スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典川崎記念&命題の内容

2013-01-30 19:04:50 | 地方競馬
 2013年最初の大レース。第62回川崎記念
                         
 手綱をしごいてタカオノボルの逃げ。2番手にワンダーアキュートでハタノヴァンクールがこれをマーク。やや出負けしたグラッツィアも内から追い上げて4番手のインに。カキツバタロイヤル,クリールパッションと,力量上位と思しき馬たちが前を独占。タカオノボルも逃げを確定させてからはペースを落とし,少し内を開けての逃げとなりました。
 2周目2コーナー手前でハタノヴァンクールが追い上げようとしたのにワンダーアキュートも呼応。向正面に入った付近でタカオノボルにバランスを崩す不利があり,この隙に内からグラッツィアが先頭に。ワンダーアキュート,ハタノヴァンクールと続きました。3コーナー過ぎからハタノヴァンクールが外を上昇。今度はワンダーアキュートが対応できず,ハタノヴァンクールが2番手に上がって直線。グラッツィアを交わしたハタノヴァンクールが先頭に立つと,コースチェンジして外に回ったワンダーアキュートが追い上げました。しかし半馬身差まで迫ったところがゴールで,ハタノヴァンクールの優勝。ワンダーアキュートが2着。1馬身半差の3着にグラッツィア。
 優勝したハタノヴァンクールは昨年7月のジャパンダートダービー以来の勝利で大レース2勝目。一般に3歳馬はよほどの大物でない限り,ダート戦では古馬相手に苦戦するのが普通。この馬もそうでしたが,前走で2着となっていて,伍して戦えるようになっていることは判明していました。そういう意味では2番人気だったのは意外で,順当な勝利といえるのではないでしょうか。今後もトップクラスで戦い続けていくものと思います。父はキングカメハメハ。4代母がナイスランディングで叔父に2010年の天皇賞(春)を勝ったジャガーメイル。Vainqueurはフランス語で勝者。
 騎乗した四位洋文騎手,管理している昆貢調教師はジャパンダートダービー以来の大レース制覇で川崎記念初勝利。

 この観点からするなら,Xの十全な観念はXの真の観念idea veraであるという言明のうちには,その本性が定義可能であるものは,その本性を定義することができないものであるということも含意されていなければならないということになります。しかしこの意味が不条理であるということはそれ自体で明らかです。よってこの点からも,僕はXの十全な観念はXの真の観念であるという命題は,偽の命題であると判断するのです。
 これは念のためにいっておきます。僕はとくに神Deusの無限知性intellectus infinitus,infinitus intellectusに限らず,ある知性のうちにXの十全な観念があるならば,それは同時にXの真の観念であるということを否定するのではありません。これは逆の場合も同様で,何らかの知性のうちにXの真の観念があるなら,それがXの十全な観念であるということも否定しません。また,ある有限な知性のうちにXの観念があって,それがその有限な知性とだけ関連付けられたときに混乱した観念であるといわれるならば,それが同じ条件のもとにXの誤った観念であるということも認めますし,それがXの誤った観念であるなら同時にXの混乱した観念であるということも認めます。僕がここで主張しているのは,Xの十全な観念はXの真の観念であるという命題に関してなのであって,実際に知性のうちにある観念そのもの,いい換えれば観念の形相についてではありません。
 スピノザの哲学における十全な観念と混乱した観念,また真の観念と誤った観念の関係からして,もしもXの十全な観念はXの真の観念であるという命題を偽の命題と解するならば,Xの混乱した観念はXの誤った観念であるという命題,また,この命題の主語と述語を交換した,Xの誤った観念はXの混乱した観念であるという命題も,偽の命題と理解しなければなりません。もちろん僕はそのように解します。ただそれは,あくまでもそれを言明として含意されるべき内容を観点としてそう理解するのであって,現実的に存在する,このいい方は適当ではありませんが,存在する混乱した観念が誤った観念であるということを否定するというわけではありません。
 そしてこれらが偽の命題であるなら,背後の条件は必要になってきます。
コメント
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