Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

やさぐれ男たちの夜明け

2018年06月27日 | 読んでいろいろ思うところが

吉本浩二「ルーザーズ」第1巻(双葉社)を読む。

「ブラックジャック創作秘話」の作者が、

双葉社の「漫画アクション」の歴史を描くんだから、

それは面白いに決まっているだろうと、書店で見つけて即買い。

第1巻の内容は、「ルパン三世」の誕生前夜。

北海道から漫画家を夢見てやってきた青年が、

編集者に見出されて、

いかにモンキー・パンチになっていくかが描かれる。

期待通り、無類の面白さだ。

 

 

「漫画アクション」が創刊されたのが1967年。

当時は少年マンガ週刊誌が空前のブームだったけど、

大人が読むマンガ誌はさほど活況ではなかったところに、

モンキー・パンチ先生のバタ臭い漫画は、

さぞかし新鮮だったに違いない。

「女がうまく描けていない」と編集者に言われ、

その足で絵画教室に行き、ヌードのデッサンにいそしむ

青年時代のモンキー・パンチ先生。

 

編集者も、文学くずれみたいな人ばかりで、

マンガなんて子供の読むものだと見下していた人が多いなか、

本気で大人のマンガ誌作りに賭ける人たちの姿が、

この作者の泥臭くて熱量のある筆致で語られていく。

 

第2巻はバロン吉本が登場するらしい。

そのうち上村一夫とか、どおくまん、長谷川法世、

いしいひさいち、はるき悦己、

そして大友克洋が登場してくるのだろうか。

ぜひ、読んでみたい。頑張って描いてください。吉本先生。

 

 

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