ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

小学生にどう見せる?食育ミュージカル!

2007-07-09 22:22:43 | 暮らし

 置農食育ミュージカル『”いただきます”見つけた!』の、7月連続公演の初日が終了した。これから2週間の間に全部で5回の公演だ。その初回、今日は高畠町二井宿小学校が会場だった。

 ここは食農教育の先駆者伊沢良治先生が校長を務める学校。なんせ、給食で出す野菜の60%を自給してしまうという、とんでもない学校なんだ。学校で自給だよ。地域自給なんかではない。子どもたちと先生が田畑を耕して、自分たちの食べる分は自分たちで作ってしまおう、という凄い取り組みを実践中なんだ。そんな小学校だから、置農食育ミュージカルの公演を気軽に引きうけくれたってわけだ。

 部員たちの出来はまずまずだった。本当に、このキャストは安定している。どの芝居も何度やってもぴったり同じ時間で終了するからね。勘が良いというべきか、融通が利かないというべきか、反応が固いというべきか。いやいや、悪くは言うまい。演出の指示を忠実に守る役者たちってことだ。ありがとう。

 さて、今回の舞台はその几帳面さが、やや裏目に出たかなといった感じだった。お客さんいじりで、せっかく良い感じで乗ってきているのに、それを台本のままに流してしまっていた。お客いじりは、相手の反応を見て、臨機応変に対応しなくちゃならないのに、それができない。う~む、固い!

 完全に小学生相手の公演ってこれが初めて。小学生って質問したりすると素直に真面目に答えてくれるってことに思いが至らなかった。例えば、ご飯って答えさせるところ、ほとんど全員がご飯って大声で答えてくれたのに、台本にあるからって、お米って答えた人もいたよね、なんて言っちまってた。だれも、米なんて答えてないんだって。ここらのアドリブが次回の課題だね。

 それと、もっともっと質問コーナーを作るべきだった。授業と同じことだよ。相手を参加させること、答えさせること。間違いならもっといい。とんちんかんな答えを足がかりに、突っ込んでいく、これが教室を、いえいえ、会場を一体感で包み込むこつだった。忘れたよ、公演も授業も同じこと、相手を乗せることが大事なんだ。次の川西町犬川小学校の公演ではぜひ、これをやってみよう。

 そんなこんなで、も一つ子どもたちを乗せきれなかったけど、反応自体は決して悪くなかった。1時間10分もかかる長い舞台なのに、頭があちこち動く子も、下向いてる子も、居眠りしてる子もほとんどいなかった。笑うべきところでは、そこそこ笑ってくれたしね、歌になるとぐぐっと身を乗り出すのが感じられた。ほんと、素直で探求心強く、学ぶ意欲の高い、そして、忍耐力のある素晴らしい子どもたちだった。さすが、二井宿小学校ってところだ。

 さて、今日のも一つの目玉は、テレビ局が3社も来たってことだ。NHK、YBC、それと米沢のケーブルテレビだ。どの社もさわりだけ撮すなんていい加減なことをしないで、最初から最後までカメラを回していた。そんな3台のカメラに囲まれても、役者たちは動じない!びびらない!すくまない!終われば、たんたんとインタビューに応じていた。いやー、成長したもんだよ。素晴らしい。数多くこなしてきたことの成果なんだろうな。

 この自信にさらに、一回一回新しい演技を付け加えて、さらに質を高めていければ、もう、まったく言うことはないんだけど。まっ、これは演出の僕の課題ってことだろうね。現時点で決まっている公演はこれから7回。今日が6回目だから、まだ半分も消化していない。ってことは、まだまだ、良くなるぞ!もっともっと面白くしなくっちゃ!!

 

 

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