桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

ば~かじゃないの!

2008-07-28 | Weblog
東京高等検察庁検事長大林宏名の特別抗告書を手にした。
まあ、これが東京高検の粋を集めた反論な訳だが、弁護団指摘の問題部分に、先ず目が行った。
判例違反を主張する場合、本来は、その判例を詳しく記載する義務があるらしい。何時、何処で、どんな事件で、などと。それが東京高等検察庁は、まあ最高裁判所を舐めてるんだろうね、どうせ高検には従うごときに。場所と月日しか書いて無い。
著しく正義に反する重大な事実誤認、こんな主張があるけど、読んで驚いた。こいつら馬鹿だわ!としか思わなかった。
余り馬鹿とか、人を誹謗する言葉は使いたくないが、それしか大林高検を評する言葉は無い。
俺は利根町に住む。現場の通りは子供時代から日常的に通っている。
皆さんには、ぜひ布川事件ホームページで現場での目撃証言読んで下さい。
渡辺昭一、俺たち二人を現場前路上で見たと称する男。この前、二人の渡辺で書いたよね。あれを無視したのは間違いとか言ってる。検事って、こんなアホなことを書くために税金で養われてるのかな?
詳しくは、また書くけど、「各地元町などでの目撃証言は、請求人らと犯行を結びつける重要な情況証拠となりうるのである。確定第3審の最高栽もこれを認めているところである」と書いてある部分が、一番高検が言いたかったところなのだろう。最高裁判所が認めたんだよ、だから高裁ごときが異義を言うなよ?かな。
俺たちが利根町に帰るのは日常のこと。だから、犯人の情況証拠にならない、って常識的な判断でしょ?それを杉山と桜井が利根町に帰る道筋にいたのは犯人の情況証拠と最高裁判所が判断したのは、検察が証拠を隠したから、過大に情況証拠を判断しただけ。なのに、未だに、自分たちがした証拠を隠しで裁判を誤らせた反省もなく、誤らせた最高裁判所判断にしがみつく検察庁って、本当に信じたらいけない組織だ。
これからも何回書く検察庁批判か判らないが、皆さん、裁判員制度が始まるとき、ぜひ楽しみにお待ち下さい。

未解決凶悪事件ファイル

2008-07-28 | Weblog
こんなタイトルの本が出版されている。
多分、知らない人の方が多いよね。
その本には、29件もの未解決事件のことが書かれている。これだけの犯人が逃げ回り、どこかで生活をしてるわけだけど、この数は多いと言うべきか、少ないと言うべきか、評価は分かれよう。勿論、俺の評価は、余りに多いだ。人の命を奪った人がノウノウと暮らしてるなんて、信じられない。なぜ逮捕出来ないのだろうか。
警察の捜査能力が低下してることは間違いない。問題は、なぜ能力が低下したかだ。
日本の警察は、まず国家的治安警備を最優先に考えている。犯罪を取り締まる刑事部門を、「泥つ刑」と呼んで軽蔑した歴史が長い。泥棒を取り締まる部門より、公安や警備部門は国家を守るから偉い、格上と言うわけだ。そうだろうか。違う気がする。
泥棒や人殺しは市民の暮らしを守る重要な任務。これが無くて社会の平安はない。社会の平安が無くて、国家の平安も安泰も無かろうものだが、どうも日本警察組織の思考は曲がってる。国家は一部の人や組織を指し、一般国民は、その一部を支える存在でしかないと考えている。それゆえに、国家体制を守る公安警備が第一、国民生活を守る刑事捜査を軽視してるわけだ。捜査手法にも進歩が無い。科学的証拠からの捜査よりも裏社会に繋がる情報での捜査を重視するため、複雑化した社会では重大犯罪の検挙率が低下するのは必然なのだ。
真面目な警察官は多かろうに、裏金に塗れた警察の実態は、我々が思うよりも深刻に朽ちているのかも知れない。
真面目な警察官、頑張れ!

大会からの帰路に

2008-07-28 | Weblog
三日間の大会が終わった。警察を相手に復職を闘う元警察官から不当解雇と闘う人まで、救援会員以外にも多くの参加者があったが、何れも困難な闘いを続けている。それだけに長い苦闘を重ねて勝利に近づく布川事件は、それぞれの立場で「我が希望」と思って下さるようだ。
検察の馬鹿げた抗告によって、また結果の意義は高まるし、更なる力を生み出すことになる。弁護団は、それぞれが特別抗告書を手にして読み始めたようだ。
今日、自宅に帰れば我が家にも届いていよう。34ページほどの内容だ。すぐに、その内容に非や理不尽があればブログに書くつもりだ。
日本の高等検察庁が、8日間を要し、かつ夜間受付という異例の対応で作成した書面が如何ほどなのか、皆さんも期待していて下さい。
全国で希望と見ていて下さる皆さんに、三度の喜びを届けるために、これからも機会のたびに警察と検察の不法を語り、社会に真実を広める。そんな思いで帰って来た。