Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

まっすぐでせつなくて

2012年01月31日 | 映画など
赤﨑正和監督『ちづる』を見る。
立教大の学生である監督が、自閉症の妹を撮ることで、
浮き彫りになっていく、家族の姿。
写し出される家族の人たちを見ていると、
たまらなく微笑ましくて、優しげで、
少しだけ、せつない。


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怪しい男になぜモテる

2012年01月30日 | 日々、徒然に
夜、飯田橋を歩いていたら、
黒縁の眼鏡をかけ、チェックの背広を着た
初老の男が満面の笑みを浮かべて、
「さあさあさあ~ちょっと見せてもらえませんか~」と。
いきなりそんなことを言われて驚いたが、
どうやらその初老の男は占い師らしく、
なるほど、手相を見ようとしていたのか。

苦笑しながら通り過ぎたのだけれど、
その男は、出で立ちといい、雰囲気といい、
昔の日本映画に出てくるような怪しさ大爆発の人物だった。
大泉滉とか三谷昇とか、あるいはトニー谷(古いな)とか、
あんなインチキ臭い感じ。
そんな男に手相を見られた日にゃ、どうなることか。
そそくさと立ち去って、打ち合わせのカフェに急ぐのでした。

ということで、トニー谷の「家庭の事情」を張っておきます。
タモリ司会の「今夜は最高」でのパフォーマンス。素晴らしすぎ。
今でもソロバンを持つと、
つい真似をしてしまう日本人は少なくないはず。
村松友視がトニー谷の評伝を書いているが、
寂しい晩年だったそうな。あい・ぶら・ゆー。

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アナーキー・イン・富良野

2012年01月29日 | アナクロでアナログ
最近の新聞より、印象に残った記事など。

自分が引き受けられない弱者や共感できない人に対して、
味方のふりをして論じることは失礼だと思うんです。
弱者を使った自分語りになってしまう。
だから僕は若者を代表するつもりはありません。
??社会学者・古市憲寿さん(26)。
同世代の中では恵まれているのでは、という問いかけに対して。

ベストではないベター、
ワーストではないレス・ワースな着地点を探る。
小粒な政治家の小粒な議論でいいじゃないかと。
??社会学者・上野千鶴子さん(63)
民主党と自民党のどちらがましか、という議論のなかで。

なんだかこのふたりの言葉ばかり気になる昨今。

あの人、税金払ってないんですよね。
その代わり生活保護を受けることも
年金をもらうこともないのが当たり前だと思っているわけですよ。
そこまで徹底しているんです。
??倉本聰さん(76)
TPPについてのインタビュー記事より。
あの人、とは『北の国から』で田中邦衛が演じた黒岩五郎のこと。
そうなのか。なんともアナーキーな親爺というか。
税金を払っていないのはこの五郎と、寅さん、だ。

全部狙ってやっている。
イッちゃってる状態と真面目な状態と、
真ん中をどう保つか。コクピットで操縦しているような感じ。
??神聖かまってちゃん・の子(26)
ライブやテレビの生放送で暴れる理由を問われて。
けっこう思慮深いのではと思う、この人。

あ。古市憲寿さんと、の子、同い年なんだ。


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にょっきりサタデー

2012年01月28日 | 日々、徒然に
午前中はT誌のY編集長と打ち合わせ。
見本誌を受け取りつつ、編集長の怪しい野望を聞く。
スリリングだけど、ちょっと楽しみ。
1時間ほど打ち合わせをしたあと、池袋に移動。



仕事がらみで豊島区清掃工場に行き、見学会に参加する。
写真は工場からにょっきり生えている煙突。
高さは210メートルもあり、日本の清掃工場では一番高い煙突らしい。
ちなみにサンシャインビルは240メートルである。
実はこの煙突、中に2本の煙突があるとのこと。
1本に見えるのは、外壁の枠に囲まれているからだ。

煙突から出るのは、ゴミを燃やした煙ではなく、蒸気らしい。
煙や匂い、ダイオキシンの類はすべて工場内で処理して、
蒸気を出して熱を逃がすだけだという。文明の進歩に驚くとともに、
清掃工場が置かれている微妙な立ち位置に、
いろいろと考えさせられたりする土曜日。

コメント (2)
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ひとっ風呂、断念

2012年01月28日 | 日々、徒然に
路地が好き、である。
間違ってもお洒落な店などはなく、
怪しいモノを売っている店や、
ひと癖ありそうな人が歩いていたりする路地があると、
もうたまりませんな。

今日は京橋のほうに用事があったと思いねえ。
銀座とは目と鼻の先なのだけど、
ついつい人気(ひとけ)のない路地を歩いてしまうわけで。



銀座にもあるんです、銭湯が。
その名も「銀座湯」。
いつか入りたいと思っているのだけど、
どうもタイミングが悪くて。その夢はいまだ叶わず。
こんな場所で銭湯を利用するのは、どんな人たちなんだろう。
銀座を根城にしている、夜の仕事の人たちとか。


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西荻奇譚

2012年01月27日 | 日々、徒然に
西荻窪でカメラマンのMさんと落ち合い、
駅近くのいかにも昭和な感じの喫茶店に入る。
5月に出す本について、いろいろと話したあと、
世間話に突入して、やさぐれトークが炸裂。いやはや。

そういえば西荻窪って滅多に来ないなと思い、
Mさんと別れたあと、駅の周辺を少し歩いてみる。
中央線沿線でありながら、高円寺や阿佐ヶ谷とは
まったく雰囲気が違っていて、
昼間から開いている飲み屋には人がぎっしり。
羨ましすぎるぞと思いつつ、ふと目に止まったのが
なかなかお洒落な古書店。



軒先に100円コーナーの棚があり、
物色していたら、みうらじゅんの『飲み屋のロック』を発見。
いとうせいこうや田口トモロヲ、エンケンに久住昌之と泉晴紀、
今は亡き池田貴族、そして西城秀樹という熱い面々との
酔っぱらいロック談議。100円の買い物としてはグレート過ぎ。

上機嫌で駅に向かおうと思ったら、
怪しい路地を発見し、ついつい吸い込まれてしまう。
飲み屋が連なるその路地を抜けると、こんな店が。



どうやらパインラーメンの店らしい。

もう一度書く。パインラーメンの店、だ。

客は誰もおらず。
やさぐれた界隈で、
ひときわ目立つ、看板のパインの黄色。

西荻窪は奥が、深い。



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突然のさよなら

2012年01月25日 | 映画など
テオ・アンゲロプロス監督、
交通事故死とのニュースが。
新作映画の撮影中、バイクにはねられたらしい。
なんということだ。
いまごろ世界中のシネフィルは
ショックを隠せないでいるに違いない。

『旅芸人の記録』は、大学の授業をぶっちぎって見たし、
『霧の中の風景』のときは、当時勤めていた会社を
思い切りサボって見て、そのあと飲みにいったような。

自分はアンゲロプロスの熱心な観客ではなかったけど、
何かを堕落させる力がこの監督の映画にはあったということか。
『シテール島への船出』を見た日は確か二日酔いだったし、
この巨匠に対して、不真面目極まりないな、と。

陰鬱な風景のなか、言葉少なげな登場人物たちが、
悔恨や焦燥、諦観などを抱え込みながら右往左往し、
ときには歴史とか国家を背負いながら、ときには苦しみ、
またときには祝杯をあげたり、歌を歌ったりする。
国家や民族が分断された哀しみを象徴するオブジェを
ところどころに挿入する演出。
そんな映画をとり続けたアンゲロプロス。
まさに唯一無二の監督だったと思う。



マストロヤンニが、アルバニア難民を支援する、
失踪した元政治家を演じた『こうのとり、たちずさんで』が
いちばん好きな一本。静かで、悲しくて、そして切ない。

それにしても突然の死。ありえないでしょう。
とても残念です。合掌。


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明大前で滲みる夜

2012年01月24日 | 映画など
松江哲明監督『トーキョードリフター』を見る。
ミュージシャンの前野健太が
3・11後の東京を彷徨いながらギター片手に歌う。
そんな彼をやさしく包む東京の夜の闇と、雨。



コーヒー豆の包みを開けると、
ぷーんとコーヒーの香りが開放されるのと同じように、
2011年という時代をそのまま真空パックしたような映画というか。

新宿で。渋谷で。前野健太は歌う。ギターを弾く。
どこかせつなくて、泣いているかのような歌い方。
京王線の明大前の踏切で歌っている場面が写し出された途端、
言いようのない感情がほとばしってきた。
というのも、ここは自分が学生時代に住んでいて、
よく知っている場所だったので、余計に滲みたのかも。

あと20年ぐらい経って(生きていたとして)再見したら、きっと泣いてしまう。
今は泣けないけど、のちのち泣く。そんな映画です。

上記の場面がまさにその明大前。
左に見える店は「春夏冬」(あきない、と読む)というラーメン屋。
ここの塩バターラーメンは絶品だったな、と。

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雪の日でも偉大なれ

2012年01月23日 | 日々、徒然に
雪、である。
今年は寒さがひときわ厳しいような。
とある書店に寄ったら、
新刊コーナーがこんなことになっていた。



キャラが立ちまくりの人の本を並べて、
訪れた人の目を釘付けにしようという作戦か。
それにしても強烈なふたりですな。
下の人の本のほうが売れていたような。

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神々しくとも腰は死に

2012年01月22日 | たまには音楽でも
フリート・フォクシーズの続き。

このバンドの魅力は何と言っても
ハーモニーの美しさと、
ゴスペルとフォークが融合したような、
神々しいサウンドである。CDで聞く限り完璧とも言える
曲作りなのだけど、ライブではどうなるだろうか。
そんなことを思いながら、彼らの演奏と歌に浸る。

基本はメインボーカルでソングライターの
ロビン・ペックノールドがバンドを引っ張りながら、
時には朗々と、時には絞り上げるような歌声を聞かせ、
それにメンバーがハーモニーを積み重ねていく。
ライブだけに生々しくはあるが、たまらなく美しい曲が続く。

一曲終わると、次の曲に行くまで、
しばらくチューニングをするメンバーたち。
そのあいだ、じっと演奏を待つオーディエンス。
スタンディングのライブ会場で、これだけ沈黙が続くのも珍しい。

優しさの中に、熱情がほとばしる演奏もあり、
フリート・フォクシーズはまぎれもなく
ロックバンドだと思った次第。
2時間弱のライブはあっという間に終わり、
「サンキューソーマッチ」を連発するロビン・ペックノールドの
ちょっとシャイな感じと、
今日でバンドを脱退するドラムのジョシュ・ティルマンが、
ライブの最後にシンバルを観客(友人?)に渡していたのが印象的だった。

ほんと、いいバンドです。ぜひまた来日希望。
スタンディングは腰が死ぬので、
今度は座席のあるハコでやってほしいところだが。

ということで、また寒空の中、新木場の駅に向かう。
ライブで心は温まったけど、体は冷え切っていたので、
月島から大江戸線に乗り換えて、門前仲町で途中下車。
連れのO君と一緒に、熱燗を少々いただき、
心も体も温まるのでした。というか温まりすぎたかも。

ライブでもやった「Your Protector」を張っておきます。
心に響きますよ、やさぐれた人ほど(自分か)。

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