豪州落人日記 (桝田礼三ブログ) : Down Under Nomad

1945年生れ。下北に12年→東京に15年→京都に1年→下北に5年→十和田に25年→シドニーに5年→ケアンズに15年…

宮崎健太郎「潜伏キリシタンは何を信じていたのか」

2024-07-05 22:06:22 | 日本国内旅行

7月6日(土)晴

JR岡山駅から長崎駅まで在来線と新幹線を乗り継いで3時間20分。佐賀県の妨害がなければ、1時間ほど運行時間を短縮できたろうに…。それはとにかく、猛暑をついて長崎にやって来た。潜伏キリシタンは命がけで信仰を守り通したという「物語」は世界遺産登録で一層浸透している。しかし潜伏キリシタンが信仰したものは、キリスト教というよりむしろ伝統的な神仏信仰、もしくは土着の先祖崇拝に近いものだった。教えを伝える「専門家」がおらず、聖書のような「聖典」もない状況では、教えも儀礼も変容してしまうという指摘。丸や(マリア)や出臼(デウス)、オラショなどの「入れ物」は残ったが、信仰の本質は失われていた。

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井上光晴「明日」

2024-07-05 10:03:53 | 芸術

7月5日(金)快晴

副題に「1945年8月8日」とある。翌日は長崎に原爆が投下された日だ。誰が運命の「明日」を予測しただろうか。原爆投下の前日、長崎の人びとは迫りくる死の影も知らず、いつものように愛し、傷つき、生きていた…。核時代の「今日」を鮮烈に問う。井上 光晴は、日本の小説家。 貧窮の中に育ち、炭鉱労働を経て日本共産党に入党するも、『書かれざる一章』が内部批判として注目を集め離党。以後、炭鉱労働者や被爆者、被差別部落民、朝鮮人など、社会の底辺にある差別と矛盾、彼らへの共感をテーマにした力作を発表した。

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