ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

勉強

2006年06月24日 | 思い出話
              メドーセイジ
             異色の紫?青?
         大きくなって草と言うより小灌木

姪(主人の姉の次女)の長男が賢い子だとは聞いていた。その子が進学校に入学した。4月終わりだったと思う「学校から英語を夏休みまでに皆の(学校の)標準まで持ってきて欲しい」といわれたと言うのだ。公立なら英語に対しては白紙で臨むはず、だが私立の進学校に入学する子は入学した時点で「英語」もそれなりのレベルは出来ているらしい。今から20年以上前の話だから、今の子の様に小学生から英語を学ぶという事は無い時代だが。

姪は「高い授業料を払って、その上家庭教師をつける余裕は無い。しげきの勉強を見てくれないか?」と言うのだ。普通の塾では進む速さが違うので駄目だと言う。2年間で中学3年までの教科書を終了するからだ。「しげちゃんと私の相性があえば見てもいいよ。でも何故私に頼みにきたの?」「実は私も忘れていたけど、しげきが『親戚のおばちゃんで英語を教えていた人いるやろ、その人に頼んで』と言ったそうだ。両親の話を小耳に挟んでいた彼が覚えていたらしい。

実は私のほうにも不思議な予感があった。小さいしげちゃんに会った事があるだけだが、その頃私はなんとなくNHKの「基礎英語」を勉強していた。しかし秋の涼風の立つ頃には私の心にも怠け心が芽生えて挫折。それを何年も繰り返していた。新年度になって又始めようという気になった時、顔も忘れた「しげちゃん」を教えるのに勉強しておかなければ・・・と言う気持ちが湧いてくるのである。この様な気持ちに何故なるのか自分では説明出来ないが本当の話だ。だから彼が進学校に合格したと聞いた時「もう英語の勉強はしなくても良いな?」と思ったのも事実だ。進学校に通った彼に私が教える事はないな~と思った。

姪の話で、自分の予感の的中した事にも、まして本人が聞きかじりの話を覚えていた事にも驚いた。日頃の行き来があるなら別だが、私としげちゃんは没交渉だ。運命とはこういうものだろうか。赤い糸で結ばれているのが結婚相手とすれば、私達は何色の糸で結ばれていたのだろうか?

相手に好感を抱き共に勉強する事になった。夕方5時半~7時迄週に6日、2年間彼は通い続けた。元々が頭の良い子だから、学校の授業には夏休み前に追いついた。先生も驚かれたらしい。頭が良いだけに直ぐ反発が来る「なんで?」「アンタのように何でも一言言わずに居れないのを『一言居士』言うねん」私は彼を一言居士と渾名した。2年生の終わりに中学3年間の勉強は無事終了した。「自分ひとりで勉強する事も大切だよ。基礎はしっかり出来たんだから、進学校にも行っているんだし」と私は二人三脚にピリョウドを打った。彼は4年後見事に京大現役合格した。

しげちゃんの小耳に挟んだ話とは:近所に住む親戚の男の子の勉強を見ていた事がある。この子は公立中学の3年間一緒に勉強した。

我家の次男である。中学生になっても、塾に行かずに私と勉強すると言う。1対1では続かないと思ったので「誰か一緒に勉強する人さがして」誘ってきたのがみつるくんだ。3年間通ってきた。5教科である。その代わり私は掃除洗濯が済めば、次男の机で勉強した。その当時「僕おばちゃんみたいに、人に教える人になる」と言っていたみつるくんが本当に先生になってしまった。

みつるくんは私立の高校を受験し合格した。学年では同じ高校を4人受けた。みつるくん以外は有名塾に通っていた子供達だ。4人中2人合格。これは何を意味するのだろうか?勉強は本人だと言う事だ。どんなに立派なカリュキラムであっても、本人がやる気が無ければ身に付かない。当時「トレーニングペーパー」と言う練習帳を教材にした。繰り返すと言う事が大切だと思っていたので。兎に角雨の日も風の日も通ってきた。「おばちゃん合格した」の電話に喜びと同時に毎日顔を見ていたのに、もう会えなくなると一抹の寂しさも感じた。実際には今度は「英語」だけ先生は主人に変わって高校の三年間、日曜に通ってきた。

我家の次男も母ちゃん先生の指導の下、「滑り止め」無し「公立高校」に合格した。これは父親との約束だった。「滑り止め」なしの受験は彼にとっても不安だっのだろう反抗した事もある。主人は「男同士の約束」と「公立一本」の一点張り。担任の先生がとても良い先生だったので、私は事情を話し密に連絡を取り合った。
「公立一本で良し」の許可が出たのは2学期に入ってからである。

今になればこの「男の約束」を守った事は本人に自覚は無いかも知れないが、彼の人生にプラスになっていると信じている。

















コメント (4)
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