桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

可視化集会

2013-03-26 | Weblog
昨夜は、日弁連のクレオ講堂で「あなたも嘘の自白をさせられる」とした可視化を求める集会だった。
この手の集会は、何時も「可視化賛成」の人ばかりが参加して、アッピールする感じだったが、昨夜は元検察官の落合洋司氏が参加されたこともあって、検察官が自白に拘り、自白で事件を解決している実態も聞けて、深い話になった。
参加者が3百名を超えたそうで、舞台から見ても、本当に良く入っていた。
落合さんの話を聞いて、検察官を辞めた当時は、絶対に可視化はあり得ないと思っていたそうで、検察による現状の改革など、天地が引っくり返っても出来ないこっが判った。
日本の司法改革は、単に可視化で終わるものではなくて、自白を愛する裁判官も含めて証拠第一主義に改めなければならない。

選挙無効

2013-03-26 | Weblog

長く1票の格差が言われて、何度も各地方で「憲法違反」だと訴訟になっていたが、今度の各地での裁判では「憲法違反」の判決が出された。そして、とうとう広島高等裁判所では「選挙無効」の判決が出された。裁判所が痺れを切らした判断だったろう。

テレビでも言っていたが、当事者に解決力はない。自分たちの当選に影響が出る区割りの変更など、「代議士業」の皆さんに出来るはずがない。飯のタネ、栄光、権力、総てを失うのだから、国会に選挙制度の改革は出来ない。

裏金などの柔道界、冤罪問題の警察と検察、この連中も自分たちで検証したり、改革を語ったりするが、自分たちの問題など、検証できるはずはないのだ。

立法府の、この体たらく。ゆえに存在する日本の不正だろうが、完全なる第三者委員会を作り、抜本的な選挙制度を作ることは、夢のまた夢かねえ。


被疑者ノート

2013-03-25 | Weblog

可視化集会に来たらば、受付に被疑者ノートと言うのが置いてあった。
聞いてはいたが、実物を見るのは初めて。
パラパラと見たが、もしこれが46年前にあったらば、俺の日記は、完璧な反証になって冤罪には陥らなかったと感じた。
ノートの中身は、取り調べ年月日、取り調べ時間、取調官氏名、取り調べ内容、取り調べ方法、取調官の態度とあり、それぞれの項に、また詳しく別れている。こんな物を書く立場にならなければ良いが、これは、仲々面白い内容だった。
ぜひ皆さんも必見!

祝う会

2013-03-25 | Weblog


昨日は、東電OL殺人事件支える会の解散総会と祝う会だった。
冤罪事件が勝って終われるのは、そう多くない。大半は、なかなか勝てないし、真実が通らないままに終わる事件もある。
それを思えば、本当に嬉しいことで、昨日は楽しく時間を過ごした。
これからは、ゴビンダさんを支えた皆さんと手を携えて冤罪を作らない司法の実現を目指すことになるが、もっと多くの仲間に勝利の喜びを味わって欲しいと思った1日だった。

今は懐かしい

2013-03-24 | Weblog
民主党政権が誕生して、これで社会を変えられると思ったのは、まだ3年前だ。それが、今や民主党の文字さえも国民には嫌われてしまった。人気など、実に脆く崩れ去るものだ。
今、消え去ったはずの自民党政権がゾンビのごとくに復活して、これも甦ったゾンビ安倍は飛ぶ鳥を落とすように持て囃されている。アベノミックス、株高円安の安倍効果と言われ、景気が回復したごとくに騒ぐマスコミだが、本当だろうか。
俺は経済学も知らないが、日本の経済は個人消費が6割以上を占めていると言うのだから、個人消費の圧倒的多数が占める貧しい人、株などに縁のない人々が豊かにならなければ、絶対に景気など、回復するはずはないと思える。円安は輸入品の高騰を招き、物価上昇で、庶民の暮らしは苦しくなるばかり。結局、個人消費が伸びずにアベノミックスは崩れ去るとしか思うない。
俺も期待した鳩山政権は、沖縄の軍事基地撤去を公言したが、何も果たせずに批判の中で倒れた。今、得意満面の安倍首相は、沖縄の海を埋め立てて基地移転すると動き始めた。アメリカに従属する日本は、北朝鮮や中国の脅威を理由に、ますますアメリカに隷属するのだろうが、アメリカが日本に軍事基地を持つのは、決して日本のためではない。日本という国を使ってアメリカの利益を維持するためだ。
沖縄を捨て石にして国益を守ろうと言うのだろうが、捨て石にして良い国土など、日本には存在しない。それが判らない限り、そう遠くない自民党政権も、今は懐かしいと述懐される存在になるだろう。
さて、どうなる、どうなる!

検察並み

2013-03-24 | Weblog
全柔連、段々と厳しい状況になって来たようだ。
その裏金は、組織的に作られ、運用されていたことが、理事の告白などによって明らかになって来た。指導実態のない人にも渡されていたようだ。
しかし、今日の新聞で見ると、なかなかしぶとい人もいて、「指導の形態は色々ある。遠くから見て意見を述べるのも指導だ」と主張する人がいたようだ。
仲々巧みな弁明で、柔道界に置いておくのは惜しい。検察官になれる巧みさだ。柔道とは、何を教えるところだろうか。
単に勝ち負けの世界ではないところに、柔道の柔道たる由縁があるはずだ。礼節、公明正大、道を極める武術の基本を失わせる裏金精神だろうに、恥ともせずにいる、今の全柔連は、すぐにも全員が辞職すべきだろう。
次の職業は、検察官特別職にでもなれば良い。あそこならば、裏金はじも、何をしても自分たちが正しいとできる組織だから。

高崎秀雄

2013-03-23 | Weblog
また水戸地検検事正が交代した。
まあ誰がなろうとも、水戸地検が変わるわけではない。同じことが続くだけだが、俺は高崎秀雄に思い入れがあって、さてお手並み拝見!と言う気分だ。
高崎秀雄が東京高検にいたとき、布川事件に関わり、名前を残している。
水戸地検着任の記者会見では、あれこれと、それらしいことを語っているが、布川事件の再審開始に抵抗した際に並べたご託を知っている俺には、どんな言葉も心には響かない。
あれは46年前、水戸地検の吉田賢治は、俺に自白を促して「たとえ裏付けがなくても真実ならば、ボクの心に響くモノがある。でも、君の言葉には、ボクの心に響くモノがない。真実とは思えない。このままでは救われないよ。裁判官も信じない」と言った。
高崎検事正、君の言葉には、俺の心に響くモノがないなぁ。君が求めるのは、社会正義?治安?
いやあ、俺にはネクストポジション、次の出世だけしかない、としか思えないんだけどねぇ。

私塾

2013-03-22 | Weblog

20日、代々木にある私塾で話をした。

この塾は、昨年の行ったが、慶応大学を目指す高校生の塾のようで、今年は20名ほどだった。

なぜ冤罪は作られるのか!

検察が異常に権力を持ち、しかも不正義を行う原因など、俺が感じ、体験したことを話した。

俺の話を聞いた後、3つのグループに分かれて、冤罪をなくす手段と対策を発表し、講評もしたが、それぞれが違うことを語ったのが面白かった。

将来、法律家の希望を持っていたり、政治家になりたいと思う若者たちに、俺の言葉が、何かを残せれば有り難いと思えた一日だった。

 


おぞましい

2013-03-22 | Weblog

大分の中学校で剣道の指導者が暴力を振るっていたと、動画付きで報道されている。

中学生が受ける暴力が、そのままに見られるのは、見るに堪えない。どんな思いで、この暴力に耐えていたのかと思うと、これを見逃していた関係者に怒りが湧いてくる。

「外部からの指導者で注意できなかった」と、言い訳しているが、言い訳にならない。

暴力が人の能力を育てるならば、囲碁や将棋、勉強でも殴れば良いのかねえ。

すぐに判りそうなのもを。


事務所に相応しい物

2013-03-22 | Weblog
昨日、名古屋から裁判傍聴に来てくれた友人から絵を頂いた。
冤罪を証せないまま獄死した帝銀事件、平沢貞通さんの絵だ。
何でも、平沢さんから贈られた方から、更に頂いたものらしいが、事務所に飾って、ということで贈られた。
鉄格子の中で、無実を証せる日を待ちわびたろう平沢さんの心が、この絵にも込められているのだから、冤罪をなくすための闘いの拠点としたくて借りた事務所には、この絵こそ相応しいと思う。
平沢さんの思いと一緒に、これからは闘う!