スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典川崎記念&すべてのもの

2020-01-29 19:45:37 | 地方競馬
 第69回川崎記念
 かなり互いの出方を見合うような牽制状態に陥りましたが,ケイティブレイブが逃げることになりました。ミューチャリー,チュウワウィザード,ミツバ,デルマルーヴル,アナザートゥルース,オールブラッシュ,ヒカリオーソまでの8頭は一団。やや離れてメイプルブラザー。さらに離れてモズオトコマエ。また離れてコウエイワンマン。さらに離れてキタノイットウセイと残りの4頭はばらばら。ミドルペースでした。
 3コーナーでミューチャリーが先頭に出てケイティブレイブは後退。楽についてきたのがチュウワウィザードで,こちらはコーナーの中間でミューチャリーの前に出て,先頭で直線に。ここからは後ろを離していき圧勝。大外から伸びてきたヒカリオーソが6馬身差で2着。中を伸びたデルマルーヴルが1馬身差の3着で一旦先頭のミューチャリーはクビ差で4着。
                                   
 優勝したチュウワウィザードJBCクラシック以来の勝利で大レース2勝目。ここは能力はこの馬とケイティブレイブがほかより上。ただケイティブレイブは復帰初戦は勝ったものの前走は案外でしたから,こちらの方が優勝の可能性は高いとみていました。実際にケイティブレイブはミューチャリーに前に出られたところで戦意を喪失。能力的な対抗馬がこのようなレースをすることになったので,圧勝になったのも自然でしょう。今年もこの路線のトップクラスの1頭として活躍していくことになると思います。父はキングカメハメハ。母の父はデュランダルファンシミンファンシーダイナの分枝で4代母が1986年に京成杯と牝馬東京タイムス杯,1987年にエプソムカップと新潟記念とオールカマーを勝ったダイナフェアリー
 騎乗した川田将雅騎手はチャンピオンズカップ以来の大レース20勝目。川崎記念は初勝利。管理している大久保龍志調教師はJBCクラシック以来の大レース5勝目。川崎記念は初勝利。

 第五部定理二二は,明らかに現実的に存在する個々の人間の身体humanum corpusの本性essentiaが,神Deusの中で永遠の相species aeternitatisの下にそれを対象ideatumとした観念ideaとして表現されているということを意味しています。ですから,すべての人間に共通であるような人間の身体あるいは人間の身体の観念だけが永遠aeterunusであるということはできず,あの人間この人間といわれるような現実的に存在するすべての人間の身体の観念も永遠であるといわなければならないでしょう。つまり,第二部定理八でいわれている個物res singularisの形相的本性essentia formalisというのは,たとえばすべての人間に共通する人間の本性natura humanaと解するべきなのですが,それだけが神の中に,あるいは属性attributumの中に包容されていると解することはできないことになります。
 なおかつ,第五部定理二九からして,そのような現実的に存在する身体の本性を神の中で表現するexprimere観念は,人間の精神mens humanaによって認識するcognoscereことが可能なある観念であるといわなければなりません。この定理Propositioでは単に身体の本性といわれていますが,これは自分の身体の本性と解するべきであって,そのことが基礎となって,僕たちはすべてのものを永遠の相の下に認識するといわれていることになります。
 なお,ここでいわれているすべてのものというのは,現実的に存在しているすべてのものと解するべきだと僕は考えます。もしそうでなく,文字通りにすべてのものと解するなら,ここいわれていることと第二部定理四四系二は矛盾すると考えられるからです。第二部定理四四系二によれば,僕たちが理性ratioによって何かを認識するのであれば,それはその何かを永遠の相の下に認識しているということでなければなりません。よって共通概念notiones communesを基礎とした認識cognitioは,事物を永遠の相の下に認識する様式であり,第二部定理八や第二部定理八系は,この種の認識について言及していると解せるようになるからです。しかし第五部定理二九でいわれている認識は,共通概念を基礎とした認識ではあり得ません。第二部定理三七でいわれているように,共通概念は個物の本性を構成しないのですが,第五部定理二九は,明らかに個物の本性の認識について言及しているからです。というか,それが基礎となる認識だからです。
コメント
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