さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

「お達し」が出て?色々と炙り出されたもの

2022-08-12 11:59:21 | 関東ボクシング


火曜日の興行、セミは女子のタイトルマッチがあり、アンダーには藤田vs湯場のほか、宝珠山晃vs川崎智輝の接戦(採点はもっと競っていたか、逆もあり得るかと見ました)、輪島さんの孫である磯谷大心の新人王戦準々決勝など、全部日本人同士のカードでした。

そして、FODプレミアムの配信でメインの中川vs梶が終わると、それと入れ替わるように、G+のダイナミックグローブ録画放送が始まりました。
全試合が日本人vs外国人の試合でした。
先週土曜、6日にホールで行われた豊嶋亮太vsアダム・ディウ・アブドゥルハミド戦メインの興行です。

ここ最近、外国人選手招聘解禁となって、また「あんまり強くない」タイ人などの外国人ボクサーが目に付きだしました。
しかし、この日のタイ人、フィリピン人、セミには韓国人も出ましたが、全員それぞれ、もちろん持てる力の範囲内ではあっても、懸命に闘っていました。

初回2分過ぎたら失速とか、初回早々、腹叩かれたら飛び上がって倒れるとか、無抵抗で打たれて崩れ落ちる、みたいな、見ちゃおれんような「絵」はひとつもなし。
多分ですけど、前回の興行であまりに酷いのがいたんで、本田会長が「呼び屋さん」に何らかの「お達し」を出したのではないか、と思います。

それはまあ、プロモーターというか「大会長」の良識だ、と、目一杯好意的に取ればそうなんでしょうけど、そもそもが勝負としてわからない、というカードを組んでいるわけでもないんだから、所詮それまでの話でしかありません。
言ってしまえば「勝てとは言わんが、全力を出せ」程度の話なわけです。


で、帝拳に今、大勢居ると覚しき、新人王戦出場規定を超えるアマチュアでの戦績、勝ち星の数があるもんでB級デビューしました、という選手たちが、その程度の相手がちょっと抵抗してくると、良いの当ててもお返しもらったり、逆に打たれたり、という具合。
アマチュア戦績何十何勝とか、○○優勝とかベスト4とか、実況があれこれ説明してましたが、言えば言うほど「うーん」という。
最初に出た小川寛樹という選手は、しっかりした試合ぶりで好感を持てましたが、後の数名は、率直に、こんなこっちゃまずいよなあ、としか思えませんでした。


しかし、矛盾するようですが、今回出た?お達し自体は、意味の無いものではなかった、のかもしれません。
この程度の外国人ボクサーがちょっとでも頑張ると、威勢の良い試合ぶりで勝つ、とはいかない。
そんな選手でもB級デビュー、というのがごろごろいる。
それが彼らの、というのみならず日本ボクシング界の真実であり、それがリングの上でしっかりと見えた、炙り出されたわけですから。


逆に言えば、その中で小川寛樹のように、しっかりした内容を残せる選手がいれば、その選手は本当に良い選手だ、とわかりやすく見える、ということでもあります。
そういうわかりやすさ、シンプルに優勝劣敗が見える構図こそが、ボクシングというスポーツを支える、大切な土台であるはずです。
レベルの低い話かもしれませんが、そういう意味では一歩前進、なのかもしれません。いや、半歩くらい、か...。



コメント
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