スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

書簡五十七&SOX+Bv

2018-07-09 19:09:39 | 哲学
 スピノザとチルンハウスとの文通のうち,『スピノザ往復書簡集Epistolae』に掲載されている最初のものは書簡五十七です。この書簡はチルンハウスEhrenfried Walther von Tschirnhausからスピノザへ,となっていますが,実際にはシュラーGeorg Hermann Schullerを介したものです。書簡六十三が1675年7月25日付で,こちらは1674年10月8日付ですから,当然ながらこの手紙の背後にもライプニッツGottfried Wilhelm Leibnizが存在するということはありません。
                                     
 ここでチルンハウスがスピノザに対して疑問を呈しているのは,もっぱら自由意志voluntas liberaの問題です。チルンハウスは,人間には自由な意志があることを肯定するデカルトの見解と,それを否定するスピノザの見解とを比較して,次のようにいいます。
 デカルトは,何らかの原因によって強制されないということを自由といい,スピノザは何らかの原因によってある事柄に決定されないことを自由といっているというのがチルンハウスの読解です。そして自由を各々これらのように定義づけるのであれば,デカルトがいっていることも正しいし,スピノザがいっていることも正しいとチルンハウスはいいます。すなわちチルンハウスの見解では,人間が原因によってある結果に決定されないということは不可能だけれども,何らかの原因によって強制されないということは可能であるという見解を有していることになります。
 これらを比較した上で,チルンハウスは真理veritasはデカルトの側にあるといいます。ここで真理というのは,人間には自由な意志があるかないかということに関係する真理のことです。チルンハウスは,デカルトのいうこともスピノザがいうことも正しいといっているのですから,真理がデカルトにある,すなわち人間には自由な意志があるというのは当然でしょう。
 スピノザはなぜその見解に同意し得ないのかということが,この書簡での質問の中心というかすべてです。

 この日は今後の具体的な治療方法が消化器内科の医師から伝えられました。
 が行う抗癌剤治療はSOX+Bvという治療法です。簡単に説明しますが,点滴による放射線治療と薬剤の服用を合わせて行うもの。まず点滴治療を行い,同時に薬剤の服用を開始します。薬剤を3週間続けて飲んだら,1週間は休みます。これが1クールで,4週間が経過したらまた点滴治療を行って,同じことを繰り返すというものでした。放射線治療も薬剤の服用も副作用を伴うので,その説明にも長く時間が割かれました。とくにこの治療を開始するときには激しい副作用を発症してしまうおそれがあるので,第1クールは入院して行うということでしたので,その日程の説明もありました。
 この診察の後,僕たちは入院支援センターというところに向いました。これは入院するときの受付をするところですが,この日は入院のための詳しい説明を受けるためです。といっても9日に退院したばかりなのですから,入院にあたって何が必要なのかといったことは心得ているので,ごく短い時間で終了しました。なお,この日の会計で,9日までの入院費を同時に支払っています。帰宅したのは10時10分ごろで,この日は母は僕につかまることなく,すべて自力で歩きました。
 9日に注文した座椅子は,この日の午後6時ごろに配達されました。この座椅子は母が不在のときなどに僕が使うこともありますが,僕が使ってもかなり楽に感じられる優れものです。よい買い物だったのではないかと思います。
 10月12日,木曜日。9月26日に破損してしまった眼鏡の鼻あての修理にようやく行くことができました。その場で直してもらえましたので,またこちらの眼鏡を使用するようになりました。
 10月15日,日曜日。妹が叔母に連れられて昼食の外食に出掛けました。これは伯母の来日中の恒例行事のひとつになっています。
 10月16日,月曜日。この日が叔母の帰国の予定日だったのですが,延期しました。これは伯母自身の意志によるものです。母は退院はしたものの,抗癌剤治療のためにまた入院するので,退院してくるまでは滞在したいとのことでした。
コメント
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