浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

天運と人運

2011-06-01 22:18:07 | 仕事
続き。

結局なんでも『運』によるところが多い、じゃあどうやってその「運」を自分の目の前に転がしてくるか。

あくまで仕事上の運に限った話ですが。恋愛において、人生において、だったら僕だって教えて欲しい。

僕が考える仕事上の『運』には2種類ある。

ひとつは「天運」とも言うべきもの。正に偶然によるラッキー、たとえば「拾った宝くじで1億円当たりました」と言うもの。

仕事で言うと電車で隣に座ったおじさんが偶然、大企業の社長で「なんだか君はいい人そうだから君の商品ぜんぶ買ってあげよう」と言われる、みたいなそういうの。

こういう運がどうすれば来るのか、それは僕もよく分からない、すいませんね。

まぁ毎日がんばってればその天運は来るような気もするけど、時々さぼってる人にも来たりするからなぁ、こればっかりは分からない。

そしてもうひとつの『運』は『人運』とでも言うか「人がくれる運」。たとえば「あのお客さんすごくいいお客さんなんだけど、俺、行けないんだよなぁ代わりに誰行かせようか…」って時に「お前、ちょっと行って来いよ」と行かしてくれるとか。

こういう人運をもらえる人は強い。

じゃあどうやったらその運がもらえるか。

ちょっと寄り道して「新卒入社から3年間の仕事論」をします。最近、新卒社員と話すことが多いからそういう話をよくしているんです。

新卒一年目って言うのはサッカーで言うと何はともあれ「まず90分間、走り続けられるようになる」というのが一番大事。

いきなり社会人になって最初はたぶん前半で息切れしちゃう。周りはプロばっかり、敵だって弱いわけじゃない。そんなゲームにいきなり放り込まれたらまずはそのゲームに必死でついて行くことすら大変だろうと思う。だからまずはゴールを決められなくても、まったくボールにタッチ出来なくてもまずは90分走り続ける、そのための体力を付ける、ということが大事。「どうせ出たってボールに触れないんだから意味ないや」と腐ってる人は後々ろくな目に合わない。

90分走り続けられるようになったら連続してゲームに出続けること、つまり「体壊さないこと」が大事。

そしておそらく1年目にそれだけがんばっていると、2年目には少なくとも「ゲームの流れ」が見えてくるようになる。

「ああ、だいたいこの時間帯はここの人が忙しくなるんだよな、去年もそうだった。その次にはだいたいここの人手が足りなくなって…」と流れが見える。
ここで差がつく人は「気が利く人」。その「流れ」に応じて先に「気を利かす」ことが出来ればすばらしい2年目だよね。「あ、先輩、これ必要になると思って先にやっときましたよ」みたいなの。

で、3年目は、、という話の前に今回は『運』の話だから運の話に戻しますね。


ゲームメーカーの選手がパスを出そうとする、その時。

もちろん出す先としての最優先はエースストライカー。そのほうがゴールが決まる。でもエースにべったりマークがついてて出せそうも無い、自分でシュートを決めるにもゴールが遠い、そのときの選択肢はなんたって「一番走ってる奴」「一番ゲームが見えてる奴」そして、最後も大事なんだけど「一番パスもらいたがってる奴」。

ACミランの試合でインザーギなんか見てると本当にそう思う。彼なんてゴールの6割くらいはいわゆる「ごっつあん」で「目の前にボールが転がってきた」ってだけだけどやっぱり走ってるもん、パス欲しがってるもん。

つまり運の転がし方ってそういうことなんじゃないの?

そしてもしボールが目の前に転がってきたら大事なことは「格好悪くても決める」ってことだよね。何せインザーギは今までの全得点のうち5%は右足でも左足でも頭でもなく、「足のどこか」で取ってる。

(06/07CL決勝、対リバプール戦。ハンド疑惑もあったけどまぁとにかく決めた)

格好悪くても転がってきた運を何とかして決めればそれはもう運じゃなく実力になる。

そりゃそういう人には更にボールは転がってくるよ。

Non e vero?(そうじゃない?)
コメント (4)
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