Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

まな板の上のtaco

2017年03月31日 | もう瀕死で

実はここ数日、胃が不調で、

もう駄目じゃ、と観念して自宅近くの病院に。

診察して、クスリをもらって「様子を見ましょう」と

言われるかと思ったら、

「じゃあやりますか、胃カメラ」と先生。

「えっ、これからですか」

「はい。朝から食べてないんでしょ」

「ええまあ」

「じゃあやりましょう」

 

 

待合室で呼ばれるのを待つ。

胃潰瘍のパンフを読んでいたら、気が滅入ってきたので、

持ってきていた高田文夫先生の文庫本を読む。

そういえば先生も大病したんだっけな。でも快復したみたいで良かった。

滑舌のいい文章にうなっていたら、携帯が鳴っていたのに気づく。

クライアントからの電話だった。

病院を出て、電話をかけ直す。

昨日責了とのことだっだけど、

データに不具合が出たとか出なかったとか。

なのでデザイナーさんとやりとりしていたら、

あっという間に1時間ほど経ってしまった。

 

病院に戻ったら、

三白眼の看護師さんが「こちらへどうぞ」と、

処置室に案内してくれるのだった。

 

ベッドに横たわると、目の前に大きなモニタが。

そして、これでもかと胃の中を見せつけられるのでした。

 

「胃の組織を取りましたから。

 あと、ピロリ菌の検査もしますね」と先生。

結果は2週間後とのこと。

胃の中をさんざんこねくり回されて、

疲労度がマックスだけど、仕事場に。

原稿を書くが、なかなか調子が上がらず。

それはそうだろう、と。

 

夜の9時過ぎに帰宅。

スポーツニュースを見たら、

我がドラゴンズはジャイアンツとの開幕戦、

2−6で敗退。こんな日もある。

 

 

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春の嵐

2017年03月30日 | 日々、徒然に

5月に出る雑誌の会議でいろいろと話す。

この時期は、GWでスケジュールが厳しくなるのだけど、

それは毎年のことなので、諦念あふれる会議というか。

取り急ぎ、資料本を読むことから始めよう、と。

 

年末から作業していた本がようやく責了となる。

短かったけど、長かったなあと感慨にひたっていたら、

新しい本の進行がスタート。

けっこう難易度の高いテーマでつくる本なので、

それなりに苦労はするんだろうなと。

この仕事もまずは資料本を読み込むこと。

そして協力してくれる人をしっかり探すこと、だ。

 

 

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ミッシングの先

2017年03月28日 | 映画など

松居大悟監督「アズミ・ハルコは行方不明」を見る。

閉塞的でどん底な日常を送る女を主人公に、

時制をバラバラにして、

アートと暴力をまぶしたポップな一作というか。

 

 

アズミハルコが日常から逸脱して、

自分を解放し、その姿がアートになり、

ネットで拡散され、人々に影響を与える。

さらに男を襲う女子高生のギャング団や、

落書きアートに熱を上げる若者たちが現れて、

物語だけでなく、映画自体も錯綜していく。

それでいて、アズミハルコのどうしようもない日々や、

落書きに勤しむ若者たちの軽薄さがリアルに映し出されて、

不思議な感触のある映画だなと。

 

「私たちのハァハァ」で女子高生たちの

息づかいを丁寧に描いた松居監督のチャレンジングな一作。

期待の若手監督(31歳)だし、

大いに挑戦と冒険を続けてもらえたらと思う。

 

とかなんとか、

シネフィル的なことを書いてますが、

神様(蒼井優)が出てるから見たんです!

逃げも隠れもいたしません。

やさぐれ演技がすっかり身についた神様(蒼井優)を見て、

世界中の信者は「自分もやさぐれてていいんだ」

と勇気づけられています。

 

高畑充希さんも、

それまでの優等生的なイメージを払拭すべく、

頭も尻も軽い女を演じてお見事。

これくらいの役はお手のものなんだろうな、と。

 

 

 

 

 

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雨とヤキイモ

2017年03月26日 | 日々、徒然に

区議会選挙の日、ということで、

選挙公報で、意中の人を決めて

雨のなか、家から歩いて10分ほどの投票所に向かう。

投票を終えて、なにげに向かいにあったスーパーに入る。

いい匂いがすると思ったら、ヤキイモだった。

そうか、自分はヤキイモが喰いたかったんだと思い、

2本ほど買って、家に戻る途中、

路上ですれ違った初老の男性がいた。

男性は、自分の目の前でいきなり倒れた。

 

「大丈夫ですか」

思わずそう叫んだけど、男性は顔から血を流して、

声にならない声を上げていた。自力で立ち上がることができず、

体を持ち上げて立たせようとしたけれど、無理だった。

「救急車呼びましょうか」

と言ったはいいけど、

携帯を持っていないことに気がついた。

持っているのは傘とヤキイモだけだ。

 

雨がざあざあと降るなか、困っていると、

「俺、携帯持ってる」と男性。「そこのコンビニに母がいる」。

カバンから携帯を出してもらい、「母」なる人に電話する。

 

「通りがかりの者ですけど、急に倒られて」

そう叫んでいたら、通りかかったオバチャンが「どうしたんですか」と。

そして、チャリに乗った青年がキキっと止まって、

「なにかあったんですか」と。

 

「いきなり倒れて、動けなくなってるんです」と

話しているうちに、男性のお母さんがセブンイレブンから出てきた。

「すいません。この子、梗塞をやって杖をついていて」と母。

「いつも行く病院があるんなら、タクシ−呼びましょうか」と青年。

「救急車の方がいいかしら」とオバチャン。

 

そうこうしているうちに、タクシーがやって来た。

青年と二人で、男性を肩にかついでタクシーのドアのところまで行く。

「駄目だよ。責任持てないよ。救急車にしてよ」と運ちゃん。

 

「やっぱり救急車ですね」と青年と言い合う。

彼が119してくれるが、なかなか来ない。

「すいませんね」と母。

「申し訳ない」と男性。

「今日は雨だし、寒いしね」とオバチャン。

 

ようやく救急車が到着。

隊員さんがストレッチャーを手際よく運んでくる。

「どうしました」「大変でしたね」「さあ立てますか」

「そおっと、ゆっくり乗ってくださいね」と隊員さん。

「ありがとうございます」と母。

「良かった」と自分。

「良かったですね」と青年

「お気を付けて」とオバチャン。

救急車が動き出した。

 

オバチャンと青年、そして自分は

「おつかれさまでした」と言い合って、

それぞれの行き先に向かっていった。

 

帰宅したときには、

ヤキイモはすっかり冷えていた。

オーブントースターで温めて、食す。

 

 

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バック・トゥ・ザ・セブンティーズ

2017年03月24日 | 映画など

石井輝男監督「やさぐれ姉御伝 総括リンチ」を見る。

何とも素晴らしいタイトル。

そしてそのタイトルに恥じない、

摩訶不思議な世界観とサービス満点のエログロ。

池玲子さんの凜とした美しさとお色気にうっとりしつつ、

めくるめく石井ワールドに浸る86分でした。

70年代の東映映画は素晴らしいなあとあらためて思う。

 

 

 

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頭(こうべ)を垂れたその先は

2017年03月23日 | ストレイキャットブルース

じっとうつむいて、世の中を憂えているようだけど、

実際、何も考えてませんよね。

悩んだふりをして、実のところ頭はからっぽ。

というのは自分にも経験があるので。

 

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パスタと師匠

2017年03月22日 | 小さなことからコツコツと

今週はインタビュー原稿を2本書き上げて、

明日出る予定の色校を確認するのがメイン。

他にも細かい仕事はあるのだけど、淡々と進めていく。

ライターS君が仕事場の近くに来ていたので、

パスタなどを食しながら、近況を報告しつつ、

やさぐれ話に花を咲かせる。

でもやさぐれていたのは自分だけだと気付いたのは

S君と別れたあとだったりして。

 

仕事場に戻って、原稿書き。

だいたい書き上がったところで、

もう一本のインタビュー音声の文字起こし。

2時間近くあるので、やってもやっても終わらない。

こんなに忠実に文字に起こしても、

使うのはその5分の1ぐらいなのになあと、いつも思う。

でも全部起こさないと、どこにキーとなる会話が

眠っているかわからないというか。

インタビューのとき、どんなに盛り上がっても、

そこが原稿になるとは限らない。というか使えないことが多い。

むしろ地味な言葉、ぽつりと出た言葉が大事だったりするわけで。

結局は地道にコツコツやるしかないのです。

西川きよし師匠はやっぱり正しい。

 

 

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僕には理想がなかった

2017年03月20日 | 読んでいろいろ思うところが

小林秀雄「学生との対話」(新潮文庫)を読む。

「無常ということ」なんかを

教養のためとか、受験で出るからとかいう

ヨコシマな理由で読んでいたアホな学生時代を思い出す。

本書は対話集だからとても読みやすいのだけど、

含蓄のある言葉に打ちのめされる。

アホですいませんと小林秀雄先生に謝りたい気分というか。

 

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ありえたかもしれない過去

2017年03月19日 | 映画など

デイミアン・チャゼル監督「ラ・ラ・ランド」を見る。

アメリカ映画において、西部劇もそうだけど、

ミュージカル映画というジャンルも

衰退して久しいというか。

そんななか、これだけ本格的なミュージカルを作り上げた、

監督を始めとする作り手たちの志(こころざし)に敬意を表したい。

それが大評判を呼んでいるところもまた微笑ましいというか。

 

 

女優志望のミアと、ジャズピアニストを夢見るセブ。

この二人が出会い、恋が芽生え、歌い、踊り、

愛を育み、夢を語り合うが、次第にすれ違っていく。

愛とその喪失。そして夢と挫折が、

切なくも流麗に描かれていく。

 

ライアン・ゴスリングとエマ・ストーン。

ほぼカット割り無しのミュージカル場面で

歌って踊る二人の役者根性が素晴らしい。

二人ともミュージカル畑の人ではないようで、

プロのダンサーや歌手では出せない味というか、

ある種のぎこちなさと言ってもいいかもしれないけど、

観客はこの二人に、限りない親近感を抱いていくだろう。

 

色彩のカラフルさに

「シェルブールの雨傘」を思い出したり、

二人のタップダンスの優雅さに、

フレッド・アステアとエレノア・パウエルの

「踊るニュウ・ヨーク」を連想したりと、

世界中のシネフィルは感涙しているに違いないけど、

それはまた別の話。

 

感涙といえばクライマックス。

人生で失敗したことの多い人、

あるいは失敗したなと思ってばかりの人には、

涙なくしては見られない展開となる。

もちろん自分も感涙してしまったわけで、

はからずも人生の失敗者であることが

露呈したのでした(←ほっとけ)。

 

 

 

 

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泥のなかの花

2017年03月18日 | 読んでいろいろ思うところが

「レコード・コレクターズ」4月最新号はポール。

89年リリースの「フラワーズ・イン・ザ・ダート」の

リマスター盤発売による特集号。

「パイプス・オブ・ピース」以降の、

いわゆる暗黒時代といわれる80年代後半を乗り切り、

以後、恒久的な人気を保つようになるポールを検証。

 

 

映画「ヤア!ブロードストリート」の失敗とか、

「プレス・トゥ・プレイ」の売れ無さ加減とか、

かなりやさぐれていたと思われるポールにとって、

「フラワーズ・イン・ザ・ダート」は起死回生のアルバムだった。

エルヴィス・コステロとのコラボが

いいスパイスになったようだし、実際、共作した曲は名曲だらけ。

このアルバムがワールドツアーに出るきっかけとなり、

過去のビートルズの曲を惜しげもなく披露するポールに、

多くの人がライブ会場に押し寄せた。

以後、ビートルズの「アンソロジー」プロジェクトや、

愛妻リンダの死などで途切れることはあったけど、

ほぼずっと世界を回り続けているポールを作り上げた

記念すべきアルバム、ということ。

 

本特集では、コステロとのコラボの詳細が書かれている。

共作アルバムが出てもおかしくないぐらいの

曲をたくさんつくった二人だけど、

業界というか、大人の事情でそれが頓挫したことが示唆されている。

それを受けてコステロのコメントが引用されていて興味深い。

以下、和久井光司さんの記事から。

 

レコードを出して、ツアーをまわって稼ぐには、

業界内に多くの理解者を持つことが必要だって気付いたんだ。

かといって誰かに迎合したくはないし、

くだらない作品は出したくない。そうすると、

どこで自分が納得できるかを考えるようになる。

その結果、ぼくの場合は、

「明快さ」に行き着いたんだ。

歌がはっきり聞こえて、メロディと歌詞がわかる。

楽器がどう鳴っているかがわかる、という在り方だよ。

 

今回のリマスター盤では、

コステロとの共作で未発表の曲が収録されるらしい。

そう聞くと買いたくなるんだけど、オケラ(死語)なのです。

だって東京ドームのチケット買っちまったもんで。

ちょっとやさぐれてきたので、気を休めようと、

「フラワーズ・イン・ザ・ダート」を聞くべく、

CDのケースを空けたら、90年東京ドーム公演の半券チケットが。

 

 

90年のツアーは7,000円だったのか、と。

今度の4月のツアーは同じ東京ドームで18,000円ですがな。

どうりでロックファンはどんどん貧乏になるわけです。

 

 

 

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