泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

素晴らしい語りの会

2013-04-02 12:51:09 | 丹下一の泡盛日記
昨日、きちんと目覚めてお弁当つくる。
もしかして本番の後に、もう酒はいらないのかもしれない(T.T)
リチュアルに反するよなあ(-_-;;;

朝から劇場で仕込み。語りの会の本番。
やってることが前日と同じで、今日は(出演者ではなく)終日袖付きのスタッフだ。
年季の入った「職人」肌のスタッフが集合。少人数だけどさすがの仕事。
こういうのを横で見て手伝わせていただくくらい勉強になることはない。
小さな空間なので、大掛かりなことはないのだけど、基本に忠実に丁寧に、そしてやりすぎない。
タイムテーブルの9割以内の時間でちゃくちゃくと仕上げていく。
プロだねえ♪

「弟子」の女優2人の語りは色々な意味で勉強になった。
多分、演出と指導がばつぐんにいいのだと思う。
彼女たちも師匠を信じ、その教えに忠実に演じているのがわかる。
(だから彼女たちの力量と師匠の演出が透けて見えた)。
間の取り方が非常に参考になった。
やはり、「間」に行き着くのかなあ。

「師匠」は、おいくつなんだろう、と思わせるご年配。
風邪をひかれたとかできつそうだったが、語りはすごかった。
若い男女の濡れ場の語り、それは場面としては艶っぽいけど、それだけではない凄まじさ。
最後の2人の壮絶な死に様をどこか予感させるもの。
おかげで今追いかけているテーマについても勉強になった。
多分、原作者は無意識に書いている。
それが彼女の語りで浮かびあがってきたのだった。

帰宅して調べてみたら、自分の不勉強。
「師匠」は、自分が生まれた頃の有名なラジオドラマで名を馳せた女優さんであった。
ラジオの時代から真っすぐに我が道を歩まれた方は腹のくくりが違うと得心した。
こういう「芸事の深み」に出会えるから劇場の仕事はたまらない!
コメント
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