ノロウィルスに振り回されるな

　朝、行ったら早速、感染性胃腸炎の方の面会制限の文書を掲示しようと言う話。
まあ、感染性疾患で具合の悪い方は面会には来ては行けないこと、これはマナーなんだけど、今はマナーなんて考えてない方が一杯いるからやむを得ないさそう。
　新患外来でも、スタートから３人は“感染性胃腸炎”だった。
　内の一人は、今日は昨日よりもマシという。それなら、もう来なくても良いんだろうけど、やっぱり心配。
　「ノロウィルスでしょうか？」と聞くので、「多分」と答える。
　「その検査はしていただけないのですか？」と質問が来る。
　「原則しません。保健所に任せます。それは、例え分かっても、特効薬はないし、結果が出るのは数日後で、お宅にとって直接の役には立たないし、さらにこの病気では通常は死んだりしないから、検査は、まあ無駄な部分が多いと考えます。」
　これで、患者さんは顔にやや不満を見せながらも、質問終了。
　別の方が「仕事には行ってもいいでしょうか？」
　「回復して、一日位してからの方が無難です。でないと、さらに流行ると『犯人はお前だ』と言われますよ。」これで終了。
　患者さんを診察後、何かする前、直ちに患者さんの眼前で手を流水で洗う。
　見せつけるようだけど、「洗わないと私が犯人になってしまいます。」と言っておく。
　後半は感染性胃腸炎らしい方は来なくなり、研修医が来た頃には無し。
　丁度、風邪をこじらせて“肺炎”になった方が来て、研修医には丁度良い経験が出来たはず。
　外来で診察し、入院加療とさせる。勿論、研修医が受け持ち、私がバック。こじらせている方は一回キチンと治療しないと長びく。

※　当院でもドアノブの消毒とやらの話もあるけれど、通常の方は食前にキチンと手洗いをすれば、理屈からはまず大丈夫なはず。次亜塩素酸（サラシコ）は臭いよ。