スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

報知グランプリカップ&絵画の属性

2016-02-17 19:25:51 | 地方競馬
 ダイオライト記念トライアルの第52回報知グランプリカップ
 周囲の様子を窺うようにムサシキングオーがハナへ。タイムズアローが2番手でマーク。ガンマーバーストとモンサンカノープスがその後ろ。4列目がバトードールとスマートジョーカーとトーセンアドミラルの3頭。5列目にケイアイレオーネとアンコイルド。最後尾のグランディオーソまで,14頭が集団でのレースになりました。最初の800mは50秒4のミドルペース。
 向正面の半ばを過ぎるとムサシキングオーにタイムズアローが並び掛け,この2頭が雁行でコーナーを通過。3番手にはモンサンカノープスが上がり,ガンマーバーストは一杯。直線に入ったところではタイムズアローがクビほど前に。ですがムサシキングオーも大きく離されること食い下がって競り合い。先んじていたタイムズアローが差し返しを許さず優勝。半馬身差の2着にムサシキングオー。大外から伸びたケイアイレオーネが3着。
 優勝したタイムズアローは南関東重賞初勝利。JRAオープンから昨年6月に転入。転入初戦のオープンを勝って地方競馬の馬場への適性も示したので,南関東重賞には手が届くとみていましたが,個人的には意外と思えるほど時間が掛かりました。おそらくベストはこの距離でしょう。長くなるよりは短くなった方がいいと思います。南関東重賞はまだ勝てると思いますが,重賞では少し厳しいのではないかという印象です。父はタイムパラドックスセレタクリゲンの分枝。3代母が1985年の新潟3歳ステークスを勝ったダイナエイコーン
 騎乗した大井の真島大輔騎手は金盃に続いて2週連続の南関東重賞制覇。報知グランプリカップは初勝利。管理している船橋の川島正一調教師は第51回からの連覇で報知グランプリカップ2勝目。

 第二部定理八系のほかに,第二部定理五もこの場合の論拠にならなければならないと僕は考えます。こちらの方は理由の説明が必要でしょう。その理由はふたつあります。
                                    
 ひとつはマルタンがフェルメールの絵画をどう解しているかとの関係です。マルタンによればそれは,描かれた対象とは無関係に,永遠から永遠にわたって存在するものです。これは形而上学的に考えれば,対象もその対象を描いた一枚の絵画も,様態である点では同じだけれども,その区別は様態的区別ではなく実在的区別であると主張していると僕は解します。というのは絵画が対象と無関係に存在するなら,対象が原因となって絵画が結果として生じるということを否定しているのと同じと考えるからです。むしろフェルメールの絵画にはそれに特有の属性があって,それは対象の属性とは異なっているというのが,マルタンが主張していることそのものだといえるでしょう。絵画が対象から独立した永遠性を有するというのは,形而上学的には各々が実在的に区別されるという意味でなくてはならないと僕は考えます。
 したがって,スピノザの哲学にも,フェルメールの絵画が属しているのと同種の属性がないと,両者の間に一致を主張することはできません。第二部公理五が示していることのうちには,もし人間が属性を認識するなら,延長の属性か思惟の属性だけであるということが含まれています。つまりこのどちらかがフェルメールの絵画が属している属性に該当しなければならず,かつその属性は他方とは因果関係なしにあることも考えることもできるのでなければならないのです。このとき,延長の属性をフェルメールの絵画が属する属性に該当するものと類比するのは困難です。なぜなら,延長の属性と思惟の属性との関係でいえば,延長の属性の方が対象となるべき何かであり,思惟の属性の方はそうではないからです。もちろん観念と観念の観念という関係に置き換えることは可能ですが,観念と観念の観念は実在的に区別されるわけではありません。
 このとき第二部定理五は,思惟の属性が,対象となる属性がなくてもあることも考えることもできるということを示します。
コメント
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