収録されていないしPVを観る機会も少なかったろう、何より、2008年春とまだ3年半前の作品であることから新鮮味も多少は大きいだろう。しかし、それでもFLFoLという「国民的名バラード」2つを大きく引き離すとは全くの予想外だった。自分の認識の誤りを大きく反省した次第だ。ブログで「PoLEPは宇多田ヒカルの最高傑作のひとつだ」と毎度絶賛してる私ですら「ありゃまぁ」と思ったのだから、似たような感想を持つ人は多いのではないだろうか。

それを除けば、そのFLFoLが次に来るのはまぁ予想通りの並びだろうか。本命FLに対抗FoLが激しく迫る感じ。まだまだこの差だとちょっとしたきっかけで3位と4位は入れ替わるだろう。ほぼ互角に近い人気だと見ていいのではないか。

FLと同じく宇多田の看板曲だと思っていたAutomaticが案外低いのもちょっと意外だった。「天井低いの?」と盛大に突っ込まれ愛され続けたこの曲のPVの人気も、どちらかというと1998、99年当時は話題性の大きさが優っていたのかもしれない。

そう考えると、5位のtravelingの妥当さには安心をする。特に映像美の看板曲としての知名度は抜群だったのだから。発売当時はDVDシングルが驚異的な売上だった事も話題にもなった。それに続くCOLORSはオリコン年間3位、Can You Keep A Secret?は年間1位の曲なので、TOP10に入ってくるのは自然。寧ろ、アルバム先行シングルだったお陰でシングルの売上枚数があまり参考にならなかった名曲SAKURAドロップスの人気が高い事がわかった点が収穫なのではないか。

そして驚いたのがHeart Stationだ。今夜の集計では11位と惜しくもTOP10を逃してしまったが、見て分かる通り第10位のとはほんのわずかの再生回数の差しかない。見るたびにココの順位は入れ替わっている。それにしても、これはPoLにも言えることだが、あのCDシングルの売上枚数からは想像もつかないこのHステの人気の高さにはやはり驚きを隠せない。何しろ、166万枚を売り上げたあのWait & See ~リスク~よりも再生回数が上なのだから。愛されてるんだなぁ。しみじみ嬉しい。


というわけで、せっかくなのでWikipediaをもとに宇多田ヒカルの歴代CDシングルセールスランキングもここに掲載しておこう。


宇多田ヒカルCDシングルセールスランキング

#01   42,210 2,062,780  Automatic
#02 1,067,510 1,784,050  Addicted To You
#03  804,570 1,662,060  Wait & See ~リスク~
#04  783,620 1,484,940  Can You Keep A Secret?
#05  473,530 1,226,580  Movin' On Without You
#06  451,640  909,000  For You/タイム・リミット
#07  437,903  893,790  COLORS
#08  277,100  856,140  traveling
#09  264,890  804,320  First Love
#10  400,390  686,720  Sakuraドロップス/Letters
#11  270,605  670,510  Flavor Of Life
#12  270,370  598,130  光
#13  225,860  582,120  FINAL DISTANCE
#14  150,020  365,206  誰かの願いが叶うころ
#15   93,518  245,050  Beautiful World/Kiss & Cry
#16   80,064  150,928  Be My Last
#17   39,715  147,041  ぼくはくま
#18   70,147  125,077  Keep Trying
#19   49,242  112,345  Passion
#20   38,902   83,626  Prisoner Of Love
#21   48,430   80,762  Heart Station/Stay Gold


桁数を揃える手間を惜しんだので見難くてすまない。(汗)

左側の数字が初動枚数、右側の数字が累計枚数で、ランキングは累計枚数の順序になっている。ご覧のとおり、PoLHステは唯一(唯二、か)累計で10万枚を切る枚数になっている。この数字の先入観があったお陰で、PoLの2位とHステの11位は意外だと思ってしまったが、単に2008年春頃にはもうみんな配信等ですませてしまってCDシングルを買う習慣がなくなっていたということなんだろう。UTUBEは、実際にどの曲が普段どれだけ愛されてるかが如実にわかってしまうのだ。

ということは、実はそれ以前の、CDシングルを買う習慣がまだみんなにあった時代のCDの売上枚数もどれくらいアテになるか明らかになってしまうのである。例えばこの間まで歴代初動ランキングの頂点に居たAddicted To Youなんかはこのランキングでは17位とそんなに大幅な人気を獲得しているわけではない。あの、鮮烈な初登場1位を飾りこれまた100万枚を売り上げたMovin' On Without Youも(とんでもなく素晴らしい曲なのに)21位である。まぁこれは、ボヘサマのライヴ・ヴァージョンと票を分けあっている可能性も高いのだが、それでも両者をあわせてもHeart Stationに敵わない。CDシングル売り上げだけ比較すれば10倍以上の差があるのに、だ。わからないもんである。

一方、CDシングルをリリースした当時はその(それぞれの局面においての)売上の落ち込みが指摘された名曲たち、FINAL DISTANCE誰かの願いが叶うころPassionといった楽曲が安定した評価を得ている所もまた嬉しい話である。特にPassionは3部作の中でもBe My LastKeep Tryin'にCD売上では劣っていたのだから大したものだ。タイム・リミットは、当時For Youとの両A面シングル曲として発売されたが、どうにもカップリング曲だと思われている節は否めない。再生回数が少ないのはそういった事情、先入観も大きいものだと思われる。CDシングルリリース自体がなかったThis Is Loveに関してはUU2006ヴァージョンがなかなかいい数字を叩き出していて、やはりこの曲も人気は高いようだ。光のライヴもそうだが、ライヴの冒頭(付近)でプレイされる曲というのは愛着もまた一入である。

なお、ご承知の通り、CDシングル曲として発売になったもののうち、ぼくはくまのPV(というかNHKみんなのうたの映像)はUTUBEに掲載されていないし、Lettersは元々PVがない、というか体調不良で撮影ができなかった。そのかわりといっちゃあなんだが、DeepRiverのPVが(+をとられて)掲載されている。Stay GoldもPVが存在しない。

そして、Kiss&CryはちゃんとフルコーラスでFreedomの動画があるのだが、あのBeautiful Worldは完成品のPV自体が存在しない為当然UTUBEには掲載されていない。何より、この曲の人気がわからないのは痛い。もし、ネットとの親和性の高い層に絶大な支持を受けているBWがこのUTUBEのラインナップに名を連ねていたら一体何位だったのか。恐らくトップ5に入るんじゃないかと思うのだがどうだろう。今や、それは知る由もないけれど、もし次の劇場版EVAが発表になったときにはどうか同曲の完成形PVをUTUBEにUPしてみてほしいものだ。


さて、ここまで大雑把にランキングをみてきたけれど、GBHPVは別として、実はYOUTUBEでいちばん再生回数が多い光の曲が実は他に存在する。わかるかな? 「あ」と思った方も多いだろう。その累計再生回数は(今夜の時点で)のべ474万6418回を誇る。この曲である↓










そう、UtaDAのCome Back To Meだ。これはUTUBE内の動画ではなく、同じオフィシャルでもUniversal傘下のVEVO内の動画である(他には、Easy BreezyYou Make Me Want To Be A ManのPVがある)。アップされた日付がUTUBEの楽曲に比べてずっと早いという事情はあるが、それにしてもこの再生回数は凄い。今のところ全世界レベルでみればやはりこの曲が宇多田光にとってはいちばんの有名曲なのかもしれない。もしかしたらブロードバンドが普及していない地域もあわせるとやはりFirst Loveの方が有名かもしれないけれども。今後、アップロード日の差の効果が薄れていけば、或いはUTUBEの楽曲たちがやがてCBtMの再生回数を超えていくだろうが、暫くはこの楽曲が実質1位だと思っておいた方がいい。なんだかんだで、UtaDAはアメリカを始めとした各国で、それなりのヒットを飛ばしたんだと思っておいたほうがいいだろう。次の日本以外での国の活動は、恐らくもっと大規模になるのだと思われる。


以上です。


 また日をおいてこの再生回数別ランキングを眺めてみる機会もあるかもしれない。ていうか、毎週再生回数の差分をとって「その週にいちばん再生された宇多田の曲」を発表した方がいい? 更にそれ継続した方がいいのかな、、、。誰かやってくれるならその人に任せるけども。(笑) 面白そうでは、あるわいね。テレビでFirst Loveが流れたりしたらドン!と数字が動いたり、そういうことがわかるかもしれないもんね。ていうかなんでUTUBE開始直後からそれをやらなかった俺。(苦笑) 若干、後悔しておりまーすw

いやそれにしても。しみじみこのUTUBEの太っ腹ぶりには敬服する。これのお陰で、人間活動中もネット民は宇多田ヒカルを心置きなく愛することができるのだから。まぁ、PVのある曲だけだけどねー。


なお、UTUBEの楽曲にアクセスするには、うちの目次に常駐させているこのエントリが便利だ。特に携帯からのアクセスにはいいんじゃないかな。

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