Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

答えは風のなかに

2023年05月21日 | 日々、徒然に
なんだかんだといって、
もう夏なのかな。日差しがきつい。
日傘がないと歩けない体になってしまったというか、

陽が照っているときに日傘を差すと、
意外と風が吹いていることがわかる。
湿度が低いと、けっこう心地良い風なのだけど、
高いと生ぬるい風が不快きわまりない。
いまのところ、それほど湿度は高くないし、
地面のアスファルトから熱気も反射してこないので、
この時期は日傘の差し頃でしょう。

うん。いい風が吹いてきた。
答えは風のなかにあるって
本当のような気がしてきますな。ということで、
ディランを張ろうかと思いつつ、
バラカン方式でエレカシにしておきます。これも名曲だし。


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いとしの可憐

2023年05月20日 | 映画など
ジョージ・キューカー監督
「マイ・フェア・レディ」を見る。
言わずと知れた名作中の名作。じつはこれまで未見。
シネフィルって何でも見ているようで
大して見ていないのです。とまあ自虐モードはともかく、
え、こんな映画だったの? 
と驚愕することしばしばだったという。


言語学の権威であるヒギンズ教授が、
下町生まれの下品な言葉づかいをする
花売り娘のイライザを
一人前のレディに育て上げる
ストーリーはあまりにも有名だ。

でもね。2023年のいま見ると、
階級が上の者が下の者を見る視線に
明らかな差別意識があるし、
男性が女性を教育、悪く言えば「調教」する物語でもあるわけで、
いまこういう映画をつくるのは
けっこう難しいのではないだろうか。

さらにヒギンズ教授を演じる、
レックス・ハリソンの芝居が、
なんともパワハラ気味でおっさん然としているところ。
本作でオスカー男優賞を獲ったというのも不思議。
レックス・ハリソンは本作の元となった舞台でも
同じ役を演じているので、ずっとこういう人物像だったんだな、と。

尊大なヒギンズ教授が、
美しいレディになったイライザに惚れるのは
なんとなくわかる。でも、イライザの方も
こんなおっさんに惚れるかなあ。どうなんでしょう。
そんなことを思ってしまうのは、
本作のオードリーが素晴らしすぎるからかもしれない。

じつは、オードリー・ヘプバーンという女優は
個人的に苦手だったというか。
たしかに「ローマの休日」も
「麗しのサブリナ」や「昼下がりの情事」も
「ティファニーで朝食を」「シャレード」も映画史に残る名作だけど、
素敵だなあ、可愛らしいなあと思ったことはあまりなかったのです。
ヘプバーンといったら、断然キャサリンでしょう。ケイトでしょう。
とうそぶくお馬鹿なシネフィルに成り下がっていたのです。

でもそうか。本作を見ていなかったから
そう思いこんでいたんだなと。
それほど本作のオードリーは素晴らしい。
下品な言葉づかいをする粗野な娘と
気品あるレディの演じ分けの見事さもさることながら、
可憐という言葉はこの人のためにあるぐらいの佇まい。

そんな素敵な女優さんが、
こんな尊大なおっさんに惚れるなんて、勘弁して頂戴。
と思ってしまったのですよ。
映画のヒロインに嫉妬してしまってますな。
アホな感想ですみません。

ともあれ、オードリーの魅力を最大限に活かした
キューカー監督の明るくテンポのある演出と
ミュージカル場面の華やかさに
うっとりするに限ります。名作なのは間違いないです。
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やがて悲しき穴子丼

2023年05月19日 | 日々、徒然に
相変わらずやさぐれている人生です。
どうにもならないなあ、と思いつつ、
それでもアレがあった。あの店があった。希望の店だ。


たまに寄るテイクアウトの海鮮丼屋さん。
値段もそこそこで、それなりに美味しく、
海鮮丼のアレコレが楽しめたのだけど、閉店とな。
コロナの馬鹿。ウクライナ戦争の唐変木。

もう、あのネギトロ丼やとろろイカ丼、
だし巻き玉子入り穴子丼は食せないのか。
オマケにつけてくれる
ガリとかお吸い物の小袋ももらえないのか。
注文すると、のそのそとつくってくれた
あの暗い目をしたあんちゃんとはもう会えないのか。

食べられるものがいつでも食べられるわけではない。
そして、これまで会えた人がいつ会えなくなるかわからない。
何ともやるせなきおな金曜日。穴子丼最後に食したかったです。
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灼熱の逃避行

2023年05月18日 | 日々、徒然に
あのお。暑いんですけど。
いま5月ですよね。なのに30度超えとはどういう了見ですか。
で、明日はまた気温がぐんと下がるっていうじゃないですか。

するってえとなにかい?

今日
あちいあちい。たまらんのお。仕事にならん!
こうなったらアレじゃ、銭湯行って汗流して麦のアレじゃ!

明日
なんか寒っ。たまらんのお。仕事にならん!
こうなったらアレじゃ、銭湯行ってあったまって米のソレじゃ!

そんな今日と明日を過ごすってえ寸法かい?
おい、銭湯何時からやってるんだい?
てぬぐいあるか? シャボンは? ちょいと行ってくらあ。
逃げてねえからな、逃避じゃねえぞ。
太陽がまぶしいのがいけねえや、てやんでえ。

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邪悪は卒業しない

2023年05月17日 | 邪悪なT君
うひょひょひょひょひょひょ。

嗚呼。絶望しかない。
ただでさえ疲労困憊なのに、
貴様の相手なんかしていられるか。
こっちは忙しいのだ、邪悪なT君よ。

「あれ〜お疲れのようですね〜。
 そんなに仕事してどうするんですか〜人生楽しまないとアレですよ〜。
 とっておきのアレが出たのを知らないんですか〜」

アレとは何だ。曖昧な指示語を駆使しやがって。
串カツ? やきそば? 
だから何だというのだ。
焼きそばに田中の串カツが乗ってるだけの代物だろう。

「いやいや〜まさかホントに串カツが入っているなんて
 そんなアレなことするわけないじゃないですか〜味だけですよ〜
 そうです〜串カツソースの味のやきそばなんですよ〜
 スーパーカップもなかなかやりますよね〜」

串カツが具じゃないって?
それはウソまやかしではないのか。

「この世はウソとまやかしの世界ですよ〜知らなかったんですか〜。
 それにしても、具が串カツだったら良かったんですけどね〜。
 なんてったって、串も具ですからね〜」

串が具、ってなんだ。
どうして串にこだわるのだ。

「だってアレじゃないですか〜串カツは串があってこそですからね〜
 串が刺してなかったら、ただの豚カツじゃないですか〜。
 値打ちがガタ落ちですよ〜」

200円のカップ焼きそばの
何が値打ちだ。ふざけるんじゃない。

そう叫び、奴の体を八つ裂きにし、
無数の肉片にする。やることはひとつだ。

「うひょ〜やっぱり串に刺すんですね〜。
 串カツとか焼き鳥とか、串が命ですからね〜。
 ほら、居酒屋で焼き鳥頼むと、
 串から身をほぐす輩がいるじゃないですか〜
 ああいうのは万死に値しますからね〜」

万死に値するのは貴様だ。
肉片と化し、串に刺された邪悪なT君は、
小麦粉と卵、パン粉をまぶされ、
熱した油でジャアアっと揚げられるのでした。
串カツ田中のメニューに加えてもらおうかしら。

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桐島、邪悪やめるってよ

2023年05月16日 | 邪悪なT君
今月末に遠方の取材があるので、
飛行機のチケットの手配とか、宿泊先を探したりとか、
編集部と取材費の相談をしていたら、
あっという間に時間が過ぎていくではないか。
とある本のページ構成とサンブル原稿を
まとめなければならないのに。んもお。
あれこれ悩むヒマもないので、えいやっと勢いに任せて進める。
だが、しかし。心身が疲労困憊しているので、
エンジンがかかったと思ったら、すぐ息切れしてしまう体たらく。



うひょひょひょひょひょひょひょひょひょ。


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突き刺さる痛み

2023年05月15日 | 日々、徒然に
坂本龍一さんが自身の葬儀で流すために
作成していたプレイリストが公開された。

https://kabamerica.lnk.to/funeralplaylist

バッハやドビュッシーなどのクラシック作品や
ビル・エヴァンス、エリック・サティ、
教授と交友のあったデヴィッド・シルヴィアン、
映画音楽からはエンニオ・モリコーネ「道のテーマ」。
そして、ゴダール「軽蔑」より、
ジョルジュ・ドルリュー作曲の「カミーユのテーマ」。
あまりにも美しく、とことん残酷な、
バルドーの突き刺すような視線を思い出します。

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俺に力を持たせてくれ

2023年05月14日 | 映画など
トッド・フィールド監督「TAR/ター」を見る。
これまた見事な一人称映画。
すべてはケイト・ブランシェット演じる
超一流の指揮者ターの視点から映し出される事象の数々。
そうかアーティストってこんな心象風景なのか。
権力があるとはこういうことなのか、と。


観客の多くは戸惑うだろう。
というか自分はえらく戸惑ってしまった。

この女の人は誰だろう、ああ、同性婚の相手か。
だとしたらこの女の子は養子なのかな、とか。
そうか、ターは大学で教えているんだ、とか。
彼女を取り巻く状況と人物関係が大まかにわかってくるのは、
映画が中盤にさしかかる頃ではないだろうか。

とはいえ、人物の紹介がはっきりされないので、
ター以外の人が誰なのか。映画にどう関係してくるのか。
ぼーっと見ていると置いてけぼりにされそうだ。
そんな語り口のまま映画は突き進んでいく。

アーティストゆえなのか、
自身の芸術を追究する態度は真摯だが、
だからといって自信に溢れているわけではなく、
常に解答を求めてもがいている感じがある。
もともとパワハラ体質な面も、
その細かな言動から見え隠れする。

微妙な心身のバランスのもと、
なんとか自身のオーケストラを掌握しつづけるが、
強気と弱気が彼女のなかを行ったり来たりするあたりの
リアルさというか、いつ暴発してもおかしくないホラー感。

終盤に出てくるアジアの国、タイだと思われるけど、
功成り名を遂げた彼女が転落の一途をたどり、
強烈なしっぺ返しを食らう場面の残酷さ。
一人称映画と書いたが、本作はとても冷徹な神の視点からの
映画かもしれないな、と。

主役ターを演じたケイト・ブランシェットは
俳優からの引退を表明したとかしないとか。
たしかに、これだけ繊細な役どころを全うしているだけに、
やり切った感じがあるんだろうな、きっと。
コメント (4)
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Paint It White

2023年05月13日 | 読んでいろいろ思うところが
ハン・ガン「すべての、白いものたちの」
(河出文庫)を読む。
原題は「흰」。「白い」という形容詞らしい。
白に覆われた、あるいは白になっていくものたちへの
思いが綴られる。本にも余白があって、白い。


著者には姉がいて、母から産まれた直後に息を引き取る。
今は亡き姉に語りかけながら、
ナチスドイツに壊滅させられたワルシャワと
朝鮮半島の地についての思いが語られる。

雪や氷、みぞれ。
崩壊したワルシャワの街
赤ん坊をつつむ「おくるみ」などが
すべて白のイメージで包まれていく。

これは何だろう。
鎮魂か。それとも平和への希求か。あるいは人生の悔恨か。
でも、そういった言葉では表せないものというか。
ただ無心に読み、白のイメージがもたらす静寂と
うっすらと漂ってくる悲しみに浸るのがよさそうだ。


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先送りこそわが人生

2023年05月12日 | 日々、徒然に
午後からK社。
夏に出る本の入稿作業をおこなう。
この会社で仕事をするのはものすごく久しぶりというか。
編集部によって、いろんなやり方があって興味深い。
と感心している場合ではなく、急ぎ作業を進める。

仕事場に戻ってきたのが18時過ぎ。
もう暗くなるし、金曜日だし。
本日はこれくらいにしてあげてよろしくてよ、
とツンデレモードを発動するも、
先送りにして知らんぷりしていた
アレやコレの仕事がどっちゃりと鎮座していたという。
んもお。イケズなんだから。

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