職人たちの徒然草

新潟県・燕市在住の職人ヤスさんと、東京都・杉並区在住の職人ナガさんの交換?日記です。

嬉しい来訪

2023年01月06日 | ヤスさん日記
仕事始め
と思ったら
もう週末
なんて思っている方々も
多いのではないか
と感じる金曜日の朝。
相変わらずな私は
淡々と過ごすわけですが
こんな時だからこそ
普段多くの方に開かない工房にも
嬉しい来訪があるものでです。

理解をしてもらえることや
新しい視点を与えてもらえる
って機会をくれる。
そんな来訪。

空気を理解してくれるみなさんから
来訪していただくと。
興が乗って
ついつい私が話し過ぎてしまう。

私が目指す
現代に於ける鎚起銅器の話。
そして
私のレスキュー史上最上の
この口打ち出し湯沸の話。

口打ち出し湯沸は
職人たちの腕の競い合い
の中から生まれたものでしょう。
だとしたら
口をどれだけコントロールできるかが
勝負どころでもあったでしょう。

後付けする湯沸の注ぎ口の形と
寸分違わぬといってもいい
この口打ち出し湯沸の口。

玉川堂六代の口打ち出し湯沸を
たくさん作っていた父親は
「普通の口の形がつくれるようになるまで
 口打ち出しは教えらんね。」
と言っていたことを
この湯沸を見ると思い出します。

でも
そんな理屈ではなく。
その実物の迫力を
感じてもらえた今日の時間は
とっても嬉しい時間となりました。

美味しいものをつくり出す
そんなみなさんの目線。
意識しながら
今日も私はつくり続けるのです。
そして
また今年も
美味しいものにたくさん出会えますように
と願う職人なのでした。
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