Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

さんざん後悔して泣くがいい

2024年07月12日 | 映画など
押山清高監督「ルックバック」を見る。
漫画の才能に絶対的な自信を持つ藤野。
引きこもりだが圧倒的な画力を誇る京本。
この二人の女の子がひたすら描くことに情熱を傾ける
掛け値なしの青春物語。演出と作画の力も相まって、
まさに傑作。勢い余って原作も即買いして
一気読みしちまいました。


私より絵ウマい奴がいるなんてっ
絶っっ対に許せない!

動機やモチベーションはどうあれ、
主人公の藤野は京本への
ライバル心を燃やし、ひたすら描く。
机に向かって、スケッチブックにひたすら描く。
その懸命さ、描いて描いて描きまくる後ろ姿。

京本は藤野の漫画の背景を担う。
藤野は机に向かい、
京本は床にすわりテーブルに向かって描く。
またしてもひたすら描くだけの描写が続く。
画面は驚くほど動かない。静止画の連続なのに、
こうしちゃいられない、といますぐ映画館を出て、
自分のやることをやらないとダメだろうと思わせるほどだ。
映画館に埋没させる映画はたくさんあるが、
映画館から出て行けと思わせる映画は、そうそうあるものじゃない。

とはいっても映画は1時間足らずだったし、
見ている途中で出ることはなかったのは、
クライマックスの、もしかしてあったかもしれない
もうひとつの青春物語が怒濤の展開だったからだ。
驚き、感極まり、そして前を向くための
勇気を大いにもたらしてくれて号泣。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 雨と女と猫 | トップ | さめざめと薄幸 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画など」カテゴリの最新記事