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Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

暗闇でわくわく

2007年10月31日 | 映画など
『100人の子供たちが列車を待っている』の続き。

列車、というのは映画の中の「列車」である。
1984年にリュミエール兄弟が撮った、
『列車の到着』という映画のことだ。



映画が発明されたばかりの作品なので、
当然サウンドも無ければ、色もついていないサイレント映画だ。
画面の奥から列車が走ってくるのを見た当時の観客は、
列車が迫ってくるのに驚き、座席から逃げまどったという。

なにか怪しげなのだが、
ついつい見たくなってしまう。そんな映画がいい映画だと思う。
『列車の到着』のように、まさに映画が発明されたときは、
人々が逃げまどうほどのサプライズがあったのだ。

そんなサプライズを求めて、
『100人の子供たちが列車を待っている』の子供たちは
ミッキーマウスのアニメやチャップリンの短編と共に『列車の到着』を見る。
そしてロングショットやドリー撮影(移動ショット)といった、映画の作り方を学ぶ。
映画を見る子供たちの顔が映し出されるのだが、
その表情は、この上なく豊かである。

わくわくすること。
これがあるから、人々は映画を見る。


※補足、のようなもの
実は10年以上前にパリに行ったことがあるのだが、
そのとき、エッフェル塔の近くにあるシネマテークで、
『列車の到着』を始めとするリュミエール兄弟のサイレントを見た。
サイレントということもあり、場内はものすごく静かだった。
そんな状況だったので、つい居眠りをしてしまい、
気がついたら、場内が明るくなっていた。
シネフィルだった(今でもそうだが)僕は、シネマテークで
映画を見るのがものすごいステータスだと思っていて、
喜びいさんで見にいったのだが、あえなく撃沈…。
そんな思い出のある映画、それが『列車の到着』なのだ。

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素朴さと愛情が大切だ、と

2007年10月30日 | 映画など
イグナシオ・アグエロ監督『100人の子供たちが列車を待っている』を見る。
チリのサンチアゴ周辺に住む子供たちに、
映画の授業がおこなわれる。その模様を記録したドキュメントだ。
自然で素朴な魅力にあふれ、映画への愛情が深く感じられる好編である。

CIEN NINOS ESPERANDO UN TREN(1988)
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イタリアン風カツ丼とでも言うべきか

2007年10月28日 | 邪悪なT君
とある用事で渋谷に行く。
すると、こんな看板があるではないか。



ほお。なるほど。
美味しい肉を食して、グレードが上がっている僕にとって、
こういったモノは、もはや眼中にない(はず)。
以前の僕なら、飛び上がって喜び、
邪悪なT君に報告していたと思う。
そしておそらく、邪悪なT君は、
「うひょひょひょ。チーズと半熟卵の
絶妙なハーモニーがたまらないらしいですよ~」
と高笑いをするに違いない。

そんな会話などしたくない。するものか。
と、固く誓った日曜日。

じゃあ、なぜそんな写真を撮るのか、
という突っ込みがあるかもしれないが、
それはまた、別の話。
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その答えは風の中に

2007年10月27日 | 呑んだり喰ったり
風が吹いてきた。
昨夜は、M社の方々と食事会。
邪悪なT君とM嬢とともに銀座に行く。
向かった先は数寄屋橋通りの焼肉店。

銀座。
焼肉。

風が吹いてきた。
100円ローソンも、カップ焼きそばも、
カレーカツ丼も、とんかつチャーハンも、
カレーライスとドライカレーのセット(そんなセットがあるのか?)も、
すべては今夜のためにあったのだ。
やさぐれた人生を送ってきた僕にも、
ついに、風が吹いてきたのでは、とビールをいただき、
これまでに食べたことのない肉をほおばる。

「うひょひょ。これってホントに肉ですか~」
と、笑いが引きつる邪悪なT君。

「普通、肉ってタマネギと一緒に甘辛く煮て、
ご飯の上に乗っかってるものじゃないですか~」

それは牛丼だろ。
このメガ牛丼マニアめ、と心の中で突っ込みながら、
次から次へと出てくる肉の魔力にメロメロとなる僕らであった。
ご馳走様でした。

やはり、風が吹いてきた。
今は、愚かな風(byボブ・ディラン)でないことを望むだけである。


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柿と取材とメガ牛丼

2007年10月24日 | 満身創痍な
今日は朝9時半から取材。
午前中に1件。午後から2件という強行スケジュール。
ただ、インタビュイーが素敵な人たちだったので、
そういう意味では心が安らいだというか。

終了したのが午後5時過ぎ。
さすがに疲労困憊である。
こんな日は、メガ牛丼などのことは考えずに(考えてたのか?)、
ちょっと体を休めたほうがいいかもしれない。
明日も取材があるので、
英気を養っておかないと。

柿を喰う。
今年の秋は何度か喰っているのだが、
柿ってこんなに美味かったのか、と再認識。
しみじみ秋だな、と。


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メガがはびこる世知辛さ

2007年10月22日 | 邪悪なT君
今日はクールなN君と虎ノ門に行き、
デザイン関係の打ち合わせをおこなう。
話し合いはつつがなく終わり、仕事場に戻ろうと
地下鉄の虎ノ門駅に向かったら、
あったのだ、アレが。



世の中はいったいどうなっているのか。
よりによって「メガ」がこれほど世にはびこってしまうとは。

「うひょひょひょ。牛肉は通常の3倍なんですよ~」
と、邪悪なT君の声が僕の頭の中を駆けめぐるのだった。
値段は650円。安いのか、それとも高いのか。
それはともかく、
こうしたものを食した人は、
値段以上に失うモノがあることを自覚するべきだろう。


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ブルータスはこし餡仕様

2007年10月22日 | やさぐれ男のつぶやき
赤福。お前もか。

最近は企業の不祥事など慣れっこだし、
不二家や「白い恋人」などの賞味期限の問題が話題となり、
鬼の首を取ったかのように、責め立てるマスコミに辟易していた僕だが、
あの赤福まで、そのようなコトををしていたとは。

僕は名古屋の生まれである。
赤福は三重の名物だが、身近な名菓として親しんできたのだ。

小学生の頃、甘党の母親に連れられて、
駅前のデパートの地下にある赤福の店舗で、
お茶と赤福のセットを食べさせたもらった記憶がある。



餅をこし餡で包んだ上品な生菓子である。
やさぐれた少年時代を送っていた僕だが、
赤福を喰うときは、そんなやさぐれ気分も吹っ飛んだ覚えがある。
賞味期限はせいぜい2日。
生菓子だから仕方ないだろう。
それを回収して、冷凍保存してまた出荷したというではないか。

それはないよ。赤福。
普段は声高には言わないのだが、
少年時代の僕が許さない。なんとかしてくれ。赤福。

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頑固を続けて80年

2007年10月20日 | 映画など
リンダ・ハッテンドーフ監督『ミリキタニの猫』を見る。
ニューヨークの路上で、
ひたすら絵を描くホームレスの老人が主人公。
9.11のさなかにも、
一心不乱に描き続ける姿を描いたドキュメントだ。


The cat of Mirikitani(2006)

この爺さんは、サクラメント生まれの日本人
(「ミリキタニ」とは「三力谷」と書く)で、
広島で育ったあと、10代後半にアメリカに戻る。
そのときちょうど第二次大戦が起こり、
強制収容所に連行され、辛苦を味わう。

その後、アメリカを転々として、
ニューヨークにたどり着き、ホームレス的生活をしながら、
路上で絵を描き、アーチストを自称する。
この爺さんは、日本の故郷の風景や、
収容所での辛い日々を題材にして、鮮やかな色彩感覚で、
まるで子供が描くような伸びやかなタッチの絵を描く。
そうした多くの絵になぜかよく描かれているのが猫、だ。

爺さんはホームレスとなっても、
自らアメリカの市民権を放棄し、
社会補償を受けることを拒否していた。

そんな反骨精神丸出しの、
偏屈な爺さんではあるが、どこか愛嬌があり、
口から出る言葉は「ノーモア・ウォー」。

ドキュメンタリーの被写体としては、願ったり叶ったりだろう。
こんな爺さんを撮らない手はない、
と、この映画の監督は思ったはずだ。
監督は、ホームレスのこの爺さんを家に連れて行き、
共に生活しながら、爺さんの行動をカメラにおさめていく。

天衣無縫な爺さんではあるが、
次第に戦争被害者であることが浮き彫りにされる。
だがそれ以上は踏み込まない。あくまで浮き彫りにするだけだ。
声高に戦争は良くない、とプロパガンダ的な演出もしない。
あくまでナチュラルに、
このミリキタニという爺さんのキャラクターを捕らえようとしている。
そんな映画だ。そして視点は限りなく、優しい。

ネタバレなので書かないが、
この映画には、素晴らしいラストが待っている。
ちょっと驚いた。こんな使い方があるのか、と。








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忘れがたき日

2007年10月19日 | 邪悪なT君
ついに行ってしまった。
絶対行くものか、と心に誓っていたのに。
そう、行ってしまったのだ。「100円ローソン」に。
行ったら買わねばならない(そうなのか?)。

僕は何かに取り憑かれたかのように店内をまわり、
気がついたら、右手にはカップ焼きそば。
そして左手には4個入りのいなり寿司が。
ともに105円。合計210円。
これが2007年10月19日の僕の昼食である。

やさぐれた(ように見える)レジのお姉さんに210円を払い、
足早に店を出て、仕事場に戻る。

カップ焼きそばにお湯を入れ、
3分待ち、上面のシールをはがす僕。

ぺりぺりぺり。

「うひょひょひょ。いい音してますね~」

邪悪なT君、さすがに目ざとい。
なぜ邪悪なT君を喜ばせなければならないのだ、
と自問自答しながら、カップ焼きそばといなり寿司を喰う。

2007年10月19日。
この日を僕は忘れない(忘れろよ)。
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怒りをこめてふりかえるひと

2007年10月17日 | 日々、徒然に
仕事場でずっと原稿書き。
夕方にデザイナーのKさんと打ち合わせをする。
ひととおり終わったあと、野球の話になる。
Kさんは熱狂的なカープファンであり、
近年のカープの凋落ぶりを嘆いている人だ。
FAでよその球団に行こうとしている選手がいるらしい。
優勝争いできるところで自分の力を試したいと
言っているらしく、Kさんは、

今いるところで優勝すればいいじゃんか。
環境のせいにするんじゃないよ。

と呟くのだった。至極もっとも、である。
まともな感覚で怒るKさんは正しいと思う。



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