Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

居心地の悪さがアート

2012年06月30日 | 日々、徒然に
東京都現代美術館「トーマス・デマンド展」に行く。
ドイツ美術界を代表する写真家で、
厚紙で自作した精巧なレプリカを撮影する人、だ。



たとえば一般家庭のバスルームや流し、
フィルム倉庫やアメリカ大統領の執務室といった、
現代でよく見られるひとつの場面を本物そっくりに作りあげ、
それを写真に撮ったものが展示されている。

本物と見まがう精巧さだが、
よく見ると、紙の質感がわかってきて
どこか心が落ち着かなくなってくる。
本物に似ているけど、ちょっと違う。
そのあたりの居心地の悪さが、
現代アートとしての面白さなのだろう。

東京都現代美術館は江東区の
アクセスの悪いところにあるのだけど、
いつも刺激的な展示をしてくれるので、気になる美術館である。

展示室に行くまでのエスカレータから、
地下のホールを上から見下ろすことができるのだけど、
そこで東京の街のミニチュアセットが作られていた。
特撮ファンとして有名な庵野監督が館長をつとめる
「特撮博物館」の準備中だということがわかる。
特撮のミニチュアや小道具が多数展示されるらしい。
ジブリと提携しているらしく、
『風の谷のナウシカ』に出てきた
巨神兵の実写短編映画も上映されるとのこと。
監督は樋口真嗣とな。夏の楽しみがひとつ増えた。


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サイカドウハンタイ

2012年06月29日 | 日々、徒然に
ようやく原稿も書き終え、
あとはデザインを進めて、週明けに入稿、
という段階まで来た。それにしても今週はずっと
仕事場に籠もっていたという不健康極まりない状況。

気がついたら、首相官邸前はものすごいことになっていたようで。
大飯原発の再稼働反対のデモ。
今日は5万人とも10万人とも言われる人たちが
内閣府や財務省、国会議事堂周辺を練り歩いたらしい。

テレビや新聞ではまったく報道されていないようだが、
CNNなどの海外メディアでは報道されているとのこと。
この状況、海外の人のほうが知っているのではないだろうか。

Youtubeでグレートな映像を見つけたので、張っておきます。
一週間前の6月22日。
首相官邸周辺をタクシーに乗って、ぐるりと撮影しているだけなのだけど、
絶妙なカメラワークと映し出される現場の臨場感。
デモをしている人たちを延々と撮っているのを見ると、
ゴダールの『ウイークエンド』を彷彿させる。
すごい。プロの技です。張らせてください。

仕事で疲弊しているあいだに、
いつのまにか日本はこんなことになっているわけで。

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※追記
テレ朝「報道ステーション」や東京新聞では報道されているようです。
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ため息が出ちゃうような

2012年06月28日 | 日々、徒然に
ザ・ピーナッツの伊藤エミさんが亡くなったとのニュースが。
その全盛期はリアルタイムでは知らず、
せいぜい『モスラ』の小美人を演じたり、
ジュリー(沢田研二)の最初の奥さんだったことぐらいしか知らなかった。
近年、YouTubeでピーナッツの映像を見るようになって、
その歌の上手さとポップセンスに驚いていた。
すごい歌手だったんだなと思う。

引退してから37年。ほとんどメディアには出なかったと聞く。
片割れのユミさんはどうしているのか。
ジュリーはコメントを出しているのか。
そんな週刊誌的な興味はさておき、
亡くなって初めて再評価されるのだろうな、きっと。

小林信彦がこのふたりについて書いてなかったかなと思い
「テレビの黄金時代」をパラパラとめくったけど、
あまり書かれていなかった。そのうち「文春」のコラムで書いてくれるかな。

「ふりむかないで」を張っておきます。可愛い。
声量がすごい。リズム感も素晴らしい。

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その腰は、と先生は嘆き

2012年06月27日 | 満身創痍な
原稿書きと雑誌の進行の日々。
なので、ずっとMACの前で作業を強いられる。
外に出たいところだけど事情が許さず。
今週いっぱいで目鼻がつきそうなので、
もうひと踏ん張り。

それでも仕事場近くの整体になんとか行く。
先生は小柄な人で、声だけ聞くと
ほとんど女の人のような感じ。
「いや~凝ってますねえ~今日は特に腰がひどいです~」と。

今週はずっと仕事場に籠もっているので、
なおさら凝ってしまうのだろう。
なんとも辛いところというか。

実は自分が住んでいるマンションの隣で
15階建てぐらいの大型マンションが建設中。
働いている現場の人も50人ぐらいいるのだけど、
毎朝、朝礼をしたあとラジオ体操をするので、
例のあの音楽を聴きながら、自分もやるのだけど、
ひと通り終わったときには、息がぜいぜい。
どれだけ弱っているのだろう、自分の体。

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その化けの皮は

2012年06月25日 | 邪悪なT君
なぜか原因不明の皮膚炎で、
唇の左上あたりが腫れ上がってしまう。
血が出たりして、痛くてたまらない。
何かあったのだろう。剃刀負けかな。
それとも何か怪しい病原菌に感染とか。
あるいは変なモノを食べてしまったからだろうか。

うひょひょひょひょひょひょ。

出た、やっぱり貴様のせいか、
邪悪なT君よ。

「いや~痛そうですね~。
 いったいどうしたんですか~ああ、きっと
 アレを喰ってないからなんじゃないですか~」



なんだこれは。
ホワイトソース? トマトソース?

「そうなんですよ~なんともまあ
 ホワイトソースにトマトソースとはまたまた~。
 えらくハイソになっちゃいましたね~」

よく見るとカップ焼きそばではないか。
てっきり「SPA王」みたいなやつだと思ったのに。

「違うんですよ~焼きそばですよ~焼きそば。
 どんなに外見を飾り立てても、焼きそばですからね~。
 すぐ化けの皮が剥がれちゃうんじゃないですか~」

君には化けの皮などないだろう。もともと「化け」だし。

「まあまあ~もともとカップ焼きそばって、
 ほんとの焼きそばじゃないですからね~そんな代物に 
 ホワイトソースをかけるとは、怪しすぎますよ~」

そんなことはどうでもいい。
こっちは皮膚炎で大変なのだ。

「いちど喰ってみたらいいんじゃないですか~。
 皮膚炎もびっくりして退散しちゃいますよ~」

君こそ退散しろ、と言おうと思ったら、
いつのまにかあとかたもなく退散していた邪悪なT君でした。
ホワイトソースのほうが皮膚に優しいのでは、
と一瞬でも脳裏をよぎった自分が恥ずかしい。
 
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愚か者の涙

2012年06月24日 | 日々、徒然に
それはそれはやさぐれているので、
麦のアレを買おうと思い、コンビニに。
すると見慣れたマークがついたハイボール缶が。



その名も「Stones Bar」。
麦のアレよりこっちでしょう、ということで飲む。
一気に呑んでしまったので、胃の中がジャンピングジャックフラッシュ。
思わず酩酊してストリートファイティングマンになりかけたけど、
根っからの小心者なので、ギミーシェルター状態に。
どうしてこんな人生なのだろうと愚か者の涙を流すのでした。


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苦笑される人生

2012年06月22日 | やさぐれ男のつぶやき
7月発売の雑誌の入稿が大詰め。
とはいっても、まだ手がついていないものも
結構なページ数あったりして、どうなることやら。

やらなければならないことは、
それなりにあるのだけれど、どうも集中力が途切れてしまう。

今日は月イチの病院通いの日で、
先生に睡眠時間が短いことを指摘される。
いまは陽が昇るのが早いので、身体も早く起きるように
したほうが、いい睡眠が取れるらしい。
陽が高くなっても寝ているのは、健康によろしくない、とも。
夏こそ、早寝早起きがいいと力説する先生。

「じゃあ早寝早起きすれば、このやさぐれた根性も
 よくなりますか?」

と聞くが、先生は「それは専門外」と苦笑するばかり。


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キャハの境地

2012年06月21日 | いやはやなんとも
それにしても、ジャイアンツ原監督。
女性問題をもみ消すために1億円も
出していたとは。それがこのタイミングで
世の中に流布する不可思議さ。



いしいひさいちのムックを読んでいたら、
この「タツノリくん」が目に入ってきて吹いてしまった。
原監督、笑うしかないかも。

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地底人の逆襲

2012年06月20日 | 読んでいろいろ思うところが
「総特集いしいひさいち」(KAWADE夢ムック)を読む。
この人は天才と言っていいと思うのだけど、
いしいひさいちのデビュー40周年を記念したムック。
いしい作品が好きでたまらない人たちが
丁寧に作り上げた本で、嫉妬してしまうほどの完成度。
なによりも作者と作品への愛情が
たっぷりと感じられるところが素晴らしい。
ムックというものは、
こうやって作るものだと思い知らされた次第。



いしいひさいちは、徹底的な取材嫌いとして有名で、
ほとんどメディアにその顔を見せない人だけど、
「でっちあげインタビュー」と題して、
いつもの手書きで、おちゃらけながらも
自作自演のインタビューが巻頭に。
驚くほど率直に自分の漫画家人生を語っている。

いがらしみきお、西原理恵子、吉田戦車、
とり・みき、さそうあきらなどのトリビュート漫画も素敵。
書き殴ったかに見える絵のうまさを分析する、
とり・みきの指摘が秀逸だ。

単行本未収録の『ゲームセット』が、
なんともいえない叙情にあふれていて、
笑いながらも、人間観察の鋭さに感服する。
あと『前戯なき戦い』という
出版社同志の抗争を笑い飛ばした作品も楽しい。
『仁義なき戦い』(本人が一番好きな映画らしい)をもじっているのだけど、
こういうものをパロディというのだろう。
お手本のような4ページ。

自分はそれほどファンではないと
思っていたけれど、『タブチくん』を始めとする作品群は読んでいたし、
キャラクターを使い回す「スターシステム」を取っているので、
バイトくん、ヒロオカ、三宅さん、ナカハタ、ヤスダ、
みんな馴染みがあって、キャラ一覧のページは眺めているだけで楽しい。
地底人に最低人、懐かしいなあ。

『女(わたし)には向かない職業』の藤原先生は最高のキャラだと思う。
あと『ののちゃん』に出てくる、ワンマンマン(ナベツネ)、
もったいないおばけ、お母さん(まつ子)につきまとう「不安くん」など、
キャラクターの造詣に長けた人でもある。

語るところの多い、いしいひさいちだからこそ、
こうした特集ムックの必要性がある。
それでも40周年とはいえ、よく出たなと思う。
作り手の人たちの心意気を讃えたいと思います。



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Shelter from the storm

2012年06月19日 | 日々、徒然に
しかしこの嵐、というか台風。
仕事していて、ふと窓から外を見たら暴風雨ではないか。
そのときMacのイラストレータを使って
雑誌のページラフを作っていたのだけど、
いきなりアプリが終了してしまう。原因不明。

これはもう帰れという合図かなということで、帰り支度。
傘を持たない習慣のため、駅までダッシュ。
それでも濡れてしまう雨の中。

ジョン・カサヴェテスが撮った『ハズバンズ』を思い出した。
中年男たちが羽目を外して、遊びまくる映画なのだけど、
クライマックス、雨に濡れた中年男たちの髪の毛が
ぺったりと額にはりつく場面がなんとも滑稽でもの悲しくて。

そんなシーンを頭に浮かべながら、
自分の額に髪がはりつくのはごめんだと、走る。走る。



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