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Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

目を見て、寄り添う

2016年11月30日 | 日々、徒然に

先日、東京外大で

スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチさんの講演があった。

「戦争は女の顔をしていない」や「チェルノブイリの祈り」など、

一貫してロシアの市井の人々にインタビューをして、

彼ら彼女らの思いを地道に綴っている作家だ。

その著書はどれも重く厳しく、読むのがつらいのだけど、

戦争被害者の、遺族の、被爆者の声が、

真にせまってくるところが、なんとも。

ノーベル賞作家ということもあるのだろう。講演は大盛況。

 

 

学生からの質問で、人々に話を聞くときの

アプローチの方法を聞かれた

アレクシエーヴィッチさんの返答。

 

方法論はありません。

その人の目、動きを見て初めて言葉が出ます。

その人の命、人生、日々について話をして、

丸ごと受け止めるのです。

話を聞く人は、

良い人でなければなりません。

面白いと思ってもらえる人でなければなりません。

そして、強い人でなければなりません。

 

 

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すれちがいは時代を超えて

2016年11月29日 | 日々、徒然に

「君の名は」という映画はもう1本、というか、3本ある。

1953年に作られた松竹映画で、

大庭秀雄監督、岸恵子と佐田啓二が主演した同名映画だ。

もともとはラジオドラマだった物語を三部作で映画化。

アニメの「君の名は。」と負けず劣らず、

当時ものすごく評判になった映画で、好き合う二人が

とことんすれ違うメロドラマ。名作中の名作です。

 

 

東京大空襲に襲われた数寄屋橋で

偶然出会った春樹(佐田啓二)と真知子(岸恵子)は、

半年後の再会を約束するが、運命のいたずらですれ違い、

そうこうしているうちに、真知子は望まない結婚をするが、

嫁いだ先で、姑のいじめや、尊大な夫の無理解があったりして、

ついには家を出てしまう。それを知って彼女を捜し求める春樹。

ふたりはいつになったら再会できるんだろうと、

観客はハラハラしながら見るしかないわけで、

けっこうアニメの「君の名は。」と似てるなあと。

こちらもお薦めです。って見てくれる人いるんだろうか。

と、自分突っ込み。

 

 

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せつなさと力強さと

2016年11月28日 | 映画など

新海誠監督「君の名は。」を見る。

今さらこんな大ヒット映画を見るなんて、

いささか気恥ずかしいけれど、それはそれとして、

なんともまあ、素晴らしい。

表現したいという思いと、それをスクリーンで見せるときに、

ちゃんとした形にして提供できる技術の確かさ。

さらにイマジネーションの豊富さと、ゆるぎのない美意識。

日本のアニメーションの凄さをまじまじと見せつけられた次第。

 

 

 

主人公が女子高生で、タイムスリップもの。

そして運命の人と繋がっている赤い糸伝説。

「時をかける少女」の例を出すまでもなく、

限りなく食傷気味なテーマを、これほどまでにせつなく、

胸がときめく物語にできたのは驚き。

 

緻密に描かれる東京の街並みと電車の動き。

田舎の坂道とそこを走る自転車が、

作品にリアリティーを与え、空気感が出来上がる。

 

彗星が落ちてくるというファンタジックな結末に向かって、

時間軸が錯綜して、果たして二人は会えるのか、

思いは伝わるのかというサスペンス。

ある意味強引に、クライマックスまで観客を引っ張って、

最後に泣かそうという作り手の術中に、

見事にはまってしまうのでした。

そんな映画を世に出した新海監督を始め、

スタッフとキャストの熱意というか、若さに感服。

 

シネフィル的には上記の「時かけ」と「転校生」の記憶が。

かつての大林映画にときめいた人は、

きっとこの映画にも心が揺れることだろう。

 

 

 

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酒持ってこんかい、と

2016年11月27日 | やさぐれレシピ

冷蔵庫に鶏肉と生シイタケがあったので、

鍋に水を張り、昆布を入れて煮立たせ、

ニンジンと里芋、ゴボウを適当に切って入れる。

火が通ったところで、トリとシイタケを投入。

醤油をドバドバと入れ、ミリンと砂糖で味をととのえる。

何てことはない煮物の出来上がり。

酒(料理用ですってば、料理用)があれば

もっとまろやかな味になったのかなと思いつつ、美味しくいただきました。

アツアツで食べるより、冷めた方が美味しいので、

明日の朝が楽しみというか。

やさぐれることなく朝が迎えられそうな。

 

 

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忘却の彼方に

2016年11月26日 | 日々、徒然に

電車の行き帰りに読んでいるのが、

最相葉月さんの「仕事の手帳」と、

スベトラーナ・アレクシエーヴィッチの「チェルノブイリの祈り」、

あと「ブルータス」最新号の「漫才特集」。

どれも面白くて、小間切れに読んでいたら、

どこまで読んだか忘れてしまう体たらく。

 

最相さんの文章はほんとに上手くて惚れ惚れするし、

アレクシエーヴィッチが書く手記は、

厳しい現実を突きつけてきて、読むのがつらいけど、

ついつい読み進めてしまうし、

落語を特集する雑誌は多かったけど、

漫才はあまりなかったなあと思って読み耽っていたはずなのに、

記憶力が落ちまくりなので、

読み進めて面白いなと思っていたら、

ここ読んでた、と途中で気がついたりするのはいかがなものかと。

忘れたとしても、脳味噌のどこかに残っていて、

自分の血肉になっていればいいのだけれど、どうなのだろう。

 

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時にはあたためてあげたいと

2016年11月25日 | 日々、徒然に

今日はD編集部で会議。

1月発売の号で担当する記事についてあれこれ。

毎年この時期は年末進行ということで、

非常にあたふたするのだけど、クリスマス前後が三連休で、

年明けも成人の日前後がこれまた三連休。

稼動できる日が少なくなるのはいかがなものか、と。

 

仕事場に戻って、もうすぐ入稿の本の

写真データなどの整理。2時間ちょっとで終わるだろうと

思っていたけれど、甘かった。

5時間近くかかってしまい疲労困憊。

 

疲労に加えてこの寒さ。

こうなったらもう、人肌であたたまった米のソレなどを

くいっといきたいところだけど、

いまはストーンズの「Winter」で我慢。

「ウィンター」を「ウィナー」と熱唱するミックが好きなのです。

 

 

 

 

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Tomorrow is another day

2016年11月24日 | 日々、徒然に

雪か。

11月に雪なんて反則じゃろが、あん?

 

昼間は池袋方面で

N社で作る本について、

イラストレーターさんふくめて、いろいろ打ち合わせ。

まだ曖昧なところがかなりあって、

手探りしながら固めていく段階なのだけれど、

何とかなるかな、と自分に言い聞かせる。

 

夜は成増方面まで行き、

とある精神科医にインタビュー。

うかがった話はたいへん有意義なものだったけど、

なんだか治療された気分になったというか。

病んでるのかな、自分。

やさぐれていることは間違いなのだが。

 

仕事場に戻って、しばし逡巡。

やらなきゃいけない作業があるのだけど、

体力的に限界なので、明日でいいや、明日で、と、

自分にとことん甘いtacoでしたとさ。

 

 

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ナニを探して

2016年11月23日 | 呑んだり喰ったり

とある大学の学園祭に行く。

ここはいろんな国の料理を出す模擬店があるので、

とりあえず、トルコ方面の店でケバブをば。

 

 

喉が渇いたのお。げしし。

何かワシの喉を潤すモノはないじゃろか。

とにやけていたら、

「あれ、tacoさんじゃないですか」と呼ぶ声が。

知り合いのOさんだった。彼もたまたま来ていたようで。

麦のアレとか米のソレとか

ブドウのナニとかを探して、にやけている姿をもろに見られたようで、

Oさんは含み笑いをするばかりでした。

 

 

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境界線を行ったり来たり

2016年11月22日 | 映画など

黒沢清監督「タゲレオタイプの女」を見る。

すべてフランスの俳優とスタッフで撮られた最新作。

どこで撮っても、何を撮っても、

黒沢印以外の何物でもない、と思うことしきりの

ゴシックホラーでラブロマン。

 

 

タゲレオタイプとは、

大きな大きな銀盤に投射するタイプの撮影機のこと。

写真に写るためには、

被写体は器具で体を固定し、

長い時間停止していなければならない。

そんな旧式な撮影をする

カメラマンの助手をすることになった青年。

彼が目の当たりにする、異様なほどの撮影形式と、

それを撮るカメラマンの執拗さ、

そして被写体になる娘のはかなげな様子。

 

黒沢監督は

植物の怖さを出すのがうまい。

植物って、じわじわと根を張り、徐々に生い茂っていくわけで、

そのゆっくりとした感じというか、

いつのまにこんなに恐怖の根を張ったんだ、と。

この映画にも植物を育てる温室が出てくるし、

タゲレオタイプに写るために、器具で体を固定された娘は、

まるで植物の木と枝のようにも見える。

 

そんなじわじわした恐ろしさのなか、

これは、この現象は、この人は、

現実のものなのか、それともこの世にはないものなのか。

 

見ていてどんどん曖昧な地点に

追い込まれていく感じがするとしたら、

それはつまり、監督の術中にはまっているということなのだろう。

黒沢監督。「クリーピー」に続き、絶好調の最新作と言える。

 

 

 

 

 

 

 

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苦労は買ってでもと言ったのは誰

2016年11月21日 | やさぐれ男のつぶやき

今週取材する人の著作を読む。

ホームレス支援のノンフィクションなのだけど、

その厳しい現状に圧倒される。人を支援するということの難しさ。

 

3月発売の本のスケジュールを組んでいたら、

年内に原稿を全部書かないといけないということに。

その厳しい現状に圧倒される。勢いとかノリでは書けない難しさ。

 

とあるサイトの原稿書きが終わったと思ったら、

1月に出る雑誌記事の仕事が始まる。さらに新規の仕事の打ち合わせが明日。

その厳しい現状に圧倒される。うまくやりくりすることの難しさ。

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