Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

でたらめをやってごらん

2022年07月31日 | 日々、徒然に
NHK Eテレで「タローマン」なる特撮ドラマが。


70年代に放映されていた5分間ドラマで、
知る人ぞ知る、岡本太郎の芸術的なエッセンスが
詰まったヒーロー物である。
キッチュな怪獣たちと死闘を繰り広げるタローマンの勇姿が、
昔懐かしい特撮技術のもとに写し出され、
当時の子供たちに隠れた人気があった。
MCとして登場するのはサカナクションの山口一郎。
彼も幼少期に熱中した一人で、
タローマンのグッズ(フィギュアやかるた、ソノシートなど)を
集めまくっていたという。

と、ここまで書いたのは全部ウソ。フェイクです。
すべて上記のような設定でつくられた
純然たる新作ドラマで、モキュメンタリーの一種のよう。
最初見たとき、そんな特撮があったなんて、
知らなかったよ、と騙されるところでした。

フェイクだが、ドラマはすごく良くできている。
というか、岡本太郎のアヴァンギャルド(デタラメ、ともいう)な
センスはこうした特撮ドラマにはよく似合う。
怪獣たちも抽象度が高く、エヴァの使徒みたい。

「同じことを繰り返すなら、死んでしまえ」
「自分の歌を歌えばいいんだよ」
「孤独こそが人間が強烈に生きるバネだ」
「芸術は爆発だ!」

などの太郎フレーズが前面に押し出され、
知らず知らずのうちに感動させられてしまうのでした。
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妄想の午睡

2022年07月30日 | 日々、徒然に
あのですね。もうアホみたいに暑いんだから、
みんな仕事なんかしないで、現実逃避しましょうよ。
シエスタですよ、シエスタ。
で、麦のアレと冷や奴できゅーっと。ねったら、ねっ。

そんなオーラを周りに撒き散らしているけれど、
締切はちいとも待ってくれないのです。


あちいあちいと言いながら仕事場に入る。
ここはサウナか、と思うぐらいの灼熱地獄。
温度計を見たら40℃越えていたという。
いい加減にして頂戴ナ。エアコンかけても
全然涼しくなりませんがな。おまけに麦のアレもない(当たり前だ)。

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どこまでもまっすぐに

2022年07月29日 | 日々、徒然に
石濱朗さん亡くなったのか。
享年87。なんとも残念。

まっすぐな青年を演じさせたら
この人の右に出る俳優はいなかったんじゃないかと。
とくにデビュー直後が鮮烈で、
小林正樹監督の「まごころ」(1953)での石濱さんは素晴らしい。



不治の病で伏せっている少女のために
懸命に治療費を集めようとする受験生役。
その一本気で剛速球な若者像に
心を揺り動かされない人はいないだろう。
可憐で儚げな少女を演じた野添ひとみとともに、
忘れがたい純愛映画。

もう1本。同じく小林監督の
「この広い空のどこかに」(1954)。



酒屋を営む家族が、戦争の傷を大きく引きずりながら、
お互いをいたわり合いつつ、前を向こうとする。
切なくも、温かみのあるホームドラマの名篇中の名篇。
石濱さんは、その名のとおり
朗らかな末っ子役で、いい感じだった。

他にも木下恵介監督「永遠の人」や「遠い雲」など、
名作がたくさんあったと思う。

またスクリーンで会いたいです。合掌。


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この胸のときめきを

2022年07月28日 | 日々、徒然に
ぶるぶる。がくがく。
なぜだ。体の震えが止まらない。


溜まりに溜まった50円の割引券。
中古レコ屋や唐揚げ屋から
これでもかと貰ってしまったという。

こんな小市民きわまる割引券で
貧乏人から小銭を巻き上げようという魂胆は
こちとらお見通しなんじゃ。その手には乗らんけんのお。
と息巻いたはいいが、胸はばくばく。
体の震えはますますがくがくぶるぶる。

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泣くな笑うな絶望するな

2022年07月27日 | 映画など
森井勇佑監督「こちらあみ子」を見る。
なんという傑作だろう。
この映画を見て、家に帰って飯食って風呂入って寝て。
朝、目が覚めたとき、ああ、あみ子はどうしてるだろう、
と泣けてきてしまった。そんな映画、滅多にない。


映画ではまったく語られないが、
主人公の少女あみ子は、どうやら発達の偏りがあり、
まわりの空気がまったく読めない子である。
喜怒哀楽の表情に乏しく、何を考えているかわからない。
ときおり発する、彼女のハードボイルドな言動が、
核心を突けば突くほど、耳に障れば障るほど、
見る者たちの心に突き刺さっていく。

流産した義理の母親を慰めるため、
死んだ赤ん坊の墓を庭につくるあみ子の行動は正しい。
でも正しすぎるがゆえに、物事の核心を
避けようとしていた母親の精神を崩壊させる。

あみ子が慕うクラスメートの「のり君」は
彼女のストレートすぎる愛情を受け止めきれず、
あろうことか彼女に暴力をふるう。その場面は
思わず目を覆ってしまうほどだ。

それだけに、あみ子のことを唯一、
受け入れようとする少年が限りなくいとおしい。
この少年がどれだけあみ子に近づこうとしても、
彼女には伝わらないことが
見る者に痛いほどわかってしまうからだ。

大人たちに持て余され、一人になったあみ子は
それでも歩く。前に進むしかないのだ。
彼女が山道をつたって海岸に出るクライマックスは
まるで「大人は判ってくれない」のジャン=ピエール・レオだ。
あるいは「お引っ越し」の田畑智子だ。
と頭の悪いシネフィルは、涙が止まらなくなってしまったのです。

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墜ちるまで待て

2022年07月26日 | 日々、徒然に
とある海外アーティストの
武道館公演のチケットを申し込んだら、
思いがけずアリーナ席だったという。

中学生の頃からずっとファンだった
とある作家さんの連載記事の編集仕事を思いがけず受ける。

いいこと、というのは、
思いがけないところからやってくるものらしい。

ということは、悪いことも予期できないわけで。
いいことがあると、このあと反動で
地獄に墜ちるんじゃないかと戦々恐々しがちだけど、
墜ちたときに考えればいいや、と思うことにします。

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嫌われるひとになろう

2022年07月25日 | 読んでいろいろ思うところが
北村紗衣「批評の教室」(ちくま新書)を読む。
「チョウのように読み、ハチのように書く」
というサブタイトルが印象的で、
そんな風に書けたらどんなにいいだろう。
コレを読めばひょいひょいと
いい批評が書けるんだろうか、と
ヨコシマな気持ちで読み始めたという。


オビのコピーにあるように、
批評には「精読」「分析」そして「書く」の
3つのステップがあること。
これが批評のイロハだということすら
知らない自分はヨコシマであること以前に、
人としてどうかと思う。

ともあれ、

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地獄の底からこんにちは

2022年07月24日 | 日々、徒然に
例によって、近所の中古レコ屋で物色。
実はお目当てのレコを発見。それがなんと1980円。
貧乏人には滅多に手が出ないセレブ価格である。
しかし、ダメージが少なくそこそこの美品。
このレコ、いろんな店で見かけたとしても、いつもボロボロで、
それでも千円超えなのは常。どうしたものか。

千円札を握りしめ、ブルブルと震えていたのだが、
さらにもう1枚千円札を出した途端、
全身に悪寒というか武者震いというか。膝もがくがく。


振り返ると、
さらなるレコの沼が果てしなく続いていた。
千円札が2枚あるのなら、
安レコを漁って5枚ぐらいゲットするのも悪くない。
そんなヨコシマなことを考えていたら、ぐふふと地の底から
湧き上がるような笑いがこみ上げてきた。
小銭を握りしめ、体を震わせながら
薄ら笑いしている輩がここにひとり。
だからといって通報しないで頂戴。
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二度はゆけぬ邪悪の地図

2022年07月23日 | 邪悪なT君
うひょひょひょひょひょひょ。

貴様の相手をしているヒマはない。
こっちは仕事で忙しいのだ。邪悪なT君よ。

「そんなに仕事してどうするんですか〜。
 人生、もっと面白おかしく生きないとアレですよ〜。
 ほらほらペヤングに負けじと明星もやらかしてますから〜」

貴様に人生のコトを言われる筋合いはない。
なにが銀だこだ。焼きそばにたこ焼きが入っているから
何だというのだ。

「おやおや、その目は節穴ですか〜。
 たこ焼きなんか入ってませんよ〜。
 たこ焼き味の焼きそばですから〜ちゃんと見てくださいよ〜」

だからたこ焼き味の焼きそばとは何だ。
意味がわからんだろう。

「うひょひょ。焼きそばに意味なんかあるわけないじゃないですか〜。
 あ、もしかすると、ほらパッケージに
 揚げ玉みたいなのあるじゃないですか〜。
 アレがたこ焼きかもしれませんよ〜たまりませんね〜

そんな小さなたこ焼きがあってたまるか。
覚悟するがいい。

と叫んだ瞬間、ポケットに忍ばせてあった
匕首で奴の体を細切れにして5ミリほどの肉片に。
そして水で溶いた小麦粉を、
穴のあいた鉄板に少しずつ入れ、
刻んだキャベツと紅ショウガ、
そして奴の肉片を1つずつ入れていく。

「あれ〜たこ焼きになっちゃいましたね〜
 ひっくり返すタイミングが難しいですから〜
 ちゃんとやってくださいよ〜。
 あとソースと青のりだけじゃなくて、
 マヨとカツブシを忘れないでくださいね〜」

50個ほどのたこ焼きになった邪悪なT君は、
香ばしい匂いを漂わせながら、マヨがかかるのを
今か今かと待っているのでした。
マヨはともかく、カツブシとは贅沢な。

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どうで邪悪の一踊り

2022年07月22日 | 邪悪なT君
原稿を書き、デザインのネタを考え、
イラストレーターさんやライターさんと
電話であれこれと相談して、
資料本を読み、リモートで雑誌記事の打ち合わせをして、
取材の申し込みをして、こまごまと予算の計算をしていたら
事切れてしまった。もう煙も出ませんがな。


うひょひょひょひょひょひょ。

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