「キュウセイテイオンショウガイガタカンオンナンチョウ」
「え。なんて言ったんですか」
「だからキュウセイテイオンショウガイガタカンオンナンチョウです」
「ぜ、ぜんぜんわかんないんですけど」
という会話が飛び交う水曜日の朝。
ここは自宅近くの耳鼻咽喉科。
この1か月ほど、耳の奥に違和感が。
ライブでアホみたいな大音量の空間にいたり、
歯医者で高周波なドリルで蹂躙されたりしたときに、
どうも耳の奥がガサゴソして不快きわまりない。
おまけにめまいも起こるようになっていた。
めまいは持病みたいなものだけれど、
アレとかコレとか、おっきな病気が隠れていたらどうしましょう。
ということで耳鼻科の診察と検査を受けたと思いねえ。
「キュウセイテイオンショウガイガタカンオンナンチョウ」
とは「急性低音障害型感音難聴」のこと。
えらくおっそろしい病気のように見えるけれど、
なんらかの原因で内耳のはたらきが悪くなり、
低音の聞こえに問題が出たり、
耳がつまったり、耳鳴りがしたりする症状のことらしい。
先生の話をよくよく聞くと、
自分には「急性低音障害型感音難聴」の「傾向」が
あるということで、明確に、
「キュウセイテイオンショウガイガタカンオンナンチョウじゃ」
と言われたわけではないので、少し安堵。
鼓膜や聴力の検査もしたけれど、
大きな問題はないとのことで、特にクスリを出されることもなく、
「ストレスを減らして、規則正しい生活と
バランスの取れた食事をするように」と。
するってえとなにかい?
麦のアレと焼きそばとハムカツ三昧の日々をやめろって寸法かい?
あと、こちとらどMなんじゃ!
ストレス上等って言うとるじゃろが! あん?
と、先生を罵倒するわけにもいかず、
すいませんすいませんと言いながらおいとまするのでした。
しばらく焼きそばとハムカツは自粛します。麦のアレは許して頂戴。