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スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

長与千種&スピノザモデル

2020-01-12 19:00:56 | NOAH
 プロレスか女子プロレスかという選択肢において,女子プロレス派であったジャガー・横田に対し,覇を競ったデビル・雅美はプロレス派でした。そのプロレス派のデビルの衣鉢を受け継いだ次世代のスターが長与千種です。柳澤は長与に対し,女子プロレス史上最大の天才という賛辞を贈っています。
                                        
 長与はセメントは弱かったと自分で言っています。ただ,セメント自体に否定的であったため,セメントで負けたとしてもあまり悔しくはなかったそうです。例外として1試合だけ悔しかった試合をあげていますが,これは後援会のファンがたくさん来ていたためということですから,外的な状況によるものだったことになります。
 長与をスターにしたのはライオネス・飛鳥と結成したクラッシュギャルズです。クラッシュは女子プロレスの世界を飛び出して,芸能活動も精力的に行いました。ただ,芸能活動があまりに忙しいことについては,飛鳥も長与も葛藤があったようです。一方,リング上でのクラッシュギャルズの試合スタイルのアイデアに関しては,大部分が長与によるものだったそう。基本的にクラッシュは長与がヒールに痛めつけられ,それを飛鳥が蹴散らすという構図だったのですが,それが長与のアイデアだったということは,長与はそのようにすることが自身も飛鳥も最も光ることだと考えていたのでしょう。
 長与は後輩の中では北斗晶のことを高く評価しています。後輩だけれどもリスペクトしているとまで言っています。その形容はクレバー,策士,策略家,智将です。長与にとって最高のレスラーとは,そのように形容される選手のことだということでしょう。

 デカルトモデルを否定するスピノザのモデルは以下のようなものとなります。
 第一に,自己原因causa suiは起成原因causa efficiensの一部を構成します。したがって,外部に存在existentiaのための原因をもつもの,たとえば個物res singularisの原因性と自己原因である神Deusの原因性は同一です。他面からいえば,原因という語が意味するところは一義的に規定されます。これと関連するのが第一部定義一です。
 第二に,実在の探求の基礎になるのは自己原因です。これと関連するのは第一部定理二五備考です。
 第三に,自己原因が実在の探求の基礎となるがゆえに,事物は原因から結果effectusへというベクトルでのみ考察されることが要求されます。いい換えれば演繹法のみが要求され,帰納法はどのような意味においても排除されます。これと関連するのは第一部公理三第一部公理四です。
 第四に,自己原因が実在の探求の基礎となるがゆえに,事物の実在の原因性と事物の本性essentiaの原因性が一義的に把握されることが可能になり,実際にそのように把握されることが要請されます。これと関連するのは第一部定理二五です。
 第五に,神の実在の根拠は,神が自己原因であるということに求められます。いい換えれば,神の実在の根拠が神の本性に求められることになります。これと関連するのは第一部定理二〇です。
 第二の証明でスピノザが単に原因とはいわず理由ないしは原因とか原因ないしは理由といういい方をしたことのうちに,デカルトモデルに対する批判があったというのはいい過ぎであると僕は考えています。ですがデカルトモデルに対してスピノザが批判的であったということは間違いなく,そしてそれに対して批判的であったということは,スピノザがデカルトモデルというのがどのようなモデルであるのかということについてはよく理解していたということになります。ですからデカルトモデルで考えようとする人たちにも,神の存在を排除する要因が神のうちにもまた神の外にも存在し得ないということがより容易に理解できるように,スピノザはここではあえて,というのはスピノザのモデルに反して,単に原因とはいわず,理由ないしは原因といういい方を用いたのではないかと僕は思います。
コメント
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