浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

VISION

2011-02-12 20:18:14 | DVD、映画
マイケル・ジャクソン VISION【完全生産限定盤】 [DVD]
マイケル・ジャクソン VISION【完全生産限定盤】 [DVD]

買おう買おうと思ってたけどタイミング逃してました。

マイケル・ジャクソンのショートフイルム(以下、SF。マイケル・ジャクソンはプロモーションビデオと言う言葉を使わない)を集めたDVD。ドッピオさんがくれました、嘘、貸してくれました。

DVD三枚組で4時間半、更に全曲の対訳集とかなりしっかりしたライナーノーツもついてボリューム満点。

MJのSFはもちろんテレビやネットなんかで結構観たことあったけど、フルバージョンで収録されてるんで「そうだったのかー!」と思うのも多い。

一番はなんたってBAD。こりゃー驚いた。

このSFはもう余りにも有名で知らない人はいないんじゃないかと思う。もちろん僕も何回か観てるけど、話としては「ゴロツキ同士の小競り合い」だと思ってたけど全然違うのよ。

フルバージョンはまず白黒で始まる。おそらく一流高校が長期休暇に入る時期。生徒たちは実家に帰ろうと賑やかに学校を出て行く、その内の一人がMJ。電車に乗り地下鉄に乗り換える。その内、同級生たちは途中下車しいなくなる。居なくなった同級生はみな白人。代わりに車内には黒人やヒスパニック系の人が増える。

ここから分かることはMJはいい学校に行っているものの生まれはスラム、と言うこと。

地元に戻り幼馴染と久しぶりに会う。幼馴染は「いい学校に行っているからいい子ちゃんになったのか?おまえは元はワルだったろ?」とからかう。

ワルの証にカツアゲをしろ、と言われる。しかし出来ない。冷やかす悪友たち、しかしMJは言う。

「俺はワル(Bad)だ!でもお前らは違う、お前らはクズ(Nothing)だ!」

そこから映像がカラーになり、曲が始まる。。



これはすごい!

この最初のシーンがあることでこの曲が一段階上がる。

この曲で唄われてるのは、正しいことのために何かに反抗することこそ本当のBAD(これは悪とはちょっと違う)、ただ自分のために人に迷惑をかけるのはクズ、と言うこと。だから歌詞の中で「誰が一番BADだ?」と歌っている。

うーん、こんなに深い話だったとは。。。

それと改めて言う必要も無いけどこのSFの監督は巨匠マーティン・スコセッシ。この当時は「レイジング・ブル」(デ・ニーロがオスカー取った)、「ハスラー2」でガンガンに着てる頃だね。やっぱりいいわー。

監督と言えば「They don't care about us」の監督はスパイク・リー(そう言や最近元気なのかしらん)。ブラジルバージョンの色使いと言いプリズンバージョンの暴動感と言い彼らしさ満載。たぶんプリズンバージョンは暴動を教唆してる、と言うことで放送禁止になったんじゃなかったっけ?

プリズンバージョンでは最後MJが牢獄を出るところで終わる。これがブラジルバージョンに続いてるんだよね。

その他、見所はたくさんだけど僕が一番喜んだのは「SAY SAY SAY」のSF。

これはポール・マッカートニーとの共演でかなり豪華。昔みた覚えがあるんだけど改めて観てみると一味の一人がなんと特攻野郎Aチームのミスター・T!ぜいたくーー!
そしてこのSFの直後、MJがビートルズの版権を買い占めてポールともめたんだけど、ライナーノーツによるとその後の二人は和解したみたい。と、そこまで書いてるライナーノーツはやっぱりすごいのよ。

ちなみにこのライナーノーツを書いているのはノーナリーブスのボーカルの西寺郷太。この人はMJ研究家として「マイケル・ジャクソン、小沢一郎ほぼ同一人物説」を唱えてて面白いよ。


つーことでたっぷりお腹いっぱい。
コメント (5)
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