柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

ハープの音色に癒されて、慰霊のひととき

2016年06月28日 | 悲しみのケア



毎年恒例の慰霊祭です。
こちらの会場ではハープの奏者が来てくださいます。
なんとふくよかな音色なんでしょう。
会場のスペースは限られており100名様のお席の支度で精一杯・・・
その空間でも、進行や挨拶を邪魔することがありません。

毎回、工夫を凝らして
何度ご参加いただいても、新たな気持ちになれるよう
企画しています。

場所の関係で故人様のお名前は
この1年間のお見送りした方に限らせていただいてますが
それでも
ご遺族は熱心に名前を追って亡き家族を探されます。

ご招待も過去1年のご遺族にご案内しますが
毎年必ず自ら参加される方が多くいます。

式半ばで、ご遺族代表者にお言葉をいただくのですが
何日もかけて書き上げてくださいます。
いつも胸を熱くする内容です。

そして不思議なことに
このお役をしていただいた方は
必ず同じことをおっしゃいます。
「はじめは躊躇したが、やってみて本当によかった。自分が変わっていく気がした」と。

他の参加者の方にもメッセージカードをお配りするのですが
年々、メッセージの文章が長くなっています。
皆さん、時間をかけて丁寧に書いています。
書き出すと、きっと伝えたいことがあふれてくるのでしょう。


追悼祭での司会進行係は毎回長い台本が手渡されます。
そして毎回、司会者を選びなおします。

葬儀の司会進行とは違って
明るいスタートで始めるように指導しています。
普段はあまりしない、語りかけや、励ましの要素が入っています。

この練習で、担当した司会者は
数段、スキルを上げます。


今年は遺族サポートのスタッフからも
葬儀後のご遺族の頑張りをほめる、挨拶をしてもらいました。


「私、泣かないようにしていたのに、○○さんから
よく頑張りました!って言われたとき、涙があふれたの」

そう言ってくださった方が何人もいらっしゃいました。

担当したスタッフからも言葉を伝えてもらい
この場にいる全員が故人を囲んで言葉を掛け合いました。


その間中、ハープは心地よい波のように流れ続けました。

この空気をを読み込む奏者にも感謝、感謝です。


「本当に来てよかった」
「こんなに感動したことありません」
「この会はいつも裏切られないんです」

企画は決して楽なものではありませんし
社員も葬儀の準備をしながらの作業です。
しかし
ご遺族の言葉がすべての苦労を吹き飛ばしてくれます。

そして毎回社員の、かかわり方が違ってきているのを
とても嬉しく見ています。

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