Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

やさぐれ男に居場所はない

2023年05月30日 | 日々、徒然に
午後から東京駅。
いや、別にどこか行くわけじゃなくて、
JR東京駅近くで打ち合わせです。逃げてませんよ。


八重洲口の地下道を通り、地上に出たら
曇天を背にしてそびえ立つビル群。メトロポリスだ。
やさぐれた公園とかベンチとか、
当然のごとく見当たらないので、
自販機でコーヒー(140円)を買い、
歩道の片隅で「ぶおお」と溜息をつきながら、
約束の時刻まで待つのでした。
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どMであることの露呈

2023年05月30日 | 日々、徒然に
夜も9時を過ぎて、
もうこれくらいにしてよろしくてよ
とツンデレ脳になったので、帰途につく。
電車のなかで文庫本を読む。


この作家の小説を読むのは初めて。
書店で目にして、カバーのイラストに惹かれたというか。
世代の違う3人の女性の物語で、
自分のようなやさぐれたおっさんとは
まったく無縁の世界が広がるかと思いきや、
ある種の普遍性があり、不思議と身につまされてしまったという。
むかし読んだ、中沢けい「女ともだち」とか、
最近でもオカヤイヅミ「白木蓮はきれいに散らない」とか、
女性3人が主役の小説やマンガは興味深い。
映画でそういうのなかったっけ、と思ったら、あった。


ロバート・アルトマン監督の「三人の女」だ。
そのものずばりのタイトルだけど、
あれは嫌な映画(褒め言葉)だったなあ、と。
どこかで上映してくれませんかね。また見て、
嫌な思いに浸りたいと思う自分はどMです。

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アソコ再訪

2023年05月29日 | 日々、徒然に
ほお。
ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズ
来日公演が決まったそうな。
もうすぐ新譜が出るし、楽しみだな。うふふ。あはは。


ぶちゃひしゃげちゃれい!

どこで演るかと思ったら、
東京ガーデンシアターとな。
このあいだディランのライブで行ったところではないか。
恵比寿にあると勘違いしていて、余裕ぶっこいてたら、
ゆりかもめとかに乗って、
やたらと遠かったアソコか。しかもえらくお洒落な会場で
居心地の悪さといったらなかったのに。
武道館取れなかったんですか、兄貴。
いっそ愛知県芸術劇場大ホールにしようかな。
いい席取れるかもと思ったけれど、
チケットの値段を見たら一瞬でA席決定だったという、
ロック貧乏な輩は自分です。
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あらかじめ失われた影

2023年05月28日 | 読んでいろいろ思うところが
村上春樹「街とその不確かな壁」(新潮社)を読む。
個人的にいちばん好きなハルキ先生の長篇は、
「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」で、
よく似ているなあと思いつつ読み進めていく。


本作に出てくる「街」は高い壁に囲まれ、
一本の美しい川と3つの石造りの橋、
図書館と望楼、鋳物工場。
そして質素な集合住宅に住む人間と
短い角を持つ獣がいる街。
主人公の「私」は、「君」のいる図書館で
古い夢を読む仕事をしている。そんな世界観。

「私」は「君」に会うために、
自分の影を捨て、壁の中にある街に住む。
分身である影の存在。もう一人の自分が出てくるのは、
ハルキ先生の長篇によく見られるものだ。

かたや現実世界に再生した「私」が登場し、
不確かな壁に囲まれた街にいた
かつての自分をなぞらえるように、
福島の山奥にある小さな街の図書館に勤め、
失われた過去を取り戻す物語になっていく。

読み進めていくと、私とは何、
自分とはどんな存在なのだろう、と自問自答したくなる。
いまここにいる自分が
はたして本当の自分なんだろうか。と。

それは決して不快ではなく、
過ぎ去った自分の過去を振り返る
きっかけになったりするというか。
ハルキ先生って、長篇第一作の「風の歌を聴け」から、
同じ歌をうたっているようなそんな気がするわけで。
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焼けぼっくいにまだ火が

2023年05月27日 | 呑んだり喰ったり
吉祥寺で飲み会。
ものすごく久し振りな先輩方をふくむ面々で
四方山話をば。あっという間の3時間。


酩酊しつつも、大人な飲みっぷりで、
みなさんさすがだな、と。
千鳥足寸前で、共通の友人がかつて住んでいた
吉祥寺の裏通りを徘徊したという。
楽しかったです。また飲(や)りましょう。
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ふりかえったっていいじゃない

2023年05月26日 | 宇宙人の悲哀
午前中は歯科。
上の歯の治療に来たのに、
直前に下の奥歯が欠けちまって
結局、上を下への大騒ぎな治療だったという。
これでひと段落、と思いきや、
次回は噛み合わせの検査と、レントゲンを撮るという。
そうやって、ヤバいところを
微に入り細に入って見つけようって魂胆ですか。んもお。

昼前に仕事場に入り、
11月に出す絵本仕事で構成を考える。
どうしたものかと頭をひねっていたら、
痛めている首をひねりそうになったじゃないですか。んもお。



これ、なんだかわかりますか。
宇宙人じゃないですよ。しっしっ、あっちいって。んもお。

ペーパーセメントです。略称ペーセメ。
紙を貼るための接着剤で、いちど貼って剥がしても、
また貼ることができる優れものなのです。
かつては、おもに写植屋さんとか、
グラフィックデザイナーがパソコンを使う前の時代、
たいへん重宝していたというか。
デジタル時代になって久しいのだけど、
いまだにページの構成案をつくるとき、
自分としては、なくてはならないモノなのです。
近所の文具店では売ってないので、アマゾンで買ってます。
このペーセメが必携だった時代が懐かしい。
と後ろ向きな金曜日です。

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それってただの愛

2023年05月25日 | 日々、徒然に
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オフビートが待ち遠しい

2023年05月24日 | 日々、徒然に
カンヌ映画祭が開催中らしい。
アキ・カウリスマキ監督の新作「Fallen Leaves」が
コンペ部門に出品されているようで。
引退すると聞いていたのに、なんとも嬉しいニュース。
トレーラーを見たら、おお。いつものカウリスマキ節。
酒場と労働と映画館、無表情な顔と顔。犬とベンチ。
そしてロックンロール。いかにもな記号にわくわく。
ぬるいビールを飲みながら、公開を待つことにします。

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首と腰がスパークル

2023年05月23日 | 読んでいろいろ思うところが
「レコード・コレクターズ」6月号の特集は、
山下達郎 RCA/AIRイヤーズ。
つまり達郎さんのソロデビューアルバムの
76年「CIRCUS TOWN」から82年「FOR YOU」までの
レコとカセットのアナログ再発を受けての特集。
たしかに達郎さんのLPは、中古レコ屋でも
品薄だし高いんだよなあ。
なのでレコ好きの達郎ファンには朗報だと思う。


特集の冒頭は達郎さんのインタビュー。
これまでよく語られてきたことではあるけれど、
すこぶる面白い。「RIDE ON TIME」がヒットするまでは、
アルバムのレコーディング予算が乏しく、
「GO! AHEAD」のとき「120時間、800万円で作れ」
と言われ頭に来て、「112時間、780万」で作ったとか。
「Bomber」が大阪のディスコで火がつき、
ブレイクのきっかけを掴んだけれど、達郎さん本人は
ディスコに音楽を聴きに行くことはあっても絶対に踊らなかったとか。
若き日(おそらく今でも)の達郎さんは
頑固で偏屈だけど、一本筋が通っていて、
そして、どこか微笑ましい。

今回の再発シリーズ、できれば揃えたいなあ。
じつは、価格が1枚4,400円と聞いて愕然としたのです。
いや、高いとかそういうことではなく、
最近首と肩と背中と腰と尻が痛くて
近所のカイロプラクティックに通っているのだけど、
1回の治療でまさにそれくらいかかるんですよ。
うーむ。達郎を取るか首を取るか、
というアホな選択肢に悩んでおります。

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不遜のひと

2023年05月22日 | 読んでいろいろ思うところが
坂本龍一「音楽は自由にする」(新潮文庫)を読む。
正直、自分は教授のファンとは言えない。
とはいえ。YMOも「い・け・な・いルージュマジック」も
「戦メリ」も「ラストエンペラー」も
同時代に聞いて見ていたわけで、いまより
少しだけ脳味噌が柔らかい時分に、文化的な滋養を
大いに与えてくれた人だから。追悼の意を込めて、読む。


教授、というあだ名がついているくらいだから、
教養あふれる環境で育ち、
学術的に音楽を学んできた人なんだろう、
と勝手に思っていたけれど、それは半分当たっていて、
半分間違っていたというか。

小学生の頃から著名な音楽家に
ピアノや作曲を習っていたとはいえ、
基本的には生意気な子で、
中学に入り、モテたいからという理由で
バスケット部に入り、ピアノをやめてしまう
エピソードがさもありなん、というか。
やめたからこそ音楽が好きだということに気づき、
以降、音楽の深みにはまっていき、
同時に文学や映画に親しんでいった生い立ち。

長じてプロのスタジオミュージシャンとなり、
YMOのメンバーとして一世を風靡する。
そのあたりの語りは割とあっさりだけど、
「BGM」に収録された「キュー」をめぐる
メンバーとの確執のエピソードはとてもせつない。

圧倒的に面白いのは、
「ラストエンペラー」でのベルトリッチ監督とのやりとり。
映画に入れる音楽について、
ものすごい注文の仕方をするベルトリッチに
四苦八苦しながらなんとか曲を作りあげる教授。
さぞかし大変だったと想像するけれど、
モノをつくるときの過酷さと
理不尽さによくぞ堪えたなあというか。
それでアカデミー賞を獲ったんだから、苦労が報われたかと思いきや、
複雑な心境を吐露する教授の語り口はとても誠実だ。

ところどころに、
教授によるさまざまなジャンルの音楽に対する
思いや解釈が語られているのも読み応えがある。

たとえば「ビハインド・ザ・マスク」が
アメリカですごく受けたことに対して、ここに
ロックの秘密があるのではないかと教授は語っている。以下、引用。

ロック性というのは、リズムパターンやグルーヴだけでなくて、コード進行にもあって、つまりある和音からある和音に行くときにすごくロックを感じる、ということがあるみたいなんです。アメリカで演奏してみて、初めてそのことに気がつきました。「ビハインド・ザ・マスク」は、だいぶあとにマイケル・ジャクソンやエリック・クラプトンがカヴァーしたんです。やはり、確かにロック・ミュージシャンを惹きつける要素があるんだと思います。ロック&ロール、つまり自然に体を揺らして転がしてしまうような何かが。

とても充実した編集がなされた本であり、
豊富な写真と各章ごとに、
詳細な脚注がついているのも嬉しい一冊。そして合掌。

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