先日、ビーツのお料理を投稿させていただきました。
こちらです。
この記事に、お友達のあみんさんがコメントをくださいました。
それは、ビーツとビートについてです。
ビートというのは、小学校の社会科で北海道について勉強した際に、
農産物として出てきたように記憶しています。
砂糖ダイコン(てんさい)とも言われ、お砂糖の原料になる作物。
そして初めてビーツに出会った時、
「これがあの砂糖ダイコン? お砂糖が採れるの? まさか!」
と思ったことを覚えています。
そして、ボルシチを作るのがビーツ。
お砂糖(てんさい糖)になるのがビート。
と、何となく区別していたのですが、
あみんさんのコメントがきっかけで調べてみると、
ビーツとビートが、結構ごちゃごちゃになっていることがわかりました。
農水省の定義では、ビーツとビートはどうなっているのか?
調べてみても、載っていませんでした。
両方ともヒユ科の植物です。
歴史を追って、整理してみたいと思います。
興味のない方はスルーして下さいね。
●砂糖ダイコン(てんさい)から始めてみよう。
砂糖ダイコン(てんさい)の原産地は地中海沿岸。
紀元前6世紀頃から栽培は始まっていましたが、
最初は葉を食用とする野菜として用いられていました。
これがリーフビート。
つまり、現代の「ふだんそう」とか「スイスチャード」の先祖ということになります。
【ふだんそう】
【スイスチャード】
●葉っぱから根っこへ
葉の部分を食べていたものが、次いで根の肥大した根菜用品種に分化していきます。
これが、テーブルビート。
つまり、ボルシチの材料となるあのビーツです。
【ビーツ】
●さらに根っこが肥大化していくと
これが飼料用ビートの誕生になり、15世紀に栽培が始まります。
↓
1745年に化学者アンドレアス・マルクグラーフが
飼料用ビートから砂糖の分離に成功。
↓
砂糖用てんさいの栽培が始まる。
【砂糖用てんさい(砂糖ダイコン)】
【てんさい糖】
つまり、最初は葉の部分だけを食用としていた砂糖ダイコン(てんさい)が
根の部分も食べるようになってテーブルビート(ビーツ)が生まれ、
その根がさらに肥大化して飼料用ビートとなり、
そこから砂糖が採れたことがきっかけで、
現在の砂糖ダイコンの栽培につながっていったことになります。
つまり、ビーツもビートもふだんそうもスイスチャードも
ルーツは同じということになります。
こうやって整理してみると、よくわかるのですが、
ビートとビーツ、名前が似ていることから複雑になっている気がします。
農水省のHPでは、ビーツ、ビートの明確な定義は見つけられませんでしたが、
総務省の日本標準商品分類によれば、
砂糖ダイコン(てんさい)はSugar beats
ビーツはTable beats
ふだんそうはChards swischard
と記載されていました。
あみんさん、学びの機会をいただき、ありがとうございました。
そして長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。
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