さうぽんの拳闘見物日記

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拳闘見聞の日々。

遠目に立てるかどうか、立ち上がりに要注目 Jマロニー、武居由樹戦迫る

2024-05-01 00:01:51 | 関東ボクシング



いよいよ5月突入、あれこれ話題があって、どれから取り上げたらええのやら、という有様です。
勝利の数だけ敗北があり、世界戦の数だけ公開練習がある、それがボクシング界の倣いですが、こう立て込むと、取材する皆様方も大変でしょうね。


とりあえずWBOバンタム級チャンピオン、敵地のはずの日本でも好感度高し、誰やとえらい違いや...というのも今更ですが、ジェイソン・マロニー来日、そして公開練習の模様。








来日した様子など、こうもまあ誰やらのときと印象が違うものかね、と。
ていうか、要はこちらの受け止め方が違うということなんですが。
遠いとこからようこそ、しっかり疲れ抜いて、試合頑張ってや~、なんて、素直に思っ(てしまっ)た次第です。

公開練習の記事、八重樫東トレーナーの試合を見たマロニー陣営の話が、他のマスコミでは曲解されているみたいですね。
この辺はさすが専門誌というか、格の違いを見せました、ボクシングビート。


さて、試合予想みたいなことも書いていかんと、もう当日が来てしまうわけですが...この試合に関しては、ジェイソン・マロニーのキャリアと技巧、質の高さと安定感、そしてモラルの高さは、キックボクシングから転向後、国際式プロボクシングのキャリア僅か9戦目の武居由樹にとり、高い壁であろう、という見方がされています。
予想される展開としては、マロニーが武居の遠い間合いを何らかの方法で崩して、正確なジャブ、軽いコンビなどで捉え、強打して打ち返されるリスクを考えて慎重にポイントを重ね、徐々にボディなどにも攻撃の的を散らしていき、武居の反撃をクリンチなどで断ってクリアに勝利する、というところでしょうか。


それはよくわかる話ですが、ではその妥当とされる予想が覆るとしたら?その可能性は?ということも、ちょっと考えてみます。

鍵になるのは、試合が始まって、両者の間合いがどうなっているか、でしょう。
武居が思うように遠目に立てるか、それともマロニーが入って詰めるか、或いは巧く引き寄せるか?
まずは立ち上がりに要注目、だと見ます。

武居が巧い相手に見せる、キックボクシングでも遠いのやないかという間合いが取れたら、それこそマロニーがどれだけ巧かろうが関係ないわけです。
遠く離れたスタートが出来て、ジャブの射程自体から外し、マロニーの巧さを封じながら、ロングのパンチで先制打を決めて優勢に立つ、という展開になれば、不利の予想は一気に覆るでしょう。

また、武居は単に局面ごとに最大出力を出して倒す、という試合ばかりでここまで来たわけでもありません。
ブルーノ・タリモ戦のような、アタマもらって切って、仕方なく足使って捌いて終盤まで持っていく、という、自身のメインイベントでやっていたらキツかった(試合後の評も含め)試合を経験しています。
またOPBF獲得試合でも、強打の効果前提であったとはいえ、ボクシングの攻防でも冴えを見せ(ワンツーに相手の目を寄せて、死角から右フックを振り下ろす、など)単にトリッキーでパワーがある、というだけではないところも見せています。

試合に向けての報道では、武居の特徴が偏って伝わることを期待している?かのような、大橋秀行会長や八重樫東トレーナーのコメントが目に入ってきますが、マロニーが武居を軽視するようなところが僅かでもあれば、その間隙を突いて、マロニーの耐久力を越えた武居の強打が決まる可能性は高まります。
また、最近の試合では打ち合いになることが多く、若干巧さが目減りしている感もある。それがマロニーの現状でもあります。


ただ、仮にマロニーが危機に立ったとしても、そこから先がまた、簡単ではない、という想像もします。
ひょっとしたら、その先にこそ、武居のキャリア不足が響く展開があるのかもしれない、と。
マロニーの闘志、粘り強さは、高いモラルによって裏付けられていて、それは過去のどの試合を見ても明らかです。
武居由樹の強打が、それをも込みで、全てを打ち砕いて無に帰すだけのものかというと、そこまでとは言えないか...いや、どうなりますか、ね。



ということで、結局はどうなるか、やってみないとわかりません、というのが結論なわけですが(笑)。
そんなこと言ったらどんな試合でもそうやないか、という話ですが、まあとにかく、このカードは色々と対照的過ぎるくらいで、あれこれ見どころの多い試合になることは間違いないでしょう。
闘志と技巧の王者、強打とセンスの挑戦者の激突。本当に楽しみです。ある意味、メイン以上に、と言えるかもしれませんね。



コメント (2)
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