この際、メディアも追及しようぜ！

ジャニーズ問題、大騒ぎだな。

ジャニーズのいろんなグループにゃとんと興味がなかったので、も一つピント来ないんだが、５００人近い虐待被害者、って、想像を絶するよな。しかも、時折情報や噂が流されながらも、当人の死後になるまで公にならなかったって、いやはや、日本のメディアはどこまで狂ってんだか。

ここに来て、さらに追い打ち！記者会見で、質問させない記者の名簿＝NG名簿があったんだってよ。

記者会見はその名簿を実践する形で、あらかじめ厳しい質問をしそうな記者を無視して実施された。

しかも、当日、不当な扱いに抗議する記者に対して、答弁者の井ノ原快彦が「落ち着きましょう。ルールを守りましょう。子どもたちに見苦しい様子は見せたくない」って制止し、それを他のメディアが拍手したって、おいおい、どうなってんだ？

子どもたちに見せられないのは、お前たちジャニーズの巨悪だろ、ってツッコミは当然として、やりきれんなぁ、って感じるのはメディアの対応だぜ。

マスクで顔を隠して最前列に居座り、お追従的質問をしたごますり記者たちの写真なんかも出回ってるが、ヤバイのは、その他の付和雷同組なんじゃねえか。

そいつらの匿名での発言てのを読んだが、制限時間は２時間、一社一問で更問いなし、って、ジャニーズ側が設定したルールを大前提に、抗議した記者を批判してるんだ。

あり得ねぇ！

なんで、責められる側がルール作るんだよ、なんで、それ納得しちまうんだよ。

この時間制限と更問い禁止てのがいかに追及される側にとって効果的な盾になるか。時事お笑い芸人のせやろがいおじさんが適切で笑っちゃう例を挙げてる。

「冷蔵庫に取っておいた俺のケーキ食ったの誰や？」

「ケーキの紛失は由々しき事態です。はい、次の質問の方」

ってな具合ではぐらかす手法が実はそこら中で横行しているんだぜ。

国会の質疑、安倍さんはこの手法を臆面もなく使い尽くしたよな。質問に正面から答えず、無関係な事柄を延々としゃべり倒して限られた質問時間を使い切って更問いをさせないての名人芸の域に達してた。

安倍、菅、岸田と首相記者会見なんか、まさにこれ。記者の選別、参加制限までした上に、短時間、お気に入りの社を指名、時には挙手を無視して手を上げていない社にわざわざ当てたり、一社一問、更問いなし、こんな会見を常態化しちまったから、国会審議も記者会見もただの形式、めちゃめちゃつまらないものになっちまった。

もちろん、これは政府・与党自民党の意図的あるいは無意識的策略で、国民から政治的関心を奪うのが彼らの狙いなんだけどな。国民は政治なんて興味持たず、選挙にも行かないでくれるっと、俺たち断然有利！って思惑だ。

で、この国際常識から大きくはみ出した日本ルールが、もたらしたものは、

記者やカメラマンたちの忖度姿勢！ごますり構造！

情報は会見で引き出すのじゃなくて、日ごろの付きまといとおべっかで頂戴するって姿勢！が横行するようになっちまった。

これで、権力や権威に批判的な記事や番組が作れるわけはないさ。

今回のジャニーズ記者会見NG名簿問題、ジャニーズ側の不誠実を追求することも大事だが、この際、メディアの現実の姿をあからさまにするいい機会だと思うんだぜ。

映画『福田村事件』でも、編集長に記事を差し止められた女性記者が執拗に言ってたろ。

「私たち新聞は何のために存在しているのですか。読者を喜ばせるためですか。それだけですか。権力の言うことはすべて正しいのですか。」 

この原点に立ち戻ってくれよ、メディアの皆さん。