スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

TOKYO MX賞フジノウェーブ記念&第五部定理二三証明

2016-02-24 19:54:35 | 地方競馬
 第7回フジノウェーブ記念。笹川騎手が病気のためワールドエンドは内田利雄騎手に変更。
 エアラフォンはダッシュが鈍く最後尾に取り残されました。先手を奪ったのはワールドエンド。2番手にセイントメモリーとソルテの2頭。好発から一旦は控えたイセノラヴィソンとブルーチッパーが3列目。単独の6番手にキモンアヴァロン。その直後のサトノタイガーとアルゴリズムまでは一団。ここから離れてリアライズリンクス,シンキングマシーン。さらに離れてサトノデートナ,コウギョウダグラス,ドレッドノート。この後ろの3頭はぽつんぽつんと追走で,隊列はかなり縦長でした。最初の600mは35秒3のハイペース。
 ソルテは3コーナーを回ると自然な形で先頭に。ワールドエンド,セイントメモリー,ブルーチッパーがその後ろで雁行となりましたが,セイントメモリーとブルーチッパーの間を突いたサトノタイガーが直線に入るところでは2番手に。逃げ込みを図るソルテをサトノタイガーが追い掛けましたが,一杯になったのはサトノタイガーの方。楽に抜け出すという形容が相応しい内容でソルテの優勝。外から追い込んだドレッドノートが2馬身半差の2着。大外を追いこんだコウギョウダグラスが4馬身差の3着。
 優勝したソルテは年末のゴールドカップ以来の出走で南関東重賞6連勝とする8勝目。僕は距離短縮がプラスになるとは思っていませんでしたから,あるいはというシーンもあるかと考えていましたが,むしろ力の差を見せつける形での勝利に。昨年は大敗したレースですが,このコースでは不利な外枠を引いていた影響もあった筈で,今年はいい枠を引けたのもよかったでしょう。ただ,馬群から離れていた馬たちが2着と3着に追い込んでいるレースを先行してこれほどの着差をつけているのですから,昨年の同時期よりも強くなっているのも間違いないところだと思います。父はタイムパラドックス。母のはとこに2003年の新潟ジャンプステークスを勝ったマルゴウィッシュ。Sorteはイタリア語で運命。
 南関東の期間限定免許で騎乗している金沢の吉原寛人騎手報知オールスターカップ以来の南関東重賞制覇。フジノウェーブ記念は初勝利。管理している大井の寺田新太郎調教師もフジノウェーブ記念は初勝利。

 準備が完了したので,第五部定理二三のスピノザによる証明の詳細な解読を開始します。
                                     
 まずスピノザは,第五部定理二二でいわれている,人間の身体の本性を表現する観念が,その人間の精神の本性に属するあるものaliquidでなければならないとしています。このためにスピノザは第二部定理一三を援用します。第二部定理一三は,現実的に存在する人間の精神と身体についての言及です。第五部定理二二でスピノザがいっている人間の身体の本性およびそれを表現する観念も,現実的に存在する人間の身体の本性であり,それを表現する観念であると僕は解します。ですから第二部定理一三を証明に援用することは有効であると僕は考えます。現実的に存在する人間の身体とその人間の精神が同一個体であるのと同様に,現実的に存在する人間の身体の本性とこの人間の身体の本性を表現する観念は同一個体であると僕は解するからです。したがって,現実的に存在するある人間の身体の本性を表現する観念は,確かにその人間の精神に属する何かaliquidでなければならないということにも同意します。
 人間の精神が持続するのは,その人間の身体が持続する間だけです。これはある人間の精神を構成する観念の対象ideatumがその人間の身体であることを踏まえれば,第二部定理八系から明白であるといえます。つまりある人間の精神は,その人間の身体が持続しているうちは持続しますが,その人間の身体が持続しなくなれば持続しなくなります。もちろんこれは同一個体の間には秩序の一致があるからなのであって,身体の持続の開始が原因となって精神の持続が開始されるのではありませんし,身体の持続が終了することが原因となって精神の持続も終了するというのでもありません。そこに因果関係がないという点にさえ注意すれば,論証のこの部分には反論の余地はない筈です。
 第五部定理二二で人間の身体の本性を表現するといわれている観念は,永遠の相の下に表現されます。つまり人間の精神の本性に属する何かは,第一部定理一六の様式で概念されるのです。したがってそれは,身体や精神の持続とは無関係に,永遠だといわれなければなりません。
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