さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

ボクサーの恥を尻目に、キックのスターが「きちん」としていた 神戸大阪その他の雑感

2022-08-19 05:34:06 | 関西ボクシング




何しろ試合数が多くて、感想書くのも大変な日曜の神戸、大阪日程被り配信ですが、あとはざっとまとめて感想を。
何かと賑やかだった大阪の方から。


石井慧、サトシ・イシイという表記になってましたが、まあ何でもいいですけど、集客や取材の増加、配信の視聴者数には資するところの多い、ボクシング公式戦出場だったことはよくわかりました。
ただでさえPC視聴では画質の安定しないABEMAの配信が、この試合あたりから、さらにガクッと画質が落ちましたんで。

試合についての感想は「のそのそ」してはったな、という。
柔道金メダリストの名前がなく、普通のボクサーだったら、ヘビー級であろうが何級であろうが、この試合は見ようとも思わんかったやろな、と。
他に思ったことはありません。



アンダーでは四国期待の星、福永宇宙と、3年もブランクがあったという「パンチ」山下賢哉の一戦が大いに盛り上がりました。
山下の先制攻撃に対し、福永が少し受けに回り過ぎてしまい、そこから打ち返すも、山下がさらに攻めて、4回に連打から右決めて、福永をダウンさせる。
しかし5回、福永ラッシュして逆襲、右決めて山下をふらつかせる。
両者出血を見た激戦は一進一退、判定は福永に上がりましたが、見た印象では山下の僅差勝ちかな、と。
もちろん競った試合ではあるんでしょうが、ダウンの分だけ...という。
しかし両者の健闘、敢闘は素晴らしかったですね。ABEMA配信でこういう試合が多くに見られたことも。



全試合終了後に行われた、件の「ボクシング戦」こと、ABEMAスペシャルマッチ、というのは、ふたつあったんですね。
ひとつめの方は、もう出てくる人間の氏素性を見知ることすら馬鹿馬鹿しい、という感じで飛ばしましたが、一応ふたつめの方は見ることにしました。

しかしボクサーの方がおちゃらけたポーズを取り、アタマから突っ込み...公式試合でこれやったらサスペンド、という振る舞いを見て、さすがに呆れてしまいました。
相手の、皇治というキックボクシングのスター選手が、逆にきちんとボクシングに徹していて、アホなことをされても相手にしない、という風だったのを見て、感心した次第です。
とはいえ、これも内容的には...で、最後までしっかり見る、という気にはならず、途中で見るの止めてしまいました。

なんか、試合前後は色々言ったり言わされたり?あったみたいですが、その辺は全部パスしましたんで、よくわかっていません。
まあしかし、仕事ぶりに人間が出る、という言い方に倣い、試合ぶり、というかリング上での振る舞いに全部出ているんだとしたら、この両者の優劣は明らかに見えたようには思いました。



しかしまあ、試合前後の煽りとか、誰も彼もがマイク持って長々と、何言ってるのか知りませんが...ショーアップとかアピールとか言えば聞こえは良いけれど、これ、会場にはよう行かんなあ、という印象でした。本当に時間の無駄です。

家でタブレット見てるぶんには、試合以外のところでは他のことしたり、実際用事があったりして、時間は過ぎていきますが...試合数が多めな上にこれではな、という感じでした。
個人的なことを言えば、この大阪の方の配信は、試合の合間に野口修氏の評伝を読んで、時間を潰しました。けっこう読み進めました。




神戸の方は、アンダーにも好印象の若手選手が出ていて、興味深く試合を見ました。
RSTジムというのは、姫路にあるジムで、一昨年にプロ加盟したそうですが、アマチュア経験のある選手が複数出ているようです。

デビュー戦の小田切駿平というサウスポーが、7勝5敗3分のジョナサン・アルマセンという選手と闘い、優勢に試合を進めて、最終6回にパンチでカットさせてのTKO勝ち。
スーパーフライ級でしたが、相手は若干小柄ではあったものの、打たれても闘志を見せて返してくる。
小田切もしっかり打って攻めていくが、なかなか倒せない。最後はカットでTKOでしたが、噛ませさん相手のそれとは比較にならない、実のあるデビュー戦だったと思います。
しかしデビュー戦から15戦キャリアの相手とやるんですから、それだけでも大したものですね。


この次が、私は事情あって会場で見られなかった、4月さいたま決戦のアンダーに出て、姫路木下の強打、山本龍児にKO勝ちしたという、真正ジムの穴口一輝、プロ3戦目。
10勝2敗のレネリオ・クイーゾに8回判定勝ち。
そしてまたRSTジムの田井宜広が、16勝6敗3分のジュン・ブラゾに3回KO勝ち。


三つとも、けっこうキャリアのあるフィリピン人に対し、キャリアの浅い日本側のホープが頑張って、しっかり闘って勝つ、という試合で、簡単にはいかないが、まずまず実になる試合だったと思います。
こういう試合の中から、どんどん倒して勝ち上がっていく選手が出れば、それが本当のホープということになるし、本来そうでないといけない、それが当たり前であるべきです。

そういう当たり前、前提の上で、わかりやすく優劣が示される場。
それがボクシングのリングであってほしい、と改めて思った次第、です。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする