マル鉄・鉄道写真館

鉄道・バス・航空機・はたらくクルマなど、乗り物全般の歴史をご紹介しています。

EF58牽引14系客車:臨時特急「はつかり51号」

2011-09-18 00:30:00 | 国鉄・JR特急列車
EF58牽引14系客車:臨時特急「はつかり51号」


まだ東北新幹線が開業する前、急行列車でさえ「優等列車」と呼ばれるにふさわしい速達性を発揮していた東北本線では、特急列車の需要が相当ありました。特にお盆や年末年始の帰省客輸送においては、昼間は増発の特急列車、夜は夜行急行といった図式が当てはまっていたと言えると思います。
その中でも、特急列車については増発に対応する編成数には限界がかなり近かったと見え、昼間の「はつかり51号」「つばさ51号」、そして夜行の「ゆうづる51号」「あけぼの51号」には14系座席車が使用されていました。

今回ご紹介いたしますのは、14系座席車を使用していた「はつかり51号」です。





昭和55年4月27日 蕨駅にて

EF58114が牽引して蕨駅横を通過する「はつかり51号」です。
東北本線の14系特急と言えば「つばさ51号」と言われるくらい、その歴史は古く、多客期には必ず運転される名物の列車でしたが、当時2往復しかなくて供給が不足していた「つばさ」に対し、5往復も設定されていた「はつかり」に臨時が設定されたときはかなり意外でしたし、14系のテールマークの珍しさにときめきを感じました。
120km運転のできる電車特急に比較して当然ながら鈍足となりますが、東北新幹線開業の間近まで運転されていたことは意外なところだと思います。





昭和56年5月 蕨~南浦和間にて

14系客車は6連を標準固定としているため、本来的には6連×2の12連で編成を組んでも良さそうですが、なぜかこの列車は10連が定番となっていました。東北本線の有効長を考えれば12連でも何ら問題ありませんので、おそらくは勾配区間における牽引定数と速度維持の兼ね合いではないかと思います。

基本的のこの「はつかり51号」は宇都宮運転所のEF58が受け持っていました。同じく14系を使用した臨時特急「つばさ51号」はEF651000番代が定番だったので、列車スタイル的には好対照であったと言えます。何故このように牽引機が区別されていたのかは良く知りません。

EF58の活躍も最晩年となり、全国的にもこの「はつかり51号」やイベント的に設定されていた臨時「踊り子」が最後の特急列車牽引となっていました。


にほんブログ村 鉄道ブログ JR(・国鉄)へ