Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

ビターブラックなひととき

2020年06月30日 | やさぐれ男のつぶやき

「お互い生き延びましょうね」

 

そんな会話をすることが多くなってきた。

今日も、久しぶりに電話で話したYさんと、

業務関係の話はそこそこに、

「ひどい時代になりましたねえ」的な話で花が咲く。

 

「どうせ人生、先が短いから」とYさん。

「Yさんだけじゃないですよ、人類全員がお先真っ暗ですから」と自分。

 

「ひゃっひゃっひゃ」

 

苦くてどす黒い笑いが起こったあと、

冒頭のセリフを言い合って電話を切るのでした。

 

やさぐれているのは自分だけではない。

世界中の人たちがやさぐれているのだ。

そう思うと、少しは楽になるような気がする。

 

ともあれ、目の前の仕事をこなし、生活する。

希望は少ないけど、ないことはない。

なんとか、お互い生き延びましょう。

 

 

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洗濯ばさみは登場しない

2020年06月29日 | 映画など

グレタ・ガーウィグ監督

「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」を見る。

流れるような語り口のなか、

なぜいま「若草物語」なのか、ではなく、

今だからこそ「若草物語」なのだ。

そんな強い意志を感じ取ることのできる四姉妹の物語。

 

 

女性の生き方の選択肢は、

結婚以外になかった19世紀の米国。

南北戦争が背景にあるから、

まさに「風と共に去りぬ」の時代なんだな。

 

主人公である次女のジョーが作家となり、

結婚にとらわれず自由に生きようとする姿は、

当時、ものすごく特異で異質だったはずだ。

でも映画は、そんな主人公の生き方を肯定し、

人生を突き進む姿を実に生き生きと見せてくれる。

 

他の姉妹たちは因習にとらわれてしまうけれど、

映画は、決して非難することなく、彼女たちの人生を応援する

姉妹を見守る両親も、隣人たちも、

みんないい人たちで、しかもかなりのリベラル。

だから見ていて、心が温まるのだろう。

 

なので限りない優しさに包まれた

感動作になるかと思ったのだけど、

そんな映画にしてたまるか、

という監督の思いが突出したクライマックスに驚く。

 

流れるような語り口、と書いたけれど、

時制があちこち飛び、下手をすると今見ているのは、

彼女たちのいつの時代? と混乱してしまう寸前で

物語に引き込む力を持つ。脚本の力か。編集の妙か。

はたまた演出がなせる技か。

 

グレタ・ガーウィグ監督は、

前作「レディー・バード」もいい映画だったけれど、

シネフィル的には、本作はグレードアップどころの話ではない。

スピルバーグかロン・ハワードかというぐらいの域。

職人的な演出力と、しっかりしたテーマと作家性。

つまりはアメリカ映画のトップ監督だということです。きっと。

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オール・アラウンド・ザ・ワールド

2020年06月28日 | いやはやなんとも

先ごろ行われた

小田原市の市長選挙で当選した守屋氏。

公約に挙げていた項目に、

市民に対して「ひとり10万円」とあったという。

でも、いざ当選したら

「あれは国からの給付金という意味です」だと。

 

選挙といえば海の向こうのベラルーシでは、

今度の8月に大統領選挙が行われるらしいけど、

現職のルカシェンコ大統領が6選を目指しており、

反対派の候補者を軒並み拘束しているらしい。

おまけにこの大統領、新型コロナをめぐって、

「ウォッカを飲めば大丈夫」と放言し、

まともな対策をしていない、と。

 

反対派といえば、河村名古屋市長が、

大村愛知県知事に対するリコール運動参加を呼びかける

往復はがきを県民に送っているらしい。

あいちトリエンナーレで天皇を侮辱したのが許せないらしい。

その返信はがきは、参加する人が切手(63円)を貼って

返信しなければならないそう。

河村市長、リコール運動には熱心だけど、

市民への特別定額給付金の給付率は現在、8.8%とな。

 

以上、

最近目にしたニュースより。

まとめて文太兄ぃに一喝してもらいます。

 

 

 

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昔ながらのやり方

2020年06月25日 | 日々、徒然に

仕事を終えて(終わってないけど)家に帰り夕刊を開いたら、

去年取材した人の追悼記事が。

亡くなったのは5月で、そのときに版元から知らされたのだけど、

掲載されているその人の写真はにこやかで、

取材したときも、ユーモアあふれる話を聞かせてくれたなあ、と。

インタビュー中、あることで褒められたことがあって、

いまだにそれを思い出すと、ちょっといい気分になったりするのです。

その節は、ありがとうございました。

 

亡くなっても、その人の遺志は

引き継がれた人たちに確実に伝わっているようで、

人間っていうのは、そうやって生きて、

そして死んでいかないといけない。

そんなコトを思いながら、今は麦のアレを摂取しつつ、

ニール・ヤング「オールド・ウェイズ」を聞いています。

 

 

景気はだんだん悪くなっていって

仕事を失うはめになっちまった

だけど働いていなくちゃ何だか落ち着かないのさ

だからなんとかしようと頑張り続けたよ。

〜Old Ways

 

 

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復讐の歌がきこえる

2020年06月25日 | 映画など

エイドリアン・グランバーグ監督

「ランボー ラスト・ブラッド」を見る。

コロナ明け(明けてないけど)の映画館で

いちばん見たかったのは、実はこの映画だったという。

前作「ランボー最後の戦場」がまれに見る大傑作で、

11年ぶりになるシリーズ最新作にも

たいへん期待が高まっていたわけで。

 

 

故郷のアリゾナで牧場を経営し、

平穏な暮らしを送っていたジョン・ランボーだったが、

友人の孫娘で、実の娘のように可愛がっていたガブリエラが、

メキシコの人身売買組織に拉致されたことから、事態は一変する。

復讐に燃えるランボーは、

人間殺戮兵器だったアイデンティティーを蘇らせ、

人身売買組織に復讐の限りを尽くす。

そのあまりな殺戮ぶりに、ただ圧倒されるしかない。

いくらなんでもやり過ぎだろう、と突っ込む間もなく、

ランボーは怒りをスクリーン一杯にぶちまけるのだ。

物語の伏線とか、緻密な人間描写とか、

あまりにもメキシコ人を悪者にしすぎとか、そんなことはお構いなし。

愛する者を亡くした男の怒りに観客が同化できるかどうか、だ。

 

スタローンはもう73歳なんだな。

顔を見るとさすがに老けた感じはするけれど、

体格は相変わらずマッチョだし、衰えはさほどなさそう。

「ランボー」シリーズはこれで最後らしいけど、

前作でも最後っぽかったからなあ。疑わしいというか。

10年後、80歳過ぎのスタローンが悪人どもを殺戮しまくる

「ランボー」の新作が公開されたら、やっぱり見に行くんだろうな、と。

 

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欲しかった自由がやたらにダサく思えたりして

2020年06月25日 | 日々、徒然に

もうすぐ7月だというのに、

なんだか寒いな。半袖だと震えてしまう。

ことほどさように寒暖差があると、体調もすぐれず。

そうはいっても、雑誌記事の校正とか、

原稿書きとか、書籍の構成案とか、気がついたらもう夜。

 

弟の名曲でも聞いて、少し疲れを取って、また明日。

夢は借り物だと言われているけれど、

明日には返さなければならないんだ、と。

 

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あの日にかえりたい

2020年06月24日 | 日々、徒然に

コロナ以降、

ZoomでTV会議をするのが標準になっている。

ここ数週間は週に2回はTV会議があり、

Zoomだけでなく、Skypeも使う場合も出てきて、

もう対面での打ち合わせは減っていくんだろうな。

「間」とか「空気」がまったく感じられないのが、

とても困るのだけど、仕方ないのかな。

 

でも、リモートワークの方が向いているという人もいるわけで、

無駄な会議とか、余計な人間関係に

煩わされずに仕事ができるメリットもあるのだろう。

学生の場合、友人と会えないのが寂しいという面もあるけれど、

いじめに遭っていたり、たとえそうでなくても

同調圧力に窮屈な思いをしている人にとっては、

リモートは悪いことではない。

 

どうしたものか、と思いながら、仕事。

締切という同調圧力に戦々恐々としております。

 

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パラダイスの夕暮れ

2020年06月23日 | ささやかな幸せ

 

あれ。

ここは大阪だよな。

確か取材に来たような気がするんだけど、

なぜ、目の前に見慣れないモノがあるのだろう。

 

プシュウ。

ジュワジュワ。シャアアア。

という音が聞こえる。いったい何の音だろう。

そして、心躍るのは何故だろう。

 

口の中、そして胃の中に広がる、

なんともいえない麦の香りと炭酸の刺激。

これが桃源郷というものか。

と、ただひたすら呟き続ける浪速の夕暮れ。

 

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心の中で飛沫を飛ばし

2020年06月21日 | 我がドラゴンズ

3か月遅れのプロ野球、開幕とな。

我がドラゴンズ、スワローズ相手に勝ち越しとはめでたい限り。

開幕の勝ち越しは8年振りということで、

世界中のドラゴンズファンは

飛沫を飛ばして大騒ぎ、というわけにはいかないけれど、

いい夢が見られそうです。

 

初戦のビシエドの先制ホームラン。

周平と阿部が適時打に、直倫がしっかり勝ち越しの犠打。

2戦は残念だったけど、吉見はベテランだから

きっと立て直してくれるでしょう。

そして3戦目は京田がホームランとは。

なんといっても2年目の梅津が7回無失点の好投。

 

平田に当たりが出ていないけど、

そのうち調子を上げていくはずだし、

2軍で鍛えられている根尾くんや石川くんの出番も

そう遠くはないだろう、と。

 

ともあれ、ドラゴンズの動向に

一喜一憂する日が3か月遅れでやってきました。

 

 

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語る風景、黙りこむふたり

2020年06月20日 | 映画など

コゴナダ監督「コロンバス」を見る。

ひとりの女の子と韓国人男性の、

恋愛とも友情ともつかない交流が、静かに端正に描かれていて、

おお、これはいい映画だなあ、と。

見ているうちに、いつのまにか

やさぐれた心が癒やされていったという。

 

 

舞台はインディアナ州コロンバス。

モダニズム建築が多く見られるこの街の風景が静かに切り取られる。

その切り取られたショットが、淡々とした物語のなか、断続的に挿入される。

いたって静かな映画なのだけど、ショットのひとつひとつが意図的というか、

そこから何を読み取ったらいいのだろうと考える。

 

薬物依存症の母親を放っておけず、

自分の未来を夢見ることができない女の子と、

高名な大学教授の父親との確執を引きずっている青年が

お互いの傷にそっと寄り添う。でもふたりは必要以上に接近しない。

そのあたりの厳しさというか、残酷さも垣間見られたりする。

 

監督はヒッチコックや小津のドキュメンタリーを

つくっているらしい。映画の文法というものに意識的な人なのだろう。

 

主人公のケイシーを演じたのは、

ヘイリー・ルー・リチャードソン。

「スイート17モンスター」で

ヘイリー・スタインフェルドの友人を演じた女の子だ。

やさぐれたティーンエージャーぶりが素晴らしい。

アメリカの10代から20代の女優さんは充実しているなあと。

 

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