38歳からの百姓志願~実践編。

霊峰・石鎚を仰ぎ、瀬戸内の陽光を望む愛媛県西条市、「有機菜園 藤田家族」無農薬・無化学肥料の野菜と暮らし。

夏越せ、里芋に水。

2007年07月29日 | 農と暮らしの日記
飯積(いいづみ)神社の「夏越せ」(なごせ)。
去年は実家近くの加茂川で伊曾乃神社の夏越せに出かけたのだが、今年は地元の氏神さま。自転車で約10分。薫たち3人のぶんの「人形(ひとがた)さん」も預かっており、4人ぶんまとめて夏の健康を祈る。


今朝も5時過ぎから収穫。
いつもなら、収穫してきた野菜の調製・荷造りに台所から薫が加わり、なんとか朝の出荷が予定の時間で片づくというところなのだけれど、今日は違う。途中までで薫は撤退し、8時をまわると、渚、真とともに元気よく“おでかけ”してしまった。

きょうは校区の愛護班やPTAがかかわっている野外宿泊行事なのである。
小学校の高学年の子どもたちが参加する行事なのだが、薫は小学校PTAの地区の係をしており、渚も真もまあ本来は参加対象ではないけど、母親が出ていくのにうちで留守番というのもなかなかやっかいなこともあるし、せっかくの機会なので(夏休みなんだから本当は僕があちこち連れて行かなきゃいけないけど、そういうわけにもいかないので)、3人で参加ということになった次第。

で、残された僕は引き続き出荷作業。
幸い日曜はスーパーの出荷のみなので、なんとか時間までに仕上げ、軽トラで市街へ。野菜セットがないぶん、毎日収穫しなければならない果菜類(ナス、トマト、ゴーヤなど)が多少だぶつき気味となり、スーパーの棚もぎっしり埋まった。



戻って午前中は田んぼの草取り。
延ばし延ばしにしていたが、これ以上はまずいという感じになってきたので、とりあえず、他の方の田と接している南と西の畦際を中心に作業する。田んぼ全体でみると、田植え直後に播いた米糠の効果でかなり抑草ができているのだけれど、均平のまずさから、土が水の上に露出し気味だったところを中心に、ヒエやその他の草がすでに稲と方を並べるほどの丈になっている。その他の部分は後日(といっても早いうちに)作業予定。

昼は久しぶりの“孤食”で、ゴーヤ炒飯。
ピーマンと黄色のカラーピーマンがあったので、竹輪1/2本もあわせて炒め、シンプルながら豪華なランチ。

2時半頃から午後の作業スタート。
黒マルチをはがした里芋の畑に水を入れた。4月の植え付けのときからずっと畝を覆っていたマルチを新しい芽が突き破り、新たな成育の段階に入ったところに水を得て、これから秋に向けて芋をどんどん太らせてくれる……というのが一応の見込み。

里芋に水を入れるのはこれが初めて。
去年はとにかく草が先行しており、「水を入れるのは草の処理が終わってから」というのが頭にあって、だけれど「草の処理が終わる」なんてことはとうとう最後までなく、結局、草には負ける、水は足りないというひどい環境のなかで、収量もさんざんだった。今年はその反省で、(気分的には“やむなく”という感じながら)黒マルチを使用、そしてこれまでのところ、その効果は絶大である。

水の入り口からそれぞれの畝間への水路を鍬で整え、水口を開く。
この圃場は田んぼなので、すぐ脇の水路から簡単に水がひける。水路側と田んぼ側の両方の栓(といっても石とか泥とか)をどけてやると、勢いよく水が入る。

同時進行で、並びの畑の生姜の除草。
5月に植え付け、その後は他の野菜の収穫などで手をかけてやれなかったが、なんとか発芽し、茎と葉を延ばしていた。それが、梅雨明け後の草の勢いがすさまじく、あれよあれよという間に姿が見えなくなってきたので、里芋の水のようすを見がてら……ということでちょうどいいので、携帯ラジオのイヤホンを耳に入れて、鎌を細かく動かす。

里芋の次はオクラ、胡瓜などにも水をひく。
要領は里芋と同じ。オクラは定植、直播きともすべての株で実がなり始めたところへの勢いづけの意味で、また、胡瓜はこのところの乾燥のせいだろう、収量が減ってきたので。オクラと胡瓜のあいだの畝に植えてあり、水が好きだといわれる空芯菜にも好都合のはず。

さらには、6月播き人参のまびき。
この作型がうまくいくかどうか実験的な人参で、とにかく途中の作業を怠ってしまうと、作型の良否そのものを判断できなくなるので、このタイミングでまびきができてひと安心である。

少し早いけれど、夕方6時にあがる。
きがえて洗濯ものを取り込んだあと、参院選の投票へ。いったん戻ってから自転車に乗り、冒頭の「夏越せ」へ。

戻ってメールを打っていたら、「所により」の予報にあった「雷雨」。
8時から9時のあいだに、けっこう降った。この予報を見て、夕方に人参を播くかどうか迷ったのだが、投票と夏越せがあったので、「降らない」ほうに賭けて(それと、薫たちがせっかくのキャンプなので、「降る」ほうに賭けるのも気がひけたこともある)見送ったのだが、ちょっと残念。まあ、8月中に播ければ……。それにしても、「水をやると降る」のジンクス(じゃないな、降るのは悪いことじゃないから)どおり。



雷雲は去ったようだ。
外は静かになり、ラジオの選挙速報は相変わらず慌ただしい。この選挙速報というのに報道機関がこれほどエネルギーを使うことにどんな意味があるのか(すでに結果が決まっているものを少しくらい速く「報じた」からといって、それだけの「報い」があるのか)不思議だ、とか毎回言いながら、毎回聞いている。いまどきのラジオ・テレビの番組のなかでは、わりとおもしろい気はするので。

あすも気圧の谷で雲が多いとの予報。
いったん湿った土が乾くまでは、ちょこちょことした手作業が中心になりそう。週の後半からはいよいよ8月。
コメント
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