”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

スペルト小麦

2011-10-10 11:13:40 | 雑穀

夏にオリーブオイルの講座に参加して、

スペルト小麦に出逢いました。

小麦の原種と言われる古代穀物です。

Img_2261

その時は、オリーブオイルを使ったお料理として、

粒のままサラダにしたものを試食させていただきました。

その独特の食感に魅せられ、すぐに購入。

KALDIや成城石井にしか置いてありませんでした。

 

私が一番驚いたのは、

小麦を粒のまま食べるということでした。

雑穀ブレンドを思い浮かべて下さい。

あの中に大麦は入っていても、小麦は入っていません。

そう、小麦は殻が硬く、

無理に除くと中の実まで砕けてしまうので、

皮ごと粉に挽いてしまうのです。

小麦は粒のまま食べることはない・・・と思っていたのに。

 

では、このスペルト小麦、どうやって脱穀しているのでしょう。

調べても、調べても

「スペルト小麦は、日本の小麦と同じ脱穀機では

 うまく脱穀できない。」

「機械を使っても穂がバラバラになるので、

 結局、手作業で行った。」

という記述しか出てきません。

 

殻が硬く、脱穀しにくく、製粉歩留まりが悪いために、

20世紀に入った頃から農作物としての関心が失われてきた

と言われるスペルト小麦。

それでも、細々と作り続ける人がいるのはなぜか?

 ・蛋白質の含有量が高く、必須アミノ酸を含んでいる。

 ・小麦アレルギーを発症しにくい。

 ・殻が硬いので鳥や昆虫の害を受けにくく、

  農薬や化学肥料をほとんど用いることなく栽培できる。

 

いろいろな理由が考えられますが、

鳥が食べるのが大変ということは、

当然、人間がそれを口にするまでの労力もかかるということ。

だから、大規模栽培では作ることができないのです。

 

割りの合わないことはしたくないと

効率性ばかり考えてしまう現代人には、

スペルト小麦をよ~く噛んで味わう時間が必要なのかもしれません。

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【写真はスペルト小麦とスモークサーモンとルッコラのサラダ】

コメント (2)
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