NHK朝の連続テレビ小説「らんまん」が終了。
朝ドラを見続けて
10年ほどの若輩者(おっさんだけど)が
言えることではないけれど、名作と断言したい。
半年間、ほんとに楽しませてもらいました。
植物学者、槙野万太郎の
草花に捧げた生涯を演じきった神木くんの
頑張りは賞賛に値すると思う。彼がいてこその
ドラマだったし、安心して見られたというか。
万太郎を支える妻、寿恵子役の浜辺美波の可憐さも
相まって、夫婦愛を謳い上げる最終話も泣かせる。
主役のふたりだけでなく、
脇を固める登場人物たちの描写が丁寧で、
え、こんな脇役も掘り下げるの? と、
作り手の登場人物たちへの愛情はかなりのものがある。
長屋の住人たち、帝国大学の教授や学友たち、
故郷の酒造り問屋の人々など、顔を思い浮かべると
その台詞やたたずまいが脳内にくっきりと浮かんでくる。
俳優はみんな適材適所で好演だったな、と。
印刷所の親方を演じた奥田瑛二、
ああいうコミカルな役どころは新境地かもしれない。
借金取り役で1話だけ登場した六平直政もふくめて、
強面のおっさん(爺さん)ばかり見ていたのはいつものこと。
ヒロイン属性のある成海璃子を
長屋の奥さん役にしたり、高圧的な役が得意な田中哲司に
繊細な芝居をさせたところなど、
多くの俳優の役どころが広がる感じがしたのも楽しかった。
安藤玉恵、前原滉などは安定の脇役ぶりというか。
志尊淳や佐久間由衣もふくめて、
みなさん、さらに売れっ子になっていくことでしょう。
あとナレーションと、
最終週でのまさかのご本人登場。
神様(宮崎あおい)、どうもありがとうございました。
カメラワークも美術も、
まるで映画を見ているような作り込み。
朝ドラの終盤は、いつも予算がなくて
セットの使いまわし感が出ることがあるけれど、
本作は、最終盤で関東大震災を見事に描いていたし。
最後まで飽きることなく見られたわけで、大いに満足。
来週からは「ブギウギ」。
朝ドラ、とくに大阪制作だと芸道ものが多いなと。
戦後日本のアイコンとも言うべき笠置シズ子を
趣里さんがどう演じるのか楽しみです。。
脇を固めるのが草彅くんにギバちゃん、本上まなみ。
それに宇野祥平に岡部たかし、石倉三郎
と、怪しいおっさん(褒め言葉)が
たくさん登場するのも期待が高まる。
そして、なんと神様(蒼井優)も出るっていうじゃないですか。
「らんまん」の神様(宮崎あおい)に続く至福。
いっそ神様(蒼井優)主演でいいんじゃないですかね。
神様(蒼井優)が歌って踊ってくれるだけで号泣ですから。
いまからNHKと趣里さんに断りを入れたっていいですよ。
土下座でも泣き落としでも、いくらでもしてあげますから。
って、ダメですか。んもお。イケズなんだから。