6月、7月と仕事上必要があり、
事業所給食について調査を行いました。
その結果・・・
社員食堂での地産地消は推奨されているものの、現実は厳しい。
業務を受託している給食事業者の規模が大きければ大きいほど、
独自の物流ルートに阻まれて、地元食材が使いづらい・・・
ということがわかりました。
そこで、今度は、総合病院で地元食材がどのくらい使われているのか
調べてみました。
●A総合病院
給食は、全国展開している給食事業者が受託し、
集中管理での発注となるため、地元食材の割合を
把握することができない。
確実に使われている地元食材は、乳製品やパンなど
安定供給できるもの。
●B総合病院
A総合病院と同じ給食事業者が受託しているが、
契約時に「地元食材を出来るだけ使用する。」
という取り決めがなされている。
●C総合病院
地元給食事業者が受託している。
野菜とお茶は地元の店から購入。
野菜は特に「地元のものを中心に・・・」という希望を
出しているわけではないが、自然と使用頻度は高くなる。
静岡県内では、JAグループの遠州病院が、
JAとぴあ浜松の協力で管内各地の集荷場から
野菜を直接購入するシステムを構築しましたが、
これはJAグループの病院ならではの強みでしょう。
一般の病院で、地産地消を実現するには、
どの事業者にどんな契約で給食業務を委託するか
ということにかかっている・・・と言えるでしょうか?
「既存の物流ルートも活かしながら、JAや直売所という
新たなルートを築き上げることは難しいでしょうか?」
と問いかけてみますと、
「支払いが複雑になってしまいますし、
病院の経営という点から見ると、
地元食材を使うことで、かえってコストがかかってしまっては、
思うようなサービスができなくなります。」
とのお答えでした。
入院中の一番の楽しみは食事。
その食事で患者さんも元気になって、
その結果、地域も元気になればいいのに・・・
と入院経験のある私は思ってしまうのですが、
「健康」を手に入れるのには、
いくつものハードルを越えなければいけませんね。