スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

フェブラリーステークス&類比

2016-02-21 19:26:18 | 中央競馬
 第33回フェブラリーステークス
 先手を奪ったのはコーリンベリー。モンドクラッセが2番手。コパノリッキー,スーサンジョイ,タガノトネールの3頭が追走。ベストウォーリアとロワジャルダンがこれらの後ろ。そしてモーニン。パッションダンス,グレープブランデー,ホワイトフーガ,アスカノロマンの4頭までが集団。少し離れての追走になったのがノンコノユメ。最初の800mは46秒1でハイペースに近いミドルペース。
 4コーナーではコーリンベリー,スーサンジョイ,タガノトネールの3頭が雁行に。この3頭の外に出たのがモーニン。モーニンを追うようにロワジャルダン。残り200mを過ぎた辺りでタガノトネールを差したモーニンが先頭に。追っていたロワジャルダンはここで苦しくなり,そのまま抜け出す形になったモーニンがレコードタイムで快勝。2番手だったロワジャルダンの外にベストウォーリア,アスカノロマン,ノンコノユメが襲い掛かって1馬身4分の1差の2着争いは激戦。大外のノンコノユメの末脚が優って2着。その内のアスカノロマンがアタマ差で3着。さらにその内のベストウォーリアがアタマ差の4着でロワジャルダンはクビ差の5着。
 優勝したモーニンはデビューしたのが昨年の5月。4連勝でオープンに。武蔵野ステークスは3着でしたが前哨戦の根岸ステークスを勝ってここに挑んでいました。成績から分かるように底を見せていませんでしたから,勝つ可能性があると目された1頭。スピード能力が高く,レコードタイムが出るような馬場になったのは好材料でしたし,このコースは外枠の馬が好走する傾向にあるので,枠順もよかったものと思います。今後の活躍も約束されているとみますが,ダートの長い距離よりは芝の短距離からマイル路線に挑戦する方が持ち味は発揮できるような気がしています。Moaninはジャズの楽曲名。
 騎乗したミルコ・デムーロ騎手は朝日杯フューチュリティステークス以来の大レース制覇。フェブラリーステークスは初勝利。管理している石坂正調教師は南部杯以来の大レース制覇。第25回以来8年ぶりのフェブラリーステークス2勝目。

 何であるかは確定できなきけれども何かは確実に実在して,その実在する何かは持続duratioには限定されない永遠なaeternusものであるということを,ある知性intellectusは十全に認識したとします。僕はこの認識cognitio自体はまったく無意味であるとはいえないと考えます。これは延長空間における持続するdurare物体corpusの実在と類比すれば分かりやすいと思います。
 宇宙空間のある特定の部分に,何であるかは不明瞭だけれども,何らかの物体があり,その物体は丸い形をしているということをある知性が十全に認識するcognoscereということがあったとします。するとこの知性は,特定されたその部分には確かに何らかの物体が実在している,他面からいえば何も実在していないのではないということを正しく知っていることになります。かつ実在しているその物体が,ほかのどんな形状でもなく円形であるということも確実に認識しているということになります。これらの認識自体が無意味であるとはまったくいえないでしょう。その円形の物体が何であるのかということについては,これらの認識の後に知られたとしても,認識する因果系列の順序として不条理であるとはいえないからです。
 この類比から理解できるのは,第五部定理二三には,「個を証するもの」でいわれているような不明瞭な点が含まれているのですが,解明しなければならない点があるとするなら,それはそのことだけには限られないということです。すなわち,まずは精神mensのうちにあるものがあるといわれるとき,なぜその何かは確実にあるといえるのかということが判明しなければなりません。次に,そのあるものは永遠aeternumであるといわれているのですから,それが持続には限定されない永遠なものであることをどのようにして断定することができるのかということが問われなければなりません。そしてその後に,そのあるものとは具体的に何であるのかということを問うてみてもよいわけです。
                                   
 ですからまず,このあるものが何かを特定するために,佐藤が「個を証するもの」で実際にしているように,第五部定理二三というのを,スピノザはどのような訴訟過程で証明しているのかということを,詳しく探求していく必要があります。
コメント
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