Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

さよならは別れの言葉じゃなくて

2021年12月31日 | 日々、徒然に
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暮れなずむツンデレ

2021年12月30日 | 先のことなんか知るか
今年はこれくらいにしてあげてよろしくてよ。

そんなツンデレな声が脳内に響いてきた。
ですよね。ねったら、ねっ。
ずいぶん働きましたよね、自分。
と言い聞かせながら、今年はここまでかな、と。

とはいえ、正月の準備は何もしておらず、
ましてや今年のアレやコレを
反省することがないのはいつものこと。

振り返るには、記憶が生々しすぎますなあ。

と、このあいだ読んだ桜木紫乃さんの小説の台詞を
ここぞとばかりに使おうと狙っていたけれど、
そんな台詞を吐くシチュエーションに出くわすことがないまま
年が暮れていくのでしょう。

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タフガイの行く末

2021年12月29日 | 映画など
ジェーン・カンピオン監督
「パワー・オブ・ザ・ドッグ」を見る。
いわゆる父権主義というか、
パターナリズムに異を唱える映画なんだな、と思う。
それを伝えるために、1920年代の米国を舞台に、
西部劇のような世界観のもと、
暗喩と伏線を散りばめていく語り口に目を見張る。


冒頭。
牛の群れを率いるカウボーイたちの姿を見て、
ハワード・ホークスの「赤い河」を思い起こす
西部劇ファンはいるのではないだろうか。
主役は、ベネディクト・カンバーバッチ演じる
牧場主のフィル。ジョン・ウェインのような
タフガイかと思いきや、権力を振りかざし、
弱い者を無理矢理ねじ伏せるような
パワハラの権化そのものという存在だ。

しかし、このフィルという男は、
豪快な振る舞いをするどころか、
弟のジョージが結婚した未亡人のローズに
陰険な嫌がらせを続けるのだ。
趣味のバンジョーを弾きながら、わざと怖がらせたり、
アルコール依存に苦しむ彼女の姿を覗き見したりと、
パワハラの仕方が、なんとも嫌らしくて、
見ているこちら側にも妙な不快感と緊張を強いてくる。

フィルの態度が変わるのが
ローズの連れ子のピーターの存在だ。
華奢でどこか病的な彼にフィルは接近し、
ピーターの方も、近づいてくるフィルの気持ちを
推し量るような素振りを見せてきて、
そうか、これはラブストーリーなのか。と。

「赤い河」はジョン・ウェインと
手下のモンゴメリー・クリフトが
反目し合いながらも、深いところで繫がっていた物語だったが
70年経って、あの映画を新たにリメイクしたのが
本作なのでは、と思ったりする。

タフガイでヒーロー扱いされるような男を
これでもかと解体していく。男が男らしくもなんともない。
それがパターナリズムだといわんばかりの描写のなか、
ジェラシーとセクシャリティに苛まれた
なんとも哀しい男の行く末に
重い溜息をつくばかりだったのです。

なぜローズはアルコールに走るのか。
ピーターが、捕まえたウサギを殺して解剖する理由とは。
かつてフィルを一人前の男にした
伝説のカウボーイ、ブロンコとは何者か。

謎はいっぱいあるのだけど、
そこがこの映画の魅力であり、
傑作だという人の気持ちもわかる。
個人的には、実にヘンテコな映画だなあという結論。
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悔恨の青じそドレッシング

2021年12月28日 | 日々、徒然に

そうなのか。閉店なのか。
仕事場から10分ほどのところにある定食屋W。
ものすごく愛想のいいオバちゃんとオッちゃんが
夫婦でやっていた定食屋さんがこの15日で閉店。
「20年間本当にありがとうございました」との貼り紙にしみじみ。

ここで定食を頼むと、
20種類ぐらいある小鉢が選べて、
栄養のバランスも至極良かったと思う。
たとえば、豚のバター生姜焼きにご飯と味噌汁。
小鉢がかぼちゃの煮付けとオクラ、とか。
それが650円ぐらいで食べられたのだから、
なんとも素晴らしい定食屋さんだったという。

店に入ると、
オバちゃんはいつもこちらの目をじっと見つめ、
「冷たいお水と温かいお茶のどちらにします?」と
聞いてくるのでした。さらに「付け合わせのキャベツには、
マヨネーズですか? それとも青じそドレッシングですか?」
とこれまた真正面から問いかけてきた。
あの真摯な問いかけが聞けないのは淋しい限り。

この夫婦が店の常連さんと
世間話をしているのを聞くのも楽しかった。
「あのハンバーグ店の倅は、むかしぐれててね…」
「そこの角の団子屋の大将が、このあいだ後妻をもらってさあ」
そんな噂話に聞き耳を立てつつ、空腹を満たしていたのです。

この店の隣も同じくOという定食屋で、
そこも同時期に閉店となったのを知り、ショックが2倍に。
こちらの定食屋さんは、
無口で無愛想なオッちゃんが一人でやっていて、
500円というワンコインで、
唐揚げと豚生姜焼きと目玉焼きの定食が食べられるという
まさに桃源郷と言えるお店だった。
特大のマヨネーズのチューブがカウンターに
どん、と置かれていたのもポイントが高かった。

実はこの2軒のオッちゃんたちは兄弟で、
その昔、1軒の定食屋だったという記憶がうっすらある。
おしゃべりで快活な兄夫婦と寡黙な弟がそれぞれ
定食屋を構えて、隣同士でやっていた図は
なかなか興味深かったというか。

コロナが原因だったのかな。
閉店前にもう一回食べに来たかった。
いつもキャベツにマヨばかりだったので、
青じそドレッシングをかけてもらいたかったです。

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愚か者の涙

2021年12月27日 | 日々、徒然に
さ、寒い!
心も。そしてフトコロも。
というお約束のフレーズを連発する年の暮れ。
西日本は大雪とのニュースが。アホなことを言ってる場合ではない。

27日ということで、早いところでは、
年末年始の休みに入ったクライアントや
フリーランスの人たちもちらほら。
なんとも羨ましい限りというか。こちとら明日の28日に
締切とか打ち合わせとかが詰まっているのです。

明日を乗り切れば、なんとかなるかな。
冬休みの宿題(原稿とか校正とか)がけっこうあるのは毎年のこと。
腰とか肩とか背中とか、痛いといえば痛いですけど、
おまけに仕事にまみれて年末年始突入だなんて。
ふふん。別にどうってことないですよ。
ないですってば。ホントですよ。
涙ぐんだりしてませんよ。泣くはずないじゃないですか。
泣くもんか。これは汗ですよ。
心の奥底から湧き上がってくる暗い情熱の汗なんです。

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脳細胞は死なず

2021年12月26日 | 日々、徒然に


「あげるよ」と言われてもらったのが記念切手。
「おいしいにっぽん」シリーズの名古屋編らしい。
「へえ。そうなんだ」と言いながら受け取る。
いわゆる名古屋のB級グルメが
切手になっていて、脳細胞が一気に活性化したという。

鉄板ナポリスパゲッティ。
あんトースト。
天むす。
ういろう。
千なり。
しるこサンド。
クッピーラムネ。
そして、
スガキヤのラーメンとクリームぜんざい。

すべてが最高のB級グルメである。いや、A級だ。
と(心の中で)叫ぶ。だってそうなんだもん。
名古屋生まれのDNAがそう言わせるのです。
年賀状とかに使おうかな。そんな賀状はいらん、
という人に送りつけるかもしれません。お覚悟を。

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正直者の疾走

2021年12月25日 | 映画など
大島新監督「香川1区」を見る。
「なぜ君は総理大臣になれないのか」の続編であり、
先の衆院選で話題になった
自民党の平井卓也氏と、立民の小川淳也氏が激突した
香川1区の模様をとらえたドキュメンタリー。
笑わせたり泣かせたり、
スリルもあればサスペンスもある。
たいへんよくできた娯楽映画で、ぜひ多くの人に勧めたい。


庶民の出で、パーマ屋のせがれの小川氏は、
実直というか愚直なまでに有権者に向かい合う。
「本人」というタスキをかけながら自転車で疾走し、
地元のうどん屋に頭を下げ、妻のつくったおにぎりを頬張り
額に汗して、頑張る姿をずっと捉えるカメラ。

かたや、四国のメディアを牛耳る一族の出で、
三世議員の平井氏。地元の政界や財界から盤石の支持のもと、
デジタル庁を立ち上げた
自分こそが地元の発展に寄与すると豪語する。

映画はこの選挙戦を
なるべくフラットにとらえようとしたことがうかがわれる。
だが、最初は余裕をかましていた平井陣営は、
氏自身の数々のスキャンダルのせいで旗色が悪くなる。
大島監督ら撮影スタッフは、次第に敵視され、
まともな取材ができなくなる過程はとてもスリリングだ。

いっぽうの小川氏も、維新から町川順子氏が出たことで動揺し、
出馬を断念するように直談判し、大きな批判を浴びる。
ジャーナリストの田崎史郎さんにたしなめられた小川氏が、
手を尽くさないと政権交代などできない、と激高する場面は
本作のハイライトだ。小川氏だってただの清廉な人では、ない。

香川のために。そして日本のために。
さらに人類の幸せのために
力を尽くしたいという小川氏の言葉にウソはないのだろう。
氏のまっすぐな心根に家族はもちろん、多くの支持者が集まり、
当選が決まった瞬間。高揚感の渦に観客も巻き込まれる。
支持者への挨拶で、氏の娘さんの言葉がもう泣けて泣けて。

ああ面白かった。
正義が勝ち、悪が滅んだ。めでたしめでたし。
でも待てよ。これは香川だけの話だぞ。
そもそも本当に小川氏は正義か。平井氏は悪なのか。
よしんば小川氏が正義の味方だとして、
彼が日本を良くしてくれるのか。世界が平和になるのか。
映画は最後の最後で、ほろ苦い結末を選び、
戦いは続くことを示唆するのでした。
そうかこの映画はフィクションではなく、
ドキュメンタリーだったんだ、と。

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うまくやれる人もしくじっている人も

2021年12月24日 | 日々、徒然に
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聖なる夜のゴミどもへ

2021年12月24日 | 日々、徒然に
Kindle Paperwhiteをアマゾン経由で購入。
積ん読の本がけっこうあるというのに、
目新しいものに食指が動いてしまったのと、
年々進む視力の衰えに抗えなかったのが正直なところ。

確かに視認性は素晴らしい。
目を凝らして小さな文字を追うこともなくなる。
読みたい本を一瞬で購入でき、すぐ読める便利さは
少し怖い気もする。「本の雑誌」で
永江朗さんが、電子書籍は3日で慣れると書いていたが、
実際のところはどうなのだろう。



定額で読み放題との触れ込みの
Kindle Limitedで福本先生の「カイジ」を
ついついダウンロードして、
我を忘れて読みふけってしまう。
マンガを見開きで読めないストレスがありつつ、
この作品自体が持つパワーは、どんなデバイスであろうと
読む者に思い切り伝わってきたというか。

「ぶち殺すぞ、ゴミめらが」
「ゴキブリのように這うがいい」

そんなやさぐれたセリフが満載の名作マンガに
ひたるクリスマスイヴだったのです。

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栄養士が密漁するとき

2021年12月23日 | 信者Nの憂鬱
「こんにちは」
「はい。こんにちは。栄養士の●×です。よろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします」
「さて、今回お呼び立てしたのは…」
「あの…メタボ予備軍だと言われて」
「そうですね。健診の結果はお持ちですか?」
「あ、はい」
「どれどれ…ふむふむ。なるほど」
「どうなんでしょうか」
「やっぱり食生活の改善が必要かと思います」
「そうですよね…」
「事前に書いていただいた調査票によると、好んでお食べになるのが…」
「あの、や、や…」
「焼きそばですね。わかってますよ。ここに書いてありますから」
「は、はい。すみません」
「謝らなくて大丈夫です」
「はい」
「それで、焼きそばだけじゃなくて…」
「む、む、むぎの…」
「ああ。麦の」
「は、はい。麦が発酵してシュワシュワする茶色の液体です」
「わかりました。あのですね」
「は、はい」
「そんなびくびくしなくてもいいですよ。でも、焼きそばと麦のアレばかりだと栄養価は最悪です」
「さ、最悪ですか」
「焼きそばは炭水化物と塩分と糖分だらけで、まともなたんぱく質も食物繊維もありません。麦のアレはカロリーばかり高くて栄養価は低いですからね」
「そうですか」
「少しは控えましょう」
「でも、どうしてもガマンできなくなるんです」
「そうですか、どんなときですか」
「ほら、仕事とかでやさぐれるときがあるじゃないですか。そんなとき、やってられん! ええかげんにせえ! と言いながら、ついつい焼きそばと麦のアレを…」
「それはいけませんね。そのふたつはますますメタボにさせるだけですよ」
「すみません。つい…」
「やさぐれてむちゃ食いする人は多いですからね。焼きそばや麦のアレの代わりに、もっと栄養価の高いものを食べるようにしたらどうでしょう」
「栄養価の高いものですか?」
「ええ。たとえば魚肉ソーセージとか、笹かまぼことかいいですよ」
「そうなんですか」
「たんぱく質の食べ物ですからね。しっかり筋肉をつくってくれますし、代謝も良くなります。焼きそばと麦のアレばかりだと、脂肪ばかり増えて、筋力が落ちてしまいますから」
「そうなんですか。知りませんでした」
「今日からやってみませんか。焼きそばの代わりに魚肉ソーセージ」
「あるいは笹かまぼこ」
「そうですそうです」
「確かに魚肉ソーセージなら、栄養になると思うんですけど…」
「なにか問題でも?」
「大ありです。魚肉ソーセージや笹かまぼこじゃあ心が満たされないんです。体は満たされても、このやさぐれた心が!」
「あなたは心で焼きそばを食べてるんですか?」
「おお、そうじゃ! じゃからといって何が悪いんじゃ!」
「まあまあ落ち着いて。毎日とは言いません。焼きそば休養日をつくって、笹かまぼこの日をつくりましょうよ」
「こん、くされ外道が! 何が悲しゅうて、笹かまぼこの日をつくらんといけんのじゃ! ワシはのお、お湯入れて3分でできるアレがええんじゃ!」
「笹かまぼこは封を切れば1秒で食べられます」
「アホンダラ! あの3分が何よりもの楽しみなんじゃ! 今か今かと待つ3分は至福のときじゃと思わんのか!」
「お、落ち着いてください。このままだとメタボまっしぐらですよ!」
「ああ、そうじゃった。ワシはどうしたらええんじゃ!」
「焼きそばに笹かまぼこか魚肉ソーセージを入れましょう」
「おお。そうか。ええアイデアじゃ。おぬし策士じゃのお」
「ペヤングがそのうちやりそうですけどね」
「ぐふふ。ワシもいまそう思うとったんじゃ」
「楽しみですね。ふふふ」
「笹かまぼこ入り焼きそばとはのお。ぐふふ」
「ふふふ。どのみちメタボは避けられませんけどね」


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