Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

仕事に追われて神を忘れる

2008年06月04日 | インポート
朝、クライアントに入稿データを納める。
そのあと、残っていた単行本の原稿をまとめ、版元に送る。
午後から神谷町まで取材に行く。
仕事場に戻ったのは夕方の6時過ぎ。
自分の机をふと眺め、
置いてあった試写状を手に取って愕然とする。



なんということだ。
『ハブと拳骨』。この夏公開の新作映画なのだが、
試写の予定は今日で終わってしまっていた。
神様(宮崎あおい)が出ているというのに、
いったい自分は何をしているのか。

嗚呼。ちゃんとチェックしておけば良かった。
悔やんでも悔やみ切れない。自分の愚かさを呪うのだった。

公開したら見に行きます。
それまで待っていてください。神様。
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浪速のtacoの物語 その1

2008年05月23日 | インポート
今回の大阪行きの目的は、
インタビュー相手がたまたま大阪在住の人たちだったので、
一気に取材してしまおうということになった次第。

新幹線に乗り、新大阪に着く。
実はまともに大阪に来たのは初めて。
やはり大都会だなーと思いながら、
すれ違う人たちが「なんでやねん」と話しているのを聞き、
ここは関西なんだと実感。

阪急線に乗り、関西大学へ。
在阪のカメラマンKさんと合流し、
社会学部の教授にインタビュー。
エネルギッシュで、笑いの絶えない取材となった。
たっぷり2時間、お話をうかがい、撮影をして終了。

予約していた梅田のホテルに行き、チェックイン。
荷物を置いて、向かったのは新世界。通天閣のある場所だ。



通天閣は、阪本順治監督の映画『どついたるねん』や『ビリケン』、
あと、日活ロマンポルノの名作『(秘)色情めす市場』で印象的な使われ方をしていて、
いちどは本物を見たいと思っていた。

新世界は東京で言うと浅草のような感じだろうか。
通天閣の周りには、細い路地がひしめき合い、
怪しい串カツ屋が多数並んでいた。



ここまで来たら、行くしかない。
「ソースの二度づけ禁止」と張り紙のある、立ち飲み屋で
ビールを頼み、串カツを食する。
あと「どて焼き」という牛スジの煮込みを注文。
なかなかの美味。ビールに良く合う。

「おおきに、またきてや」というおっちゃんの言葉に癒されながら、
新世界の周りをしばし歩く。



映画館があった。
新世界劇場、という昔ながらの映画館だ。
洋画三本立てと、ピンク映画三本立ての二つの映画館が入っていた。
ブラッド・ピット主演の『ジェシー・ジェームズの暗殺』の看板が。
券売機の近くには、「実録西部劇とサスペンス大作3本立て!」
というコピーも貼られていた。そうなのか。
『ラッシュアワー3』はコメディじゃないの? というツッコミは野暮というものだろう。

映画館の前にしばし佇んでいたら、
明らかにオカマとわかる金髪の人が、僕に近づいてきた。
写真を撮っていたのがまずかったのかな。
そそくさとその場を離れる僕だった。(つづく)
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ホットワインもいいのだが

2008年03月05日 | インポート
今日はS社で、夏に出す本の打ち合わせ。
方向性がようやく固まったので、
あとは進めていけば何とかなると思う。

年が明けてから、ずっと仕事で忙殺されていたが、
先が見えてきたという気がする。
つい2週間ほど前は、まったく先が見えず暗澹とした気分だったが、
ようやく晴れてきた。

と思ったら咳が止まらず、喉が痛い。
これは風邪なのか。それとも花粉か。
どちらでもない、と自分に言い聞かせてきたのだが。
疲れが出てるのかなと。休むのも仕事のうちだからなあ。

温かいものを食べて(熱燗はNG…)、
風呂に入って寝よう。
たまにはそういう日があってもいいだろう。





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ゆらぎのススメ

2008年01月27日 | インポート
森達也『死刑』(朝日出版社)を読む。
ストレートなタイトルだ。それ以上でもそれ以下でもない。
死刑をめぐるロードムービー、と帯にも書かれているが、
廃止派、存置派、死刑確定囚、死刑囚から生還した人、
国会議員、検察官、刑務官、弁護士、被害者などのもとを渡り歩くノンフィクションだ。
国家が、そして人が人を殺めることの意味を考察する。



森達也さんは本来、映像作家であり、
オウム真理教内部に入り込んだ
ドキュメンタリー『A』『A2』で注目された人だ。
そのためか、森さんの書くものもどこか映像的である。

刑務官として死刑執行に立ち会った人の表情を見、
冤罪が認められ、生還した元死刑囚の言葉の間を感じ、
死刑存置派のジャーナリストの逡巡ぶりを描写する。

森さんが会う人たちは、そうした「間」を持った人たちだ。
あるいは、死刑という制度を深く考察するとき、
人は誰でも戸惑うのかもしれない。

そうした揺らぎを感じ取り、
それをひたすら追いかけている本である。

森さんには2回ほど取材をしたことがあるが、
オウムのドキュメントについて質問したら、
「あなたはどう感じたの? それを訊きたいな」と
逆に訊かれて戸惑ったことがあった。
人間の感情のゆらぎを見ている人だな、と。

ちなみに僕は、ステロタイプな死刑廃止派だ。
でもそれは論理で武装しているだけかもしれない。
僕は加害者でも被害者でもない。
当事者ではないわけだから、何を偉そうに言ってるんだ
と言われても仕方がない。

死刑に関する本は割とよく読んできたのだが、
まだまだ勉強不足というか、知らない事実もたくさん書かれており、
気持ちがざわめいてしまった。
まさに森さんの術中にはまったということだけど。







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裁判傍聴体験 その3

2008年01月12日 | インポート
裁判傍聴体験の続き。

あなたのところに居候している彼は必死ですよ。
だってあなたをまた覚醒剤の常習者にしなければ、
自分の身が危ないから、絶対あなたに覚醒剤を強要しますよ。
そうしたらどうするんですか。

いや、絶対断ります。

それでも来るんですよ。あなたが覚醒剤やるまで。

だから何度来たとしても、
その都度きっぱりと断ります。

ダメですよ、やるまで来るんだから。
どうするの、そのとき。


…そのときは、警察に…。


そう! 警察に言うんですよ!
あなたに覚醒剤を進める人が来たら、
あるいは、少しでも気配を感じたら、必ず警察に言うんですよ。
それが正解です。いいですか。

はい。警察に言います。絶対に。

あなたはそうしないといけません。
でないと、刑務所に行くことになりますよ。

はい。わかりました。

裁判官は被告人の意志を
確かめようとしていたのだろう。
しつこいほどに訊いた意味がわかった。

検察官は、
覚醒剤の常習者として、
また意志の弱さを懸念して厳罰に処するべきだと主張。
懲役2年を求刑。

弁護士は、
すべて同居人にそそのかされたのが原因だと主張。
家族の保護も保証されているし、
本人は充分反省しているので、
寛大な判決を望むと述べた。




そして、判決。

有罪。
懲役2年。
執行猶予5年。

つまり、向こう5年犯罪を犯さなければ、
刑務所に入ることはなくなった。
有罪だが、安堵する被告人と弁護人。
そして証人のふたり。

法廷に入るときは、手錠に腰縄だった被告人は、
そのまま弁護人と証人と一緒に出られるらしい。
事実、閉廷後、僕がエレベーターに乗ったら、
被告人たちが乗り込んできて驚いた。

「良かったね」と弁護人。
「ありがとうございました」と被告の姉。
当の被告人は言葉を発しなかった。

本当にもうやらないのか、この人は。
覚醒剤は打たないんだね。
車両荒らしもしないんだね。
反省してるって言ってたから、大丈夫だよね。

僕はそう思うことにした。
被告人の顔をちらりと見たら、ひどく虚ろな眼をしていた。

1階のロビーに着き、僕はちょっと距離を開けながら、
彼らのあとをついていった。

「じゃあ、ここで」と弁護士は言い、去っていった。
残された証人と被告は、ロビーの片隅にある喫煙室に入っていった。
シャバで吸う一服はうまいだろうな、と思う僕だった。




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Taco of the machine

2007年09月03日 | インポート
今日は一日ずっと原稿書き。
テープ起こしマシーンとして、
原稿製造マシーンとして、
ひたすらMACの前で書きまくる。

ようやく先が見えてきた。
自分で自分を褒めてあげたい。
と思ったら今週は月曜から3日連続で取材が入る。

明日は朝から取材だ。
しかも横浜。6時起きである。
取材モノって、

1 下準備
2 取材
3 テープおこし
4 原稿書き

の4段階に分かれるのだが、そのどれもが楽しい。
膨大な量の下準備をしなければならず、四苦八苦したり、
取材時のコミュニケーションがうまくいかなかったり、
インタビュイーが喋りまくり、おそろしい時間のテープを起こしたり、
ちっとも言葉が浮かばず、原稿が進まなかったりすることもあるのだが、
基本的には好きな仕事である。

だからと言って、ここまで詰まってくるのもなあ、
と少しだけ愚痴を書いてみるのだった。




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阿鼻叫喚的坦々

2007年07月31日 | インポート
『ダーウィンの悪夢』の続きを書こうと思ったら、
仕事に忙殺されてしまう。
何とかせねば、と思って気合いを入れたら、


うひょひょひょ。


またか。邪悪なT君。
今度はなんだい?



嗚呼。なんということだ。
坦々麺というものはよく聞くメニューだし、
僕もたまに食することがある。
しかし、それをカップ焼きそばの方法論に落とし込むとは…。

「甘いですね。カップ焼きそばの世界はこんなもんじゃないんですよ~」

邪悪なT君は高笑いをしながら、そう言った。
どこが甘いというのだ?
そもそも「カップ焼きそばの世界」っていうのがあるのか?

謎が謎を呼ぶ邪悪なT君の言葉である。
続きは明日(って続くのか? 『ダーウィンの悪夢』は?)


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世間を感じる大晦日

2006年12月31日 | インポート
今年を振り返ると、
まあいろいろとあったなあ、と。
大変なことも楽しいことも
辛いことも悲しいことも
思い起こしてみると割と楽しい一年でした。

あんまり儲からなかったけど、
刺激的で面白い仕事が多かったように思う。
いろんな人とお知り合いになったし、
新たな展開が見えてくることを期待したい。

人間関係はおおむね良好だったと思う。
そりゃ、いろいろあったことはあったけれど、
生きていれば、まあ起こることなんだろうな。
軋轢も共感も、言ってみれば人間関係なんだから、
何もないよりはマシだと思っている。

一年を通して、特に重い病気もしなかったし、
胃腸は弱いけど、酒も呑んだ。酩酊もした。
迷惑をかけた人、ごめんなさい。

今夜は世間並に蕎麦でも喰います。
紅白は見ないけど、
クリント・イーストウッドのDVDを何本か借りたので、
それを見ながら、仕事もちょっとずつ進めようかな。

ではまた来年。



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脳味噌と指のあいだには

2006年12月09日 | インポート
書きまくりの一週間が終わった。
合計11人の取材原稿だった。

最後の原稿で、編集さんから的確な指摘があった。
めったにお目にかかれない
グレートで編集的な指示だった。

ライティング・ハイみたいな気分になった。
だからといって、別に文章はうまくならないんだけども。
イラストとか絵は描けば描くほどうまくなると言うけど、
文章は書いても書いてもうまくならない。
脳味噌から出る信号が、キーボードを叩く指に
正確に伝わるためにはどうしたらいいのだろう?


※ライティング・ハイとは言いながら、
昨日の『たまもの』のブログは書きかけです。
続きは書きます、ちゃんと。

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胃部X線異常あり

2006年08月25日 | インポート
十二指腸球部変形。手術胃要監察。
胃痛など胃症状がおきたら受診してください。

これが健康診断の結果である。
胃が良くないことはわかっていた。
変形。要監察。
できればお目にかかりたくない表現だ。
年に一度は胃カメラ検査をしなければいけない身なので、
(去年の12月に検査している。そのときは異常なし、だった)
今回の健康診断で引っかかるのは予想済みだ。

それより心配だったのは、他の部位だ。
肺や肝臓の機能とか、蛋白や血糖値など。
それらは、とりあえず正常値だった。

結果を見て、とりあえず安堵。
一病息災、という感じでこのまま行けばいいのだが。

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