おおひなたごう「レコード大好き小学生カケル」
第1巻(エンターブレイン)を読む。
日本一のレコード屋を開く夢を持つ小学生が、
学校で仲間を集め、レコード部をつくろうとするコミック。
レコードへの偏愛にあふれながらも、
SF(すこしふしぎ)というか、
藤子F先生的な味わいがなんとも。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/f6/0ec0a3621a82e1046b30a118adcd7fad.jpg)
主人公の小学六年生カケルは、
父親から「笑点10周年記念」のLPをもらったことで
レコードの沼にどっぷりとハマっていく。
情熱のあまり学校でレコード部をつくろうとするが、
そこにたちはだかるのが、いかにもガキ大将なデス夫。
カケルにはとても手が出せない
「サージェントペパーズ」のLP(99,000円)を
財力にものを言わせて買うが、聞いたとたん、
レコードとビートルズの虜となる。
そんなデス夫はカケルとコミュニケーションを
しきりに取ろうとするがことごとくうまくいかない。
コミュニケーションが取れないのはデス夫だけでなく、
カケルのガールフレンドのえみるちゃんも同様だ。
いくらカケルがレコードのうんちくを傾けても、
まったく馬耳東風で、レコードを円盤投げの円盤と
同じものだと思うところのおかしさ。
カケルたちのコミュ障ぶりを、
シュールで不安をあおるギャグとして読ませるセンス。
変な漫画ではあるけれど、
登場する名盤へのリスペクトはじゅうぶんに伝わってくる。
ビートルズはもちろん、
松田聖子とソニー・ロリンズへの偏愛ぶりが、楽しい。
読む人はみんな聞きたくなると思う。聖子LP揃えようかな。
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